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若きグリフォン?

「ご挨拶が遅れましたが、アリューレの母ヴィクトリアです。娘を助けていただき本当にありがとうございます」

「アリューレの姉ミラルダです。妹を助けていただきありがとうございます。さすがは若きグリフォンですね」


若きグリフォンってなんだ。どう考えてもミラルダさんも噂話を信じている口だ。

顔が熱い。全身が燃えるように熱い。

羞恥プレイのような挨拶が終わると、ヴィレンセ侯爵家の方々は本当に俺達の事を歓迎してくださり、兵のひとりひとりに個室を貸してくれ、この日の夕食は元の時代でも食べた事のないようなご馳走が並び、侯爵家の家族と一緒にテーブルを囲ませてもらった。

テーブルマナーが不安になったが、特に気にされているようにもなかったので問題なく食事を取ることができた。


「そう言えば王宮から使いが来て、叙爵パーティーに私とアリューレも参加する様にとのことだ。主賓であるラティス君に頼むのも悪いんだが、良ければアリューレのエスコートを頼めないだろうか」

「はい、それはもちろんですが、田舎者なのでパーティー作法もわからずアリューレ様にもご迷惑をお掛けするのでは」

「そんな事を気にする必要はない。主賓はただいるだけで良いのだから。あとは周りが勝手にやるだけだよ」

「私も迷惑なことなどありません。ラティス様とご一緒できるだけで幸せです」

「あら、あら、アリューレはいつからそんなに積極的になったのかしら」

「お母様」


アリューレ様。俺と一緒にいるだけで幸せってそんな事ある?

そのキラキラした青い目で見られると、それだけで倒れてしまいそうになる。

身分が違いすぎて恐れ多いが、リティアが家庭を守ってくれる綺麗なお姉さんだとするとアリューレ様は、天使のようなかわいさを持った妹のような感じで甲乙つけ難い。

いや俺はなにを考えているんだ。

調子に乗りすぎだ。

リティア様の好意にあてられてしまったのかもしれない。

そして翌日叙爵とパーティーの日が七日後と決まった。

当然、パーティー用の服など持っていなかった為、ヴィレンセ侯爵様のご厚意で仕立ててもらえる事になった。

アリューレ様と一緒に侯爵家御用達のお店へと行き、お願いする事となったが頼んだのは今まで着たことのないタキシードだがその色は白。そして右胸にグリフォンの頭を刺繍してもらう事となった。

正直派手すぎなのではないかとアリューレ様に何度も確認したが、主役なのですからこのくらい当たり前だと言われてしまい「お似合いです」と言われればそれ以上何も言う事は出来なかった。

それと陞爵の際に着る紺色の正装服も合わせてお願いする事となった。

こちらもアリューレ様に「すごくお似合いです」と言われてあっさりと決まった。

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