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腰抜け?

出立から四日目にベルメール領に到達し、ベルメール男爵の陣へと参じた。

それにしても馬での移動は慣れない。四日も騎乗にいると治ったはずの股ズレが再発してしまった。

到着するとすぐに軍議へと呼ばれた。

「サンドニ軍は、寄子の軍も引き連れその数千八百。既に何度か交戦し我が軍、敵双方に二百ずつ損害が出ておる。サンドニなどに負けるわけにはいかぬ。全軍を持って迎え討つつもりだが意見のある者は?」

「よろしいですか」

「レクスオール士爵か。なんだ?」

「全軍でかかるにしてもベルメール男爵様は後方に控えた方がいいのでは」

「レクスオール士爵、もしや怖気付いたのではあるまいな」

「いや、そうではありませんが、ベルメール男爵様は後方にいた方が」

「くどいぞ! 所詮成り立ての青二才か! もうよい。お前らは後方で見ておれ。そのような腰抜けがいたのでは軍の士気が下がるわ!」

「それは……」

「ハッハッハッ、先の戦いは所詮まぐれだったのでしょう」

「レクスオールなどいなくても我らがお護りしますゆえ、ご安心を」

「レクスオール士爵、戦いが終わった後の処遇はまた追って伝えるとしよう」


俺がベルメール男爵に後方で控えるように言ったのは理由がある。

サンドニ男爵との戦いでベルメール男爵は敵軍に討たれて死ぬ。

そしてその仇を討つ形でレクスオール軍が活躍する事となる。

これがレクスオール戦記にあるベルドニの戦いの内容だ。

かなり迷ったが、やはり目の前に死ぬとわかっている人がいて放っておく事は俺には無理だったので、思わず声を上げてしまったが、逆に腰抜けと罵られてしまった。

おそらく先の戦いで功績を上げた俺に妬みを持った奴らもいたのだろう。

俺はレクスオール軍の下へと帰り伝える。


「ギルバートさん、今回俺たちは後方で控えることになった」

「何故ゆえですか? このレクスオール軍が後方に控えるなどと。戦いはまだなのですか?」

「いや、全軍をもってサンドニ男爵軍とあたるらしい」

「それでは何故」

「いや、俺がベルメール男爵に後方で控えるように進言したのが気に食わなかったらしい」

「そんなバカな」

「いいんだ。これでよかったんだ」

「それは……そういう事ですかな」


ギルバートがどういう風に理解してくれたのかはよくわからないが、結果として史実通りに事が進んでいるという事だろう。


「ギルバートさん、主だった者を集めてください」

「はっ」


これからの事を知って動くのと知らずに動くのでは、動き方が変わってくる可能性もあるので俺は集まったみんなへと告げる。

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