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神の策?


「ギルバートさん、こうしている間にもベリンガムが攻めてきます。一刻も早く兵を集めて作戦を練らないと」

「おお、そうですな。このような事態を予見したラティス様はやはり天からの使い。グリフォンの化身に相違ありません。ベリンガムなど一掃できる神の如き策を授けてくれるのでしょうなぁ。今からベリンガムの吠え面が楽しみですな。ハッハッハッ」

「お父様、早くラティス様の指示通り兵を集めないと」

「おお、そうだな。まあベリンガムがこちらに来るまでには、まだあと四日はあると思うがな」


四日。たった四日しかないのか。俺の薄い常識では戦において相手よりも大幅に数が少ない方の戦い方の鉄則は籠城戦。勝ちを狙うのではなく時間を稼いで味方の増援を待つ。

だが、この数日領地を歩いてわかったが、ここには領地を覆う囲いもなければ塀もない。ただ、だだっ広い土地が広がっているのみ。籠城のしようがないし、そもそも援軍がくるかどうかも分からない。

先の戦いで殿をまかされたように、あまりレクスオールの扱いがいいようには感じられなかったので、仮に救援を要請しても応えてくれるかも分からない。

そんな不確かなものをあてにしてこの場で待ち受けていたらそれこそ勝機が全く無くなってしまう。

気だけが焦ってしまうが、ギルバートさんは余裕の感じで兵を集めに悠然と屋敷を出て行ってしまった。


「ラティス様、大丈夫ですか?」

「いや、うん、大丈夫ではないかな」

「やっぱり危ないのですね。一緒に逃げましょうか」

「え……」

「ラティス様でも無理なものは無理です。いっその事事希望者を募って逃げるのもありかと」

「でもギルバートさんは、やる気満々だけど」

「お父様のことは放っておきましょう。ラティス様はどうしたいのですか?」


それは逃げたい。今すぐにでも逃げ出したい。まだここの人達の事もよく知らないし、よく知らない人の為に命をかけられる程の度胸も男気もない。

領主に逃げる道を与えてくれるなんて普通ありえないのでリティアも本当に俺の心配をしてくれているのはわかる。

正直リティアと二人で逃げれたらそれでいいんじゃないかと考えてしまいそうになる。

だけどもし俺がここで逃げ出したらレクスオール戦記がここで終わってしまう。

序章も序章であるこのタイミングで終わったら間違いなく戦記なんていう物にはならないし、レクスオールは士爵から没落。そうなったら間違いなく末端の俺が生まれる事はないだろう。

つまりはここで逃げたら多分俺はその瞬間消えて無くなってしまう可能性が高い気がする。

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