表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな国のお話  作者: 夢良
4/14

お茶会

本日2話投稿です。

書くのめちゃめちゃ疲れました。眠い。


一度、寝台に入ると、なぜだかまた王宮でみた男の顔を思い出してしまって、恥ずかしいような感覚に陥って、疲れているはずなのに、なかなか寝付けなかった。




コンコン、、ガチャ


「おはようございます、お嬢様。昨日は、お疲れでしたでしょう。よく眠れましたか?本日は、お昼過ぎに奥様とのお茶会がございます。まずは、朝食をお召し上がりください。」


マリーが、いつものように起こしにきてくれて、一日の予定を確認する。


「おはよう、マリー。それがね、昨日、陛下の後ろにいた騎士?の方が、なんだか頭から離れなくて、、、、」


マリーに隠し事をしても無駄だと知っているので、正直に話す。


「そうでございますか、、!それは、まあ、なんと言うか、、、けれども、いずれ通る道でございます。うふふ。」


「????何を言っているのかよくわからないけど、まずは、朝食にしましょう。」


そう言って、自室を出る。食堂へ向かっている間に、何人かの使用人とすれ違ったが、その全員が生温い視線を向けてきたのを不思議に思いながら、歩く。

食堂に着くと、家族の中で私が一番最後だったようで、遅れたことを謝りながら、席につく。


「おはよう、シャル。昨日は、疲れただろう。今日は、授業やレッスンは休みにしているから、ゆっくり過ごしなさい。」


もう、食べ終わったのであろうトリスタンが話しかけてくる。

我が国の宰相であるトリスタンは、必ず朝、家族の顔を見てから仕事に行く。

トリスタンの補佐をしている兄シリルも、トリスタンと一緒に席を立つ。


「いってらっしゃいませ、お父様、シリルお兄様。」


このまま仕事に行くトリスタンとシリルがこっちに向かってきて、頬にいってらっしゃいのキスをする。

また少し経ってから、王宮図書館に勤めているシモンも出勤するため、こちらに向かってきて頬にキスをする。

毎日の日課と朝食を終えて、自室に戻る。




昼餉を終えて、少し経ってからアリスの待つ庭へと歩く。

庭にある簡易的なテーブルと椅子が設けられている、温室を目指す。

到着すると、アリスはもう食後の紅茶を楽しんでいた。


「お待たせしましたか?お母様。」


「あら、シャル。そんなことないわ。それより早く座って。さあさあ。」


なんだか急かすように、席を勧められる。


「お母様、なんだか急いでいるみたいですわ。このあと何か予定でも?」


「そうかしら?予定はないけれど、貴方に聞くことはあるわよ?ふふっ」


「予定がないのは、嬉しいことですが、聞くこと?」


心当たりがなくて、首を傾げる。


「気のせいとは言わせないわよ。貴方、昨日のパーティーで気になる殿方でもできたのでしょう?うふふ」


それまで優雅に仰いでいた扇子をパチンと閉じて、何か訳知り顔でシャルロットに問いかける。 


「きになるとのがた?昨日?、、、、、はっ!も、も、もしかして、、?」


気になる殿方というフレーズが頭の中から、すぐに文字に変換されず戸惑ったが、昨日の出来事を思い出して、瞬時に顔に熱が集中する。

けれど、気になるのかと言われればそうかもしれないが、アリスがなぜそんなことをいいだしたのかよく分からなかった。


「お母様、なぜそのようなことをお聞きになるのですか?というか、なぜお分かりに?」


「やだ、もしかして自覚していないのかしら?少し、家にいさせすぎたのかもしれないわね。」


最後の方は、声が小さくてよく聞き取れなかったが、自覚とはなんのことを言っているのかさっぱり分からない。


「お、お母様?」


「シャル、貴方、今一番最初に頭に思い浮かぶ顔は誰?」


「今一番?そうですね、、、、、あっ」


瞬時にあの男の顔が思い浮かぶ。


「貴方は、その人のことを考えて、どう思うかしら?話してみたい?触れてみたい?その人の隣に自分以外の女性がいたらどう思う?」


アリスがどうして急にこんな質問をしてくるのか理解できなかったけれど、想像してみると、思いがけず胸が苦しくなった。

あの方の隣に立つのは自分がいいなと漠然と思っていた。


「シャル、ここからは私の独り言よ。私はね、ある貴族主催の夜会でトリスタン様に会ったのよ。初めて目にした時は、ずっと彼の顔が頭から離れなかったの。それでね、彼を一目でもみたくて父の伝手を使って王宮に行ったの。そこで、二度目に会って気がついたの。ああ、これが恋なんだなって。シャル、貴方はどうかしら?」


初めて聞く、アリスとトリスタンの馴れ初めに内心驚きつつ、「恋」という単語を聞いて、何かがすとんと自分の中で落ちたような気がした。

今まで読んできたどの恋愛小説にも書いてあった、相手のことが頭から離れないとはこういうことなのかと、頭の片隅で理解する。けれど、思ったよりも、自分が恋をするということにびっくりしていて。


「え!?嘘!?私があの方に?‼︎どうしましょう、、?え、ど、うすれば???お母様、私はどうすれば????」


「どうしたの急に、ふふふっ。そんな慌てることないわ。まず貴方が、その方とどうなりたいのか考えなさい。」


「わ、わたしは、許されるのなら、あの方のお、お傍にいたいです///」


消え入りそうな小さい声で、口に出す。


「ということは、結婚したいということでいいかしら?」


「け、け、け、結婚!?!?!!まあ、確かにっ、そういうことにっ?なるのかもしれませんがッやはり、結婚というものは、相手の方の、気持ちも大事ですし、何よりッもうすでに奥様がいらっしゃる可能性だっt、、、、、、、、」


最初の勢いとは裏腹に、最悪なことが思い浮かんで徐々に口を閉ざす。


「シャル、安心なさいな。貴方の心配は不要よ。」


アリスが、励ますように優しく声をかけてくる。


「どういうことですか?お母様、あの方がどなたかご存知なのですか?」


心配は不要と言われ、内心ウキウキしながらアリスを見る。

シャルロットが恋に気付きましたね( ^∀^)


お読みいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ