表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

駄文

駄文2

作者: テレサ/ルシア

 たまに、テレサちゃんのことが分からなくなる……。ううん、"たまに"じゃなくて、いつもそう。理解できる日なんて来ないのかもしれない。


 テレサちゃんの場合、普段からよく分からない行動ばかりをしてるから、理解できないなんて今さらなことかもしれないけど、でも、それにしたってどうかと思う。自分はお姉ちゃんじゃないとか言ってみたり、それなのに家族だって言ってみたり……。もしかしてテレサちゃん、自分のことを妹だと思ってるのかなぁ?


 そういえば、私とテレサちゃんって、どんな関係にあるんだろ?私から見て、テレサちゃんは家族か、って聞かれたら……まぁ、家族かなぁって感じはするよ?一緒に住んで、同じものを食べて、他愛もない理由で喧嘩して、お寿司を作ってもらって……。あと、私のことを全然怖がらないのも、テレサちゃんだけだし。


 私って、魔力とか神通力とか色々な力が強いから、みんなに怖がられてるって自覚はあるんだ……。何て言うの?みんなとの間に、薄いガラスの壁みたいなものがあって、近くにいるようで本当には近けない、っていう感じ?


 でも、テレサちゃんだけは違う。いつもおかしなことを言ってばかりいるけど、でも私に遠慮なく言いたいことを言ってきて、一緒に笑って、怒って、泣いて、悲しんで……。親友、って言うよりは、やっぱりお姉ちゃんみたいだって思うんだよね。……本人には言わないけど。


 テレサちゃんが、自分はお姉ちゃんだ、って認めてくれれば、もっと近くに寄れるんだけどなぁ……。


――――――――

 

 くっ!ルシア嬢め!今日も酷い目に遭わされたのじゃ!


 まったく、あやつは何を考えておる……というか、妾のことを何だと思っておるのじゃ?妾の身体は機械でできておるゆえ、頑丈なのは否定せぬが、心まで機械になったつもりはないのじゃから、もっと気を遣ってほしいものなのじゃ。


 しかし、あやつ……昔はもうちょっと大人しかったと思うのじゃが、いつからあんなに乱暴になったのじゃろう?魔法がだんだんと強くなるうちに?それとも、他に理由があって?……考えても無駄かの。ルシア嬢はルシア嬢じゃからのう……。


 そんなルシア嬢のことを眺めておって、最近、ふと思うことがあるのじゃ。……あやつと妾は、どんな関係にあるのじゃろうか、と。まぁ、いつも分からずじまいで終わるのじゃがの?


 ルシア嬢は、よく妾のことを"姉"などと冗談混じりに呼ぶのじゃが、妾としては、姉と呼ばれると、なんというか……背筋がゾワゾワしてくるのじゃ。気持ちが悪い?いや、違うの。寒気がする?そういうネガティブなものではないのじゃ。


 こそばゆい、と言えば良いのかのう……。胸がふんわりとしてきて、むず痒くなってくるのじゃ。まぁ、そんな恥ずかしいことを、本人の前では間違っても言えぬがの?


 ……そう。ルシア嬢に慕われることが嫌というわけではないのじゃ。妾のことを姉と呼ぶのならそれでもよい、そう思っておる。まぁ、今はルシア嬢としても、冗談の範疇を越えておらぬようじゃがの。


――――――――


 はぁ……。この気持ち『テレサちゃんに/ルシア嬢に』伝わればいいのに……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ