第一話 異世界召喚
◆主人公サイド
この日、俺、非道 葵ただいつものように全く目立たずだれ一人にも気づかれず登校し、教室に入り俺のたった一人と言っていいほどの親友の九条 遊屋に、声をかけながら席に座った。
「おはよう、遊屋」
「んっ、おっは~アオリン」
「俺の名前は、あおいじゃなくて、ま・も・るだ!!」
「わりーわりー、葵」
この間違いられやすい名前のせいで、毎朝こいつ、九条遊屋にいじられる羽目にあっている。そのくせ、この珍しい名前なはずなのに全く目立たない。九条遊屋は、大手株式会社ゲームプロフェッショナル通称ゲープロは名前の通りゲームを取り扱う会社の社長の息子だ。こいつの会社が開発している最新VRMMORPGのバイトを紹介してくれたおかげで、なんとか、学費と生活費を払えている。そう、俺は貧乏だそれも超が付くほどの貧乏だ。家族は、下に妹が二人弟が一人上に兄が一人、そして、母が一人の六人家族だ。そして、母子家庭だ。
「なあ、葵」
「なんだ、遊屋」
「どうして、おれはもてないんだよ~」
「そりゃぁ、お前より、金持ちで、イケメンで、スポーツ万能で、成績優秀な委員長の金森光輝が運賃のクラスにいる限り無理だろ」
「くっそー、なんであいつがこのクラスにいんだよ~」
遊屋がそういった瞬間に地面に、よくアニメで見かけるようないろんな図形が重なり合った魔方陣が現れて、それは徐々に光始めて一瞬にして前が見えなくなった。
そして、俺たちは異世界に飛ばされた。