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第6話 創造神から創造を強奪して二代目創造神になりました


これは神埼蓮のクラスメイトの話です。今回はクラスメイトの一人、田中涼の話です。

それではご覧下さい。

 こんちわ!俺様の名前は田中涼だ。高校一年生で学校には行っているがいつもサボっている。今日もいつも通りに屋上で暖かい太陽に照らされて寝ようと思っていた。だが教室の扉が固すぎて開けれなかった。この俺様に開けれない扉は無いはずなのに!?何故だ?クラスの皆もこれに気付いたのか、騒いでいる。


「おい、トイレに行きたいのにドアが開かねーぞ!早くトイレに行かせてくれぇ!」


うるせーやつだ、扉が開かないなら窓から出れば良いだけじゃねーかよ。ここは一階だぜ?そんなにトイレに行きたいなら、窓から行けよな。


「何言ってるんだ、進?寝ぼけたか?このドアに鍵なんて付いてないから開かないわけがな…ん…開かないな」


早く屋上に行きたいから、窓から出ることにする。


「はぁ~眠たい、屋上に行ったらすぐに寝ることにしよーっと……ん?窓も開かないぞ?何で開かねーんだよ!」


 窓も扉も故障でもしてんのか?さっきまで開けれたのに。ん!!体が勝手に!動いて…。


「何よこれ!椅子に強制的に座らされてるみたい。体が動かない!」

「何言ってるんだ。そんなはずないだろ……確かに、動けないな」

「漏れちまうぅ!?体よぉ!動けぇ!」

「せ、先生!進がそろそろヤバそうです!」

「静かにしろ!私は今考え事をしてるんだ!お前たちに構ってる暇はない!」


 進の顔が凄いことになってるぞ。顔がくしゃくしゃだ。あれは凄い我慢してるときの顔だな。それにしても教室に閉じ込められて、机から動けないなんて。どう考えても可笑しいだろ。早くサボって、家に帰ってサバイバルゲームで敵を殺したいのに。どうなってんだ。



 クラスの皆が困惑してる時に、教室が一瞬だけ光った。その光が消えた時、皆の前に一人の少年がいた。その少年の背には体より大きい、純白の翼が生えていた。少年はにっこりと笑い、こう言った。


『突然なのですが、皆さんには今から異世界バベルに勇者として召喚されます。その世界では、剣があり、魔法もあります。もちろん獣人やエルフも居ます。バベルには魔物がいたるところに居ますが、勇者として、召喚されるあなた達に敵うものはそうそう居ないでしょうが。それぞれ、皆さんには特別なスキルをあげますので安心してください。それじゃあ転送しますね』


「いきなり来て何言ってるんだ!」

「そうよ!召喚って何よ!異世界なんて行きたくないわ!」

「魔法!獣人!エルフ!おーイエス!ファンタジー!」


 なんかサボれないっぽい?勇者召喚とか言ってるぞ?前に漫画で似たようなやつを見た気がするぞ。でもダメだ、今日は家に帰って敵の城を壊滅させる約束をしてるんだ!


 『それでは、3!2!1!転送!』


 その瞬間強い光に包まれた。そして目を開けるとそこは雲の上だった。周りを見てみるが俺だけのようだ。皆とはぐれちまったか?転送ミスか?


『僕がそんなミスするわけ無いじゃんか。何故、君をここ『天界』に連れて来たかと言うと。君に勇者はふさわしくない』


「勇者にふさわしくないって事は、勇者より凄いやつになれるってことか?すげーな流石俺だわ」


『何か勘違いしてるようだけど…君には勇者ではなく、ゴブリンに転生してもらおうと思うんだ。一応約束なので、1つだけ特別なスキルはあげますよ?弱いゴブリンに転生するから、特別に好きなスキルを作ってあげるよ!他のみんなには元々作っておいたスキルをあげたんだけどね』


「確か、ゴブリンってゲームとかで出てくる雑魚キャラじゃないのか?俺をそんなのに転生させるつもりなのか?なんかめちゃめちゃムカつくんだが」


『まあまあ、そう怒らないで!好きなスキルを1つ作ってあげるんだから許してよ。この僕、『創造神』に作れない物は無いのさ!』


「あんた神なんだ。そうだなぁ~。どんなスキルでもいいんだよなぁ。ここで1つだけスキルを貰ったとしても、それからスキルが手に入らなかったら殺られてしまうかもしれない。雑魚キャラゴブリンだから。他人のスキルとか力を盗めるスキルとか凄いんじゃないのか?どんなスキルでも良いんだよな?ならこんなスキルでも作れるんだよな?」


『何を言ってるんだい?僕に不可能は無いよ!創造の神様なんだよ僕!こう見えても何十億年って生きてるんだからね。僕が新しいものを作り出し、古きものは破壊神に破壊してもらう。そうして世界のバランスは保たれているのだよ!』


「じゃあ、さっさと作れよ」


『酷いな~もうちょっと優しい言い方あるだろうに。作りますよー!んん!!えい!はい今から渡すね』


「ん?何か変わったか?」


『ステータスを開いてみてよ。ステータスを開けでも何でも良いから、念じてみて。スキルの欄にあるはずだから。念のために僕の加護をプレゼントしちゃうよ!』


【リョウ・タナカ】

 職業:強奪者

 種族:ゴブリン

 状態(焦り小)

 レベル 1


 HP 20/20

 MP 40/40

 攻撃力 10

 防御力 10

 生命力 20

 素早さ 10

 幸運 30

 適応力 20

 スキル

『強奪lv1』

 能力

〈創造神の加護〉

 称号

〈転生者〉〈奪う者〉〈異世界人〉


「うおっ!なんかすげーな!ゲームみたいだな!このスキルはどうやって使うんだ?」


『簡単だよ、スキルは使いたいと思えば使えるよ?後そのスキルまだレベル1だから、強奪できる確率はかなり少ないよ。『強奪』のレベルが1の時は1日2回までだからね。レベルをあげると回数も確率も増えるようになってるからね』


 へぇ~そうなんだ。この神からでもスキル奪えんのかな?試しにやってみるか。スキル!強奪発動!


『だから十分に考えて使うこ……っうぁ!?体が重い‼ぐぐぐ!』


 奪えたのか?おもしれぇなこれ!確認してみるか!



【リョウ・タナカ】

 職業:強奪者 二代目創造神

 種族:ゴブリン

 状態(ゲスの極み)

 レベル 1


 HP 30/30

 MP 50/50

 攻撃力 20

 防御力 20

 生命力 30

 素早さ 20

 幸運 40

 適応力 30

 スキル

『強奪lv1』『創造lv1』

 能力

〈初代創造神の加護〉

 称号

〈転生者〉〈奪う者〉〈異世界人〉〈神の天敵〉〈ゲスの極み〉


 おお!確かに強奪できてるぞ!でもレベルは1なんだな。つまんねぇーの!それになんか加護が初代創造神になってるんだけど……って俺が二代目創造神!?嘘だろ。


まさかの創造神から創造を強奪して二代目創造神になりました!嘘だろおい!おいおい!


『うぁ…何をやったんだい?まさか!?君!僕にスキルを使ったね?あぁ!何でスキルに神に逆らえないように設定しておかなかったんだ!僕のバカ!前、女神ルーチェさんが転送者にスキルをあげるとき設定し忘れたって笑いながら話してたのに!てか神のスキルを奪おうとする君もどうかしてるよ!』


「五月蝿いな!めちゃめちゃ頑丈な鎖で縛り付けるぞ」


『こ、これはオリハルコンでできた鎖!?で、でもここは天界!神である僕が本気で力をふるえる場所なんだ!さぁ!神の怖さを思い知るがいい!神の怒り!!』


 「ぷははは!顔真っ赤にして涙顔してる!幼稚園児みたいだぞ!!神の怒りってスキルなのか?ぷははは!!」


『これはスキルじゃないんだよ!神だけが許される技!創造神となると上の位の神様だから威力は絶大!さぁ僕を怒らせた報いを受けるがいい!』


「うあぁぁあ!!いてぇじゃねーか!だけど静電気を感じたくらいだな!それだけか?創造神弱いな」


『そんなはずは!スキルを奪われても神は神なはずだ!』


「えーっと!なんだっけ?神の~怒りを受けたまえ~だっけか?」


『っな!?……嘘…でしょ?』


 轟音と共に太い稲妻が初代創造神に落ちた。


『なんで?…僕は君が死なないようにスキルを作ってあげたのに……』


 勝手に異世界に飛ばそうとしたくせに今さらなんだよ。それにゴブリンとかふざけたのに転生させようとしたからムカついてやった、後悔はしてない。


「それじゃあ!死んでいいよ!…ん?頭に文字が?浮かんでいるぞ。え~っと!有罪(ギルティ)!」


『ふざけるなぁ!?何が有罪だ!なにもしてないじゃないか!お前が有罪だ!くそぉ!この■■■■野郎が!お前なんて■■■の■■■野郎なんだよ!この■■が!』


「おいおい、神様がそんな事言っていいのか?まだなんか持ってるなお前」


『は?』


「えいやっと!強奪発動!」



【リョウ・タナカ】

 職業:強奪者 二代目創造神

 種族:ゴブリン

 状態(ゲスの極み)

 レベル 1


 HP:40/40

 MP:60/60

 攻撃力:30

 防御力:30

 生命力:40

 素早さ:30

 幸運:50

 適応力:40

 スキル

『強奪lv1』『創造lv1』『鑑定眼lv1』

 能力

〈初代創造神の加護〉

 称号

〈転生者〉〈奪う者〉〈異世界人〉〈神の天敵〉〈ゲスの極み〉〈外道〉


「スキルは奪えたし、お前にもう用はない!死んで構わないぞ!今度こそ有罪(ギルティ)!」


『ふはははは!!あーっはっは!甘かったね!創造神の神剣ソーシャン!神に逆らう者を貫け!』


「なんかこっちに剣が来たぞ!うわ!刺さる!……って刺さらないぞ。てかあいつなんか刺されてね?自分で呼んだ剣に刺されてやんの!こりゃあ!笑える!」


『っぐはぁ!何でだ!あのくそ■■■野郎がぁ…』


「やっと死んだわ。五月蝿いやつだったな。最後に神らしくない言葉言ってたしな」


 そう言えば鑑定眼使ってみるか。鑑定眼発動。



【ロトルク】

 職業:初代創造神

 種族:神

 状態(死)

 レベル 鑑定不能


 HP:0(70000000)

 MP:0(70000000)

 攻撃力:1000(30000000)

 防御力:1000(50000000)

 生命力:0(15000000)

 素早さ:1000(10000000)

 幸運:1000(1001)

 適応力:1000(20000000)

 スキル

鑑定不能

 能力

鑑定不能

 称号

鑑定不能



 死んでるけど、こいつ元のステータス値が凄いな。さすが神って感じだな。


「さーってどうすっかな!って!え!?足元に魔方陣!?うわぁあ!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――


 んわぁ~!何が起こったんだ?さっきまで俺は天界にいたはず。なのに今俺は森の中。それに俺の右手には創造神の神剣が握られている。今気づいたが、俺の体黒いんだけど。何これ、ゴブリンって緑ぽっいイメージあったんだけど違うのか。


 あ!なんか隣をピンクの二足歩行の豚が通りすぎて行ったんだけど。そいつが俺の肩にヨダレを落としていきやがった。ムカつくわ。死ねよ。


「プギギィィ!!(死ねぇ!!)」


『プゴゴォ!?プゴッォ…』


一撃かよ、弱いな。こんなのしか居ないのかこの森は。まあ最初だからこんな魔物しか居ないのか!倒したしレベルアップとか期待しよう。


【リョウ・タナカ】

 職業:強奪者 二代目創造神

 種族:ダークゴブリン(A)[突然変異]

 状態(興奮中)

 レベル 78/99 (99に達すると進化します。現在、三回進化しております。ゴブリン(F)➡ボブゴブリン(E)➡ブラックゴブリン(B)➡ダークゴブリン(A))


 HP:20000/20000

 MP:15000/15000

 攻撃力:8500

 防御力:5000

 生命力:8000

 素早さ:10000

 幸運:500

 適応力:7000

 スキル

『強奪lv1』『創造lv1』『鑑定眼lv1』

 能力

〈初代創造神の加護〉〈邪神の加護〉

 称号

〈転生者〉〈奪う者〉〈異世界人〉〈神の天敵〉〈ゲスの極み〉〈外道〉〈邪神に愛された者〉


いつの間にか邪神に愛されてた件!そしてレベルアップし過ぎだろ!あの豚一匹でこんなに手にはいるはずないだろ。なんか、かなり進化したっぽいし。たぶん、創造神を殺したのはこの神剣だが、今は俺の剣だから俺の方に経験値が入った感じか。



 まあ、レベルを上げていくか。クラスの皆も探すことも頭に置いておこう。勇者召喚って言ってたから、大きな国とか、帝国か?しらみつぶしに行ってみるか。


「プギギ♪プギィイ♪プギギギィ~♪」


 声はゴブリン語みたいになってるけど、案外歌とか歌えるな。歌を歌いながらいくとしよう。おお?人か?ん~?やっぱり人間だ!おお!金髪の男と女の子いるじゃん!人間って倒したら経験値入るのか?試しに殺してみるか!


「プギギィィ!!プギャ!」


「「黒いゴブリン!?」」


「プギィ!」


「大丈夫だ!ゴブリン程度なら俺でも倒せるぜ!うぉぉお!!…っな!?俺の剣が折れた!?あのゴブリン黒い剣を持ってるぞ!ここは一度てっしゅ……」


「いやぁあ!ロバート!!しっかりして!ロバー……ト…」


「プギャプギャ!プーギャプギャ!」


 二人の心臓をひとつきだぜ!人間弱いな。どれどれ、レベル見てみよう……1レベしか上がってないか。でも100人倒せば、100レベ上がるって事じゃないか?この世界では人間って経験値的に美味しいんだな。


「プギャギャ~♪ギャギャァ~♪プギィヤァ~♪」


 おっと!また人発見!今度は金髪じゃないな、黒髪に黒目か。日本人みたいな顔だな。さっきのリア充ぽっいやつの顔とはずいぶん違うな。まぁ、関係ない、殺すのだから。人間は弱い、そして経験値が美味しい。先手必勝!


「ゴ、ゴブリン、か?…」


 腕を切り落としてやった!これで俺の方が有利な立場だ!後は心臓をひとつきするだけか。おっと!俺としたことが楽しくて笑ってしまった。


攻撃しないのか?こいつ。殺されそうになってるんだぞ?気づいてないのか?そんなわけないか。んん!?さっき切り落としてやった片腕が生えてるぞ!?意味がわからない!回復系の何か使ったのか?


「プギィ?ププププ!ブギィャ!」


「おっと!あっぶねぇ。首持ってかれそうになったぜ」


 何をのんきに言ってやがる、殺したい。めちゃ殺したい。


「じゃあな!お前の相手なんてごめんだわ!」


 は?せっかくの獲物逃がすかよ!


「プギ?プギャァァア!!!」


「ついてくんな!やめて、やめて!って!は、はっえぇ~!?」


「プギギギギ!!プギャプギャ!」


 おっせぇーな!もう追い付いちゃったよ?雑魚いな。もういいや、殺しちゃおう。


「全力で走ってやるからな!おっさき~!」


「プギャ!?」


 っう!?何だ!今の!?一瞬睨まれたかと思えば、体が硬直して動かなくなってしまった。戦う気が一瞬にして消え失せてしまった。何だったんだ今のは。目を合わせることも、後ろ姿を見ることもできなかった。いまだに体が恐怖で震えている。さっきまで殺そうとしていた自分がバカに思えてくる。逆らってはいけない者だ。睨まれた時、ほんの一瞬だが体の中で何か膨れ上がったような気がする。もう少しで体が破裂するような感じだ。なんて恐ろしいやつなんだ。


せめて名前だけでも知りたかった。また会うかもしれない。それまでにレベルアップをして、強くならなければならないな。あんな化け物に勝てるのか?取り敢えずここらの魔物を皆殺しだ!

黒いゴブリンになっちゃった田中涼でした。

読んで頂きありがとうございます。

次話もお楽しみに!

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