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第13話 卵の正体

少し多めに書きました。

今回はバトルない感じですのでご了承ください。

 どうも!最近仲間が増えて調子に乗ってる神埼蓮です!


 レッサードラゴンの卵も手に入れたので俺達はセントビア王国に戻ることにした。

 シロも人の姿で俺の横を一緒に楽しそうに歩いている。


「シロ、何か趣味ってあるのか?」


「趣味?寝ることですわ」


「そ、それは趣味なのか?」


「趣味ですわ!」


「そうか」


 趣味が寝ることって……青い狸と一緒にいる男の子見たいじゃないか!


「もうそろそろ着くがシロは何か食べたいものってあるのか?」


「食べたい……ものですか」


「そうだ、腹減っているだろ?」


「少し…」


 今日はあの宿に泊まって肉を食いまくるぞ!結構金に余裕があるからな。


 何だかんだ喋ってるうちに着いたようだ。

 俺はギルドカードを門番に見せて通る。


「シロはこういうところに来るのは初めてか?」


「私はほとんど竜の谷で寝てばかりいるので、こういうところにはあまり来ませんわ」


「ここは美味しいものがたくさんあるぞ!」


「食欲より睡眠欲の方が強いので」


 なんてやつだ、食欲より睡眠欲が強い?そんな寝てばかりいたら牛になっちまうぞ。


「ここが冒険者ギルドだ!どうだ周りの建物より大きいだろ」


「私が人化の術を解けば、この程度何てことないですけど」


 まあ、シロは周りのドラゴンの何倍も大きかったからな。

 シロに食べ物の美味しさってものを知ってもらわないといけないから早いとこ卵を届けないとな。


「おじさん、依頼通りレッサードラゴンの卵1つ持ってきましたよ」


「な、なんなんだこれは?」


「レッサードラゴンの卵ですけど」


「は?」


「は?」


「レッサードラゴンの卵はこれくらいだぞ?」


 そういって受付のおじさんは手でどのくらいの大きさかを教えてくれた。

 待てよ、ならこの卵はレッサードラゴンの卵じゃないってことか!?


「本当にレッサードラゴンの卵ではないのでしょうか?」


「レッサードラゴンの卵がこんなにでけぇー訳がねぇだろ」


 確かに名前にレッサーと付くんだからこんなにでかいわけがないか。

 じゃあ、何の卵なんだよ、鶏か!?鶏なのか!?


「じゃあこれはなんのドラゴンの卵なんでしょ?」


「わからねぇがこれくれぇでかけりゃ相当なドラゴンだろうよ」


「これって依頼達成になりますか?」


「そりぁ無理だ、依頼者が頼んだものを持ってこなきゃ達成はなんねぇ」


「そうですか…」


 依頼者が頼んだものを持ってこないといけないってことくらい俺にでも分かる、一応念のために聞いといたんだ。


「あんちゃん、違反金として銀貨一枚払ってもらわなきゃなんねぇ」 


「分かりました」


 ちくしょう!俺、このシステム嫌いだ!


「仕方ない、この卵だけでも売って金にしておこう」


「そうですね」


「そんなものを売って金になりますの?」


 分からないがこのでかさの卵は珍しいぽっいし、高く売れるんじゃないのか?


「これって買い取ってくれますか?」


 そういって俺は四次元リュックから謎のでかい卵を取り出し、カウンターにドサッと置いた。


「えー中級の上のレッドドラゴンの卵1つでよろしかったでしょうか?」


「はい、そうです」


 これはレッドドラゴンの卵だったのか、レッドドラゴンっていったらゲームとかの中ボスのイメージが強いんだが。


「卵の殻だけではなく中身も入っていますし、目立った損傷もございませんので金貨三枚程ですかね」


 そんなにするのか、レッドドラゴンの卵!

 まだまだあったから持ってこれば良かった!まあ、シロが仲間に加わった方が大きいけどな。


「じゃあそ――」


「ちょーっと待ったぁ!!」


 ビックリしたぁ、何なんだよこの眼鏡!てか待てよ、この世界に眼鏡ってあんのか?誰が作ったよ、眼鏡。


「いやこっちが待った、それって眼鏡だよな?考えた人誰よ」


 だいたい予想はつく、歴代の勇者とかが教えたんだろ?


「これを作ったのは名のあるドワーフ、ティモンさんですが考案なされたのはパルム王国の勇者ナオト様です」


 ほら、やっぱり勇者じゃん。

 名前からして恐らく日本人ではないだろうか、ナオトって名前からして日本人決定だろおい。


「そんな話はさておいて、貴方の持っているそれはレッドドラゴンの卵じゃありませんか!?」


「そうらしいですね」


「その傷の少なさ、白くテカり赤い綺麗な波すじがぁなんともたまりません!」


 こいつは何なんだろうか、変人だろうか。


「卵マニアとして見過ごせません!それを僕に売ってください!」


「え、嫌です」


「定価より高めに買いますのでお願いします!」


 まいったな、でも定価より高く買ってくれるなら悪い話ではないよな。

 この青年の目から熱意が伝わってくる、相当な卵マニア何だろうな。


「分かりました、いくらくらいで買ってくれるのですか?」


「金貨五枚でどうでしょうかぁ?」


 こいつはこの卵をどうしても欲しいらしいからな、もう少し交渉してみるか。


「金貨八枚でどうだ?」


「良いでしょう!」


「良いのかよ!?」


 何だこいつ、実は金持ちなんじゃねーのか


「実は僕、マーニア家の二人兄弟の弟のカルサと申します」


 マーニア家って何だよ、名前どうしたんだ名前。


「じゃあ金貨八枚で売ります」


「ありがとうございます!また珍しい卵が手に入ったらやって来ますのでその時はお願いしますね、それでは」


 どうやって俺の居る場所を見つけるんだこいつは、怖いんだが。


「無事に卵も売れたことですし、何か食べに行きましょう!」


「そうだな、俺は甘いものが食べたいな」


「私は酸味の効いたものが食べたいですわ」


 よし!卵も違反金より高めに売れたし、今日はここセントビア王国で食べ歩きツアーだ!!


「酸味の強いものか、酢昆布があればな」


「酢昆布?なんですの?」


「酸っぱい昆布だ、海藻を乾燥させたやつみたいなやつかな?」


「よく分かりませんわ」


 まずこの世界に昆布ってあんのか?

 

「あれは……唐揚げ!?」


「カリプリの事を言ってるのでしょうか?」


「カリプリってなんですの?」


「カリプリは食用として飼われているアウノドリをマムの木の実から取れる植物油を鉄製の鍋に入れ加熱したものに謎の白い粉を付けたアウノドリの股肉などを入れ、取りだしたものです!」


 謎とか言うな、危ない粉みたいに聞こえるだろうが!

 アウノドリって鶏みたいなやつか?まあ、機会があったら見ることにしよう。


「美味しそうですわね」


「だから唐揚げだろ」


「唐揚げはよく分かりませんが恐らくその唐揚げ?に似たものだと思います」


「まあいいから、早く食べに行こうぜ!」


 久しぶりの唐揚げだな、この世界に来て食えるとはな。


「へいらっしゃい、カリプリ五個入って銅貨五枚、十個入って銅貨八枚だよ」


「十個入りのやつ三人分でお願いします」


 三人分で良いだろう、食えなかったら俺が食ってやるだけだ。


「はふはふゅ!熱いけど美味しいですわね」


「そうなんですよね、この外まわりがサクッとしてて中がプリっとしてるのがたまりません!」


「はむはむ、日本の唐揚げより表面がサクっとしてるな」


 次は甘いものが食いたいな、宿ではステーキが出てくるだろうしな。


「次は甘いものを食おうとおも……何の行列だ?」


「何でしょう?」


 シロはまだ唐揚げを食べている途中だ。

 俺は行列に並んでいる女の子に聞いてみた。


「これは何の行列ですか?」


「おにちゃん、しらないの?わたあめっていうふわふわして口の中で溶ける甘い雲なの」


 わたあめ?ここらじゃフワッフじゃなかったか?

 とりあえず並んでみたが少し長いな。


「なあシロは今いくつくらいなんだ?」


「女の子にそんなこと聞いていいと思ってますの?」


「だってあの時『こう見えてもあなた達よりずっと長く生きてるのよ!』って言ってたから何歳なんだろうかなって気になっただけだよ」


「本当に主君は無神経な男ですわね」


「無神経で悪かったな」


「ふふ、お二人とも楽しそうですね」


「何だよ、いきなり」


「いえ、少し家族の事を思い出しただけです」


 ルビアの家族……どんな魔族なんだろうか。


「今度、ルビアの家族に会いに行ってみるか?」


「いや、私の家族は人族に殺されたので今はもういません」


 ヤバイ、地雷を踏んでしまった。

 ルビアに悪いことをしたな、どうしよう凄く気まずいんだが。


「ルビア、ごめん」


「大丈夫ですよ、今はご主人様に出会えて幸せですから」


「よしよし」


 俺はルビアの頭を優しく撫でてやる。

 シロがようやく唐揚げを平らげた、さっきから黙々と食べてたからな。


「ん?シロ?その右手に持ってるリンゴ飴はどこから持ってきたんだ?」


「むごむご、これはそこのお店から取ってきましたの」


「バカ!何やってんだ!?盗ってきてんじゃねー!」


「ダメですの?」


「ダメだ」


 こんなの兵士に見つかったら捕らえられて牢獄にぶちこまれてしまうじゃないか!

 早く謝りに行かねばならない!


「すみませんすみません!うちのシロが勝手に商品を食べてしまってすみません!」


「ちゃんとお金を払ってくれるなら構わないよ」


 俺は大銅貨五枚を渡す。


「五千円っておい、どんだけ食ったんだよ」


「二十個?」


「食・い・す・ぎ」


 喋ってるうちに順番が来たようだ。

せっかく並んだんだ、大量に買うぞ!


「わたあめを十個ください」


「それじゃあ大銅貨三枚だよ……あんたは!?」


「あ、フワッフの人だ」


「今じゃ、あんたの考えたわたあめって名前で売ってるよ」


 結局、フワッフからわたあめにしたのか。てことはあれから足りないものを見つけて売り出したんだな。


「いやね、わたあめって名前にしたら売れるようになったんだよ!あんたには感謝してるよ」


「良かったですね、はい大銅貨三枚」


「まいどあり!」


「ほら、ルビア、シロ」


「ありがとうございます!」


「甘い匂いですの」


「だろぉ?わたあめは甘くて美味しい!」


 二人とも喜んでくれて良かった、今度ルビアのステータスやシロのステータス確認とかもしとかないとな。奴隷やパーティーのステータスは確認できるらしいからな。

 パルム王国とやらに行って勇者に会ってみないとな。名前からして日本人だろうし、今の日本のようすやどこから来たとか聞きたいことはたくさんある。


 このあと俺とルビアとシロは前に泊まったあの肉ばかり出る宿に戻り、眠りについた。


ステータス

ーーーーーーーーーーーーーーー

【レン・カンザキ】

 職業:Fランク冒険者

 種族:人族

 状態(普通)

 レベル 24


 HP:9000/9000

 MP2601500/2601500

 攻撃力:900

 防御力:1300

 生命力:700000

 素早さ:800

 幸運:220

 適応力:300000

 スキル

『威圧 LvMAX』『剣技lv1』『麻痺耐性lv1』『痛覚軽減lv2』『気配探知lv1』『硬化lv1』

 魔法

『火魔法lv2』『水魔法lv1』『回復魔法lv1』『生活魔法lv1』『無魔法lv1』『闇魔法lv1』

 能力

〈ゼウスの加護〉

 称号

〈恐れられし者〉〈威圧者〉〈絶対的脅威〉〈異世界人〉〈駆け出しの魔法使い〉〈駆け出しの剣士〉〈首狩人〉〈賞金稼ぎ〉〈戦士の心〉〈魔法使いの心〉〈ドラゴンハンター〉

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