第11話 竜の谷
年越しですね( ´∀`)
昨日の夜にルビアに俺の名前を教えといた。そして俺は朝ご飯を食べてから、ルビアの言っていた任務とやらを聞いてみた。
「私はあの大会の優勝商品の魔石を回収するように命じられたのだ」
「なんで魔石なんて回収するんだ?」
魔石は魔物の体の中にある物だ。綺麗な石みたいなものだけど、その中には魔力が詰められている。
「それは分からない。私はただあの方に命じられただけなのだ……」
そうするとルビアは足を曲げ、手を頭に置き、悲劇のポーズをとる。
そういえばルビアの言っていたあの方っていったい誰なんだろう?昨日も言っていたな。魔族が怯えるって相当ヤバイ存在なんだろうな。
「ルビア?あの方って誰なんだ?」
「あの方は……私達の王………魔王様だ…」
魔王?魔王ってあれか?ゲームとかで勇者とかが最後に倒したりするあれか?ゲームとかでは勇者ぐらいでしか敵わない相手だ。ボスキャラだ!
「お前はその魔王が怖いのか?」
「魔王様は我らの希望!。だが物事が上手くいかなかったり、不機嫌だったら私達を平気で殺す」
仲間なのにそんなことで殺しちゃうのか?いつか仲間いなくなるぞ魔王!物事が上手くいかなかったときは分からなくもないが、不機嫌だからって殺すなよ。ぐっと我慢だぜ魔王!
「魔王って強いのか?」
「強い、バカみたいに強い。魔族軍の第一部隊隊長のバルッシュさんが10人に増えて挑んでも勝てないだろう」
そのバルッシュってやつの強さがどのくらいか知らないが、隊長というくらいなんだから相当強いんだろうな。それが10人に増えても勝てないってどんだけだよ!
「魔王様はいつか人族を滅ぼしてくれる方なんだ!」
俺に向かってそんなこと言うか?滅ぼすとか怖いこと言うんじゃない!まあ取り敢えず魔王の話は終わろう。もうすぐギルドにつくからだ。
「よし、ついた。手っ取り早くランク上げたいんだけどなー」
「ご主人様は冒険者なのか?私はてっきり賢者か何かかと思っていたぞ」
昨日ルビアに俺の事はご主人様と呼ぶようにと言った。後賢者とか、そんな凄い人じゃないよ。ただの冒険者だよ。
「俺はFランク冒険者だよ」
「Fランク?ご主人様の強さならAランクかBランクだろ?あの時、中級魔法であれほどの威力を出せるなら上級魔法はどうなるんだ?」
「俺のランクがまだFランクなのは依頼を全然やってないからなんだ」
そうルビアと話ながら俺はギルドの中に入る。そして依頼の欄を見てみるとゴブリン1000匹の討伐依頼があった。報酬は剣と書いてある。どんな剣とか詳しくは書かれていなかった。俺はこの依頼を受けることにした。
「あのこの依頼受けます」
「お?黒髪の兄ちゃん、この依頼を受けるつもりか?一応相手はゴブリンだが1000匹だぞ?あいつらは群れで動いてるから1000匹を同時に相手しなきゃなんねぇ。それに最近じゃ黒い色をしたゴブリンが発見されたそうだ」
受付って全員女の人じゃないのか。今俺の目の前にいるのは禿げたおじさんだ。それに黒いゴブリンだと?まさかあのゴブリンの事か?だがこの依頼は受ける。
「大丈夫です」
「本当か?まあ俺は止めたからな」
依頼も受けたし、早速森に来たんだが。いきなり見つけちゃったよ。かなりの量だ。こんなの切ったら刃こぼれしそうだ。刃こぼれは嫌なので今回は魔法を使うがな。
「炎射矢」
ゴブリンの群れが突っ込んできたので、短縮させた。ちゃんと言った方がMP節約になるが、短縮させた場合MPが倍くらい増える。MPが多い俺には関係ない話だ。
魔力を前と同じくかなり込めたので数万の炎の矢が上空から出現。
『『プギィィ!?』』
「魔法便利~」
「やはりご主人様は馬鹿げた魔力の持ち主のようだ」
「そ、そうか?」
確かにビックリするほどMPは持ってるからな。とか考えているうちに1000匹のゴブリン達は全員俺の火魔法の餌食となり全滅していた。
「はい終わり!いや~早かったな!魔法って凄く便利だよな!」
「早すぎ!」
後はこのままギルドに焦げたゴブリンの頭を持っていけば良いか。いや、そういえば前受付のお姉さんがゴブリンの耳だけで良いと言っていたな。ゴブリンの方耳をルビアに回収させた。疲れるだろうな、1000匹だぞ。
「あぁ~もっとレベル上がるようなやつ居ないのか?キングオークとかぁー!」
1000匹も倒したというのにレベルはまったく上がっていない。強い魔物を倒してレベルを上げたいな。
「ゴブリンの耳を取ってきましたぁよ!」
こいつ、めちゃハアハア言ってる。それにしても早いな!1000匹のゴブリンの耳をたった数分で。
ルビアと話していたときだった。あの黒い悪魔が姿をあらわしたのは。
「黒いゴブリン?上位種?」
「ルビア!逃げるぞ!今の俺じゃ勝てない!」
「でもご主人様には魔法が!」
確かに俺には魔法がある。だがこいつに放ったところで意味がない気がする。でも少し時間を稼がないと!
「あ!やば!こっちに気づきやがったな!仕方ない、魔法で時間をかせぐか」
そうすると頭に言葉が浮かんだ。また新しい魔法か。やってみる価値はありそうだな。
「火炎光線」
自分の指の先が赤く光っている。俺は黒いゴブリンに向けて魔力をかなり込めて放った。
『プギャァア!』
黒いゴブリンは右手に握っている剣でガードしたがその剣が砕け散った。
「もう一発いくか?」
だが黒いゴブリンの砕けたはずの剣が光と共に元に戻った。
「な、なんですとぉ!?」
『プギャァ?』
こいつ自身も剣が戻ったことに驚いている。持っている張本人なのに知らなかったのか?
「クソ!どうすれば!」
どうすれば良いんだ!このままでは俺もルビアも。逃げる隙を……あるじゃないか!威圧スキルが!
威圧スキル発動!!
かなりMPが減ったが気にしない。
『ピ…ギィ』
「っひぃ!怖いぃ!震えがとまらないよ」
なんかルビアがめちゃくちゃ震えてるんだけど。後黒いゴブリンがダンゴムシのようにくるまってガタガタ震えているようだ。大事そうに握っていた剣も地面に置いてある。気にしてる場合じゃなかった!今のうちに逃げよう!
「ルビア!今のうちに!」
「っわぁ、ご主人様って恐ろしいんですね」
「恐ろしい?あぁ威圧スキルを使ってるからか。恐ろしいとか言い過ぎだよ」
俺は王国に向けて走り出した。俺が動いた瞬間黒いゴブリンは体を震わせた。
「威圧スキルってこういうときに便利だよな」
「ご主人様が強者であることを改めて思い知りました」
急に口調を変えたな?なんでだ?まあ、どうでもいいか。
俺はルビアをお姫様だっこしながら王国に帰った。
依頼を無事終えて、そして俺はもう1つ依頼を受けた。この依頼の内容はレッサードラゴンの卵を一個持って帰ってくること。簡単そうと思ったが、場所は竜の谷。色んなドラゴンが飛び交う場所。下級のドラゴンも居れば上級のドラゴンも居る。受付のおじさんに注意を何個かうけた。
卵を取るときの注意やレッサードラゴンの強さなど。
「かなり遠いが走っていけばすぐにつくだろ」
「ご主人様待ってぇぇ……早すぎて気持ち悪い」
今ルビアをお姫様だっこしてる状態で走っているから、ルビアの顔に風がもろ直撃する。それに気を失っている。
ルビアが気を失ってから数分。
「よしよし、やっとついたぞ!起きろー!ルビア!」
「は!私はいったい何を!?」
「さっさと卵もらって帰ろうぜ」
「は、はい」
赤い鱗をまとった少しでかいドラゴンが向こうの方に飛んでいった。レッサードラゴンの卵は案外早く見つけることができた。近くの洞窟にあった。ドラゴンの卵はかなりでかい。
「よし持って帰ろう」
「これ重いですね」
「まあドラゴンの卵だからな」
ルビアにドラゴンの卵を持たせ、洞窟から出るとそこには。赤いドラゴンが目を光らせ、こちらを睨んでいた。
「あ、やば」
「やばいですね」
『グガルァァァア!!』
うお!耳に響くな!そう起こるな!卵を1つもらってくだけじゃないか。体は赤い鱗に覆われているが頭の部分には少し鱗がある程度だ。狙うは頭だ。
「火炎光線」
黒いゴブリンの時と同じように指先が赤く光、光線が出る。見事レッサードラゴンの頭を撃ち抜いた。
「おっしゃ!余裕だったな!この卵の持ち主だよな?持ち主が死んだんだから、向こうに置いてある残りの卵は持ってかえって良いよな?リュックに入れとこう。ダチョウの卵より何倍もドラゴンの卵は大きい。よく入るよなリュックに。四次元なポケットみたいになってんのか?
「よしルビア、帰ろうか」
「いやご主人様、それはまだ難しいかと」
後は帰るだけなのに何を言っているんだ?
「ん?なんでだ?もう卵も入れたし、他にやることがあるのか?」
「ご主人様!前を見てください」
俺はルビアの言う通りに前を見た。そこには巨大な白銀のドラゴンが居た。鋭い爪、太く長い尻尾。このドラゴンはいったい何十メートルあるだろうか。
『あなた方……何してるの?私、お昼寝をしていたら急に上級の火魔法が飛んできてね?飛んできた方向に来てみたらあなた方が居たの。お昼寝を邪魔した罪は重いわ。後上級魔法程度じゃ、私の鱗に小さい傷をつけるくらいしかできないわよ?まあすぐに傷も治るけどね』
お昼寝を邪魔され白銀のドラゴンは凄くお怒りのようだ。レッサードラゴンに放った火炎光線はレッサードラゴンの頭を貫通し、そのまま遠くの谷の上でお昼寝をしていた白銀のドラゴンに当たったようだ。かなり遠くまでいっているからもちろん魔法の威力は落ちている。
「これはやばいな…」
「どうしましょう」
『痛みも感じないうちに殺してあげるから安心してね』
ヤバイドラゴンにあってしまった。上級魔法があまり効かないようなやつに勝てるか?それにすぐに治るとかアホか。
こいつ殺す気満々だ。
正月まですぐ\(^o^)/




