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夕暮れ

「そろそろ帰ろうか」


「そう言えば迎えに来たとか言ってたよね」


〖今日は〗


「えっ、だれ」


〖さあ、全てを元に戻すわよスクルド〗


『はい。お姉さま』


私の体から、透き通った美しい西洋の鎧の様な姿の女性が抜け出た。


『ごめんなさいね』


その背には白く大きな天使の羽があった。


ある日、この異世界を救う為に彼女は時空の狭間に取り残されて

漂流していたところで、地球にたどり着く。

でも気がついた時、私は記憶を無くしていた。

長い時間漂流したせいもあって、人として助けられた私は記憶のないままに

助けてくれた人。神主だった、あなたのお父さんと結婚したの・・・


そして、子供(あなた)が、出来て幸せだった。


でも、そんなある日、私の前にウルズ姉さんとヴェルディ姉さんが現れて

全ての記憶が蘇った。


そしてウルズ姉さんに、あなたのお父さんと結婚する筈だった人は

沙依里さんのお母さんだったと知り、本来生まれるべきだった。

彼女を誕生させたけど、すでに遅く魂の半分がどうしても見つからなかった。


だから、私が彼女の半分を補う事を決めてた。でもね違っていたの


半分は元々、あなただったのよ。そして無意識に、あなたの不足を私が補った

それで、私は入院してたの。その残りの半分も沙依里さんに使った私は、力を

無くして微かな残滓は社に残ってあなた達2人を見てた。


ウルズ姉さんと話して、本来あるべき元の形に戻そうと思うの


私がいなければ、幸せに暮らしていた筈の人を・・・


美香と沙依里さんは、元々一人。


二人の魂は1つになって、元の世界へ返すわ


〖行くよ〗


『運命の(えにし)に結ばれし魂のよ。時を摂理を今一度叶えたまえ』


ヴェルディが両手をあげと、魔法陣が足元に現れて包み込んでいく。



遠くに神社が見える。お父さん・・・

流れる時が、逆回しになるように巻き戻る。

私の体の半分と、彼女の体の半分が合わさり、一つは光に。

一つは女神の形に変わると、母の姿が消え女神の姿と重なる。


この時、倒れていた筈のスクルドは石段の側に立っていた。

ここでもうすぐ、あの人が石段から登って来る。


そう思ってスクルドは振り返る。


目に映るあの人の顔。彼は軽く会釈すると通り過ぎていく


これでいい・・・


「お嬢さん」


突然、声を掛けられ言葉を失う。スクルドに


「何か悲しいことでも、在りましたかな」


と差し出されたハンカチを思わず受け取ってしまう。


「きっと良い事もありますよ」


そう言って社に向かう、彼を見つめていた彼女の目には彼の姿は見えては


いないほどの涙があふれていたが、彼との幸せな時が彼女の記憶と共に


目の前にハッキリと映し出されていた。


いつまでも、赤焼けに染まる大地に立って動かない彼女に姉のウルズは


黙ったまま、ただ待っていた。ヴェルディは心配そうに声をかける。


『後悔してる?』


首を振るスクルド。ヴェルディの手がそっと肩に触れる。


二人は、また時空の元へ帰るとウルズが待っていた。


「あとは、この子達よ」


三人は、今度は未来へと飛ぶ。


厳かな雰囲気を醸し出して、進む若い新郎新婦が一歩一歩と歩を進める。


『あなたの本当のお母さんよ』


スクルドは新婦のお腹に、光の玉を押し込むと玉はすっと消えていく。


『『『二人に祝福が在らんことを・・・』』』


三人の女神たちは、新郎新婦に祝福の光を与えた。


時が止まって、身動きしない新郎に、スクルドがキスをする。


そして、三人の女神たちは、その場から消えると時が動き出す。


「ん?」


「どうかしたの?」


「なにか、優しい風が頬を過ぎて行った様な気がしてね」


その答えに、微笑む新婦。


「君のお団子が毎日食べたいって言う食いしん坊さんとは思えないですね」


二人の笑顔が遠く離れていく・・・



社が小さく見える。


「あなた、あの(ひと)の一生を見守るつもりなんでしょ」


「いいの?」







それから・・・一年後。


おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー


「ほら、旦那さん。可愛い女の子ですよ」


と、渡された子は、双子の女の子だった。


「あなた」


「名前決めないとな」


「私は決めているのよ」


「そっか、どんなのだい」


「お姉さんが美香。妹が沙依里よ」


「ああ、良い名だね」



それから・・・十年後。



「ほら、沙依里、早くしなさいよ」


「お姉ちゃん、まってよ」


巫女服姿の二人が、石段を駆け上って行く。


「あっ、お母さん、行ってきまーす」


「いってらっしゃい。転ばないでね」


「「はーい」」




「準備はいい?」


「うん。大丈夫」


しっかりと、放さないように手を握って答える。


「そろそろ、ミリス王女の召喚がくる頃よ」


「うん。今度はふたり一緒だね」


「答えを知っている分、今度はチートぽいけど。油断しちゃダメよ」


「うん。わかってる」


神楽の舞が始まる中、二人の少女は巫女姿でその時を待った。


そして・・・聞こえる。


「巫女様・・・巫女様、どうぞ、わたくし達を、お助け下さい」


最初はボソボソとした声が、はっきりと聞こえた。


しっかりと手を握った、二人の少女の姿が消えていく


そして、それを追う様に、三つの光の玉がつづけて少女の姿が消えた空間へと走る。




そして、二人の幼い巫女の冒険が、今始まる。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


設定紹介


作中の「ウルズ」さんは

速佐須良姫神(はやさすらひめのかみ)

根の国、底の国の浄化の神、生死の神

〖人生、運命の神〗

葬頭川(そうづがわ)」向こうを管理する



作中の「ヴェルディ」さんは

速開津姫神(はやあきつひめのかみ)

水戸のお祓の神、淡海の神

〖清らかな、淡水の神〗

葬頭川(そうづがわ)」流れを管理する



作中の「スクルド」さんは

瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)

水神であり川神で自然界の浄化の神、滝の神

〖出世、苦難を乗り越える神〗

葬頭川(そうづがわ)」手前の花畑を管理する。ここから美香(みか)


・瀬織津姫神の別名

 狭依毘売命さよりびめのみこと     ここから沙依里(さより)

 市杵嶋姫命 

 ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティー

 弁才天(軍神)これでワルキューレでもあるスクルドに対応。


サラスヴァティーの武器(仲間の武器参考)

弓矢、刀、矛、斧、長杵、鉄輪、羂索(投げ武器)



アイテム設定


トレントの白幣  木の妖精の力 水と地

精麻ペンダント  精神シンクロ

シグルーン弓   勝利の弓 無限に矢を放つ事が出来る

刃   ラーマ

鞭   フルスタ

禁煙 ヴィエタート・フマーレ

開く アペルト

悪  ブーゼ ヴィス(フレッシュ・ヴィス)

光の矢 キアーロ・フレッチャ




魔法設定


治癒  ≪チェロット・ヒール≫      ばんそうこう

治癒小 ≪ポマータ・ヒール≫       軟膏

治癒中 ≪ベンダ・ヒール≫        包帯

治癒大 ≪アンティビオティコ・ヒール≫  薬

治療  ≪ヒーリング・マラッティーア≫  病気


消毒  ≪ディジンフェツィオーネ≫    

解毒  ≪プルガ≫            

解毒大 ≪プルガンテ≫          


火   ≪アブロンザトゥーラ≫      

防火  ≪アンチ・アブロンザトゥーラ≫  

麻痺  ≪アネステジーア≫        

魅了  ≪リーベストランク≫       

睡眠  ≪ソンノ・フォッグ≫       

睡眠薬 ≪ソンノ・メディシン≫      


衝撃波 ≪フェリータ≫          怪我



ミズガルズは、「中央の囲い」を意味する。

日本の中央、囲いから琵琶湖と三姫神



登場元ネタ

ケニング     そっくりなもの

ヨトゥンヘイム  ウトガルド都市 弓の神ウル オレルス リンド

ニザべリール   アルヴィ


スバルトヘイム  暗黒エルフ(アールヴ)

石を作るもの   カルコゲン


ヘモグロビン   (鉄)    →赤色

エリトロクルオリン(鉄)    →赤色

ヘムエリトリン  (鉄)    →赤紫色

クロロクルオリン (鉄)    →緑色

ヘモバナジン   (バナジウム)→緑色

ヘモシアニン   (銅)    →青色


架空血液

ヘモクロニン   (銀)    →黒色



スマトリプタン薬剤の過剰摂取事件(2005年)

 筋区画症候群として搬送された患者が

 サルフヘモグロビン血症になっていた。

 ※鉄イオンと硫黄が結合する状態で血が緑暗色になる。


脚気

 ビタミンB1の欠乏によって心不全と末梢神経障害をきたす。

 脚気死亡者数は、大正末期に年間2万5千人を超えたとされ

 さらにビタミンの発見までこの惨状が続いた。

 アルコール摂取による血中アルコール分解時ビタミンB1消費で発症。

 食欲不振、倦怠感、手足のしびれ、むくみ、動悸、最悪死亡

 現在は穀物にはビタミンを添加する決まりとなっている。

 以外に多いのはカップ麺。



異世界設定

 巨人と神々のハルマゲドン後、もう殆どの神は存在しない世界。

 特に炎の巨人(太陽の膨張)によって神も巨人も略、絶滅している。


アルフヘイム(設定上 地球とする)

 ※妖精や人が死んだ後、生まれ変わる世界、虚無の向こう側にあるとされる


 氷の国ニヴルヘイム  (設定上 その他の天体の事)

 この間に無が広がるとされているは、設定上宇宙空間とする。

 死の国ヘルヘイム   (設定上 月の事)

 炎の国ムスペルヘイム (設定上 太陽の事)


異世界で残っている世界

 黒い妖精の国 スヴァルトアールヴヘイム

 人間の国   ミズガルズ

 小人の国   ニダヴェリール


異世界で既に崩壊した世界

 ヴァン神族の国 ヴァナヘイム(アース神族の国アースガルズ)

 巨人の国    ヨトゥンヘイム


主人公

 スクルド  ずっと分割されている 美香と沙依里

 美香と沙依里は、本来2人ではなく、1人

  美香  父親から半分、スクルドから半分で魂が構成される

  沙依里 母親から半分、スクルドから半分で魂が構成される

 二人は幼馴染として育つが、家族の様になるのは本来、

 沙依里の母が本当の母親で

 美香の父が本来の父親。二人は結婚する運命だったが、

 記憶を無くしたスクルドが

 美香の父に助けられ結婚して子供が生まれ、それが美香。

 スクルドが現れたのは、本来、沙依里の母と美香の父が結婚する約5年前。

 スクルドが現れなかった事にした後の子供は5歳のずれが生まれる。

 この時、無かったことにしようと決意するスクルドだったが

 美香は、ウルズとの約束の1つを記憶の保持に使う。


 その結果、美香の記憶と沙依里の記憶が反発しあい双子として生まれる事を

 ウルズだけは知っている。そして異世界からの召喚にはスクルドが応える、

 つもりだったが双子が結託、日時と場所を記憶から知っていたのでバイトの

 巫女(高校生)と入れ替わり神楽へと立ち異世界へと向かってしまう。

 慌てたスクルドがそれを追い、スクルドを姉たちが追う。


一応、これで最終話となります。

いろいろ、つたない文ですみませんでした。ここまで読んでくれた方へ

感謝を込めて「ありがとうございました」

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