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光のエルフと闇のエルフ 1

私たちが少年だと思った者は、白金の髪飾りを付けた者が手を上げた途端

地面が捲れ上がり、放たれた矢を全て土壁が防ぐ。


「ここまで、ありがとう」


そう言って、捲れ上がった地面が元に戻ると少年の姿はなかった。

忌々しそうな顔をした白金の髪飾りを付けた者が改めて私達を見る。

次第に弓を持つ者達も木の影から姿を現す。


白金の髪飾りを付けた者と違って、その姿は全くと言ってそっくりで

金色の髪、すらりと長い脚。

しかし、長くとがった耳ではなく人と変わらない事に日の光の下に彼女達が

姿を見せた事でやっと気がついた。

全員が全員耳が長く尖っている訳ではないらしい。


「あの隊長さん?」


「♬♪♩♩♬♪、♩♩♬♩♩♬♩♩♬」


意味が解らない。でもまるで音楽の調べのようなものを出しながら

白金の鎧を纏った、髪の長い女性が近づいてきた。


「ついてまいられよと申している」


髪の長い女性は、そのまま木々の中に入っていった。


「隊長は、あの方だ。

 私は人族の言葉を知っていたので、お前たちに話しかける

 任を頂いたに過ぎない。

 それに私は・・・まあ良い」


状況が、つかめぬまま私達はレオンを先頭について行くことになった。

もちろん、服を着る時間は待ってくれた。


「この人達、もしかしてエルフ族っていうのかしら」


「でも、あの通訳さん以外は普通ぽいよ」


そう私の持っているエルフは、通訳さんだけで他の人は、まあモデル体型で金髪な

だけの外国人って感じなんだけどね。


10畳ほどの木々の合間に連れてこられたと思ったら、なんだか草っぽいものを

編んだシートに座った人たちが半円上にぐるっと、こちらを囲む様に待っていた。


「♬♪♩♩♬♪、♩♩♬♩♩♬♩♩♬」


「そうです。ドワーフを見失ったのは、第2結界の外になります」


「♬♪♩♩♬♪」


「♬♪♩♩♬♪、♩♩♬♩♩♬♩♩♬」


「はい。ではそのように・・・」


先ほどの隊長さんが、礼をして立ち去っていく。


「そこに座れ」


耳の長い通訳の人が、私達に中央にある草シートを指さした。


「どういう事か、お聞きしたい」


レオンは、言われたように座りながら聞いた。


「今日より第2結界の外に出るのは女、子供は禁止すると言ったのだ」


私達は、どうやら第1結界内の一部に存在する場所に連れてこられたらしい。


そこで敵対するドワーフの話を聞いた。


彼らは大地から、いろんなものを取り出してはものを作り


取りつくしては、移動している。


そして穴だらけになった大地からは緑が消え砂漠になるという。


元々の資源が、そこまでなく取りつくしても緑が消え無い場合でも

彼らの放置した洞窟には魔物が住む。彼らは採掘の際に出来上がる

洞窟内を土魔法で強化し、また、何か月も洞窟内部に、籠もる為の

地殻空洞に寝る場所を作る。


そこで働く、奴隷を必要と、するのだそうだ。


日の当たらない暗黒の地下都市、そこで働く奴隷を狩る事を生業とする者が

必然として出てくる。それがエルフを狩る者になった。


そして彼らは、そこで硬皮症になり、皮膚は硬く足が膨らみだすが、

エルフを狩る者達は硬皮症になる事なく、もっこり手足のイメージとは異なり

人種における少年の様な外見を維持する。


その為、当初それに気づかれる事なく少年の様な外見をもつ彼らドワーフは

エルフ達に容易に近づき多くの者が騙され奴隷になった。

そして奴隷となったエルフは暗黒都市に連れていかれ帰る者はいないと言う

彼女は苦笑いに似た表情で『私以外は、な』と付け足した。


「状況から考えて、お前たちの仲間は暗黒都市に

 連れていかれたとみて間違いなかろう」


「場所をご存じなら教えていただきたい」


レオンの言葉に、長老らしき人が彼女に何かを話す。


「今日は遅い。暗黒都市には明日連れて行く」


そう彼女は答えた。


「礼を言う」


レオンは頭を彼女に対して頭を下げた後、長老らしき人に

座ったまま、手を足に乗せて頭を下げた。

しばらくして、それぞれ居なくなった後、通訳の彼女だけが残った。


「エルバだ。お前たちを暗黒都市の入り口までは案内しょう」


「よろしく頼む」


エルバは何かを言おうとしたのか、口を開くが何も言わず頷く。

そして木の上に去っていった。

彼女たちはドワーフに襲われてからは木の上に住処を持つようになったらしい


今から思い返してみれば、なぜ少年は一人だったのか

町が襲われていたのなら、なぜ少年だけ残ったのか

そして何よりも、王女ナールだったら少年を一人残す筈がない事に気づかずに、

少年の言葉を鵜呑みにして北に向かってしまった。

おそらく知らずにエルフを守っていた第一の結界を私たちが壊したか

ドワーフが通れるようにしてしまったのだろう事は理解できた。


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