犯人の狙いが分からない
犯人の狙いとは?
犯人の心理がわかりますか?
カチャカチャカチャカチャ…
パソコンをいじる音が部屋に低く響く。
「やった!ついにきた」
男がそう言った瞬間に
ピピーン
と音が響いた。
[ロックを解除しますか?]
と、表示され、男は迷わずにyesをクリックした。
次の日
銀行には警察であふれていた。
そこに、この物語の主人公である小山が
やって来た。
小山は新米でやる気に満ち溢れる男だ。
「日本最大の企業が社命をかけて作った
金庫のロックが解除されたって本当ですか?」
それを聞いてその企業の関係者であろう
女が小山をにらんだ。
「ああ、本当だ」
小山より先に来ていた警官がこたえた。
「それでどれくらい盗まれたんですか?
1000万?1億?10億?」
と言ってメモ帳を取り出した。
「いや、ゼロだ…」
その警官が難しそうな顔をして言った。
「ゼ、ゼロ?」
小山は勢いを止められたかのように
「へ?」
と、言った。
「どういう事ですか?
せっかくこれを解除して目の前に大金が
あるのに取らずにいくなんて…!」
再び勢いがもどったらしく警官に顔を近づけてたずねた。
「うるさいな〜、私に聞かないで犯人に
聞けよ!」
警官は調査にもどるため、どこかに行った。
意味が分からない。小山は家に帰っても犯人の心理を考えていた。
犯人はどういうつもりだろうか。
もしかして警察への挑戦かもしれない。
自分がすごいと思っている奴は
やるかもしれない。
……そんな事を考えながら眠りについた。
「あはは…警察はやっぱり馬鹿ばっかり
だな〜。」
ある男がパソコンの前でつぶやいた。
「さて、次のミッションに行きますか!」
そう言って再びパソコンをいじりはじめた。
小山が警察署に行くと警官が慌てていた。
「どうしたんですか?」
小山は知らない警官に聞いた。
「警察署のインターネットがジャックされた!」
小山には理解できなかった。
「だから、事件や犯人のデータはジャックしてる奴の手の中って意味だよ!」
小山は、なるほどと首を縦にふった。
いやいや、まてまて。
「それってヤバくないですか?」
小山は当たり前の事を聞いた。
「やばいよ!例えば…」
警官は最後まで言えなかった。
火災報知器が鳴ったからだ。
しかし、どこからも火はでていない。
「どうやったらそんな事ができるんだ?」
警官はびっくりした顔で一人つぶやいた。
次に天井から水がでてきた。
警官はみんな動かなかった。
敗北感でいっぱいだった…
つづく!