序章
「愛内さんの家から火がでたぞーー!」
いつもの様に家に帰ったら……
家が燃えていた。
今日はいつも通り学校に行き帰り道で占いをしてもらって、三個百円のからあげを頬張りながら鼻歌を歌って帰った。
……それだけ。なのに何故私の家が、…マイホームが燃えているのだろう?
明かりの前で暖を取る様にして、愛内と呼ばれる女は少しの間今日の自分の行いを思い返した。…しかしそれは何時まで経っても思い返す作業のままであった。
思い当たらない。特に変な行動をとったつもりは無い。
…!まさか昼休みにビーフシチューを食べたから、クリームシチュー愛好家に報復されたとか!?成る程、ありえるぞ!
…いや!休み時間にプリンを食べたせいかもしれない!それを見たヨーグルト党の人がそ…
…愛内が冴えた思考を巡らしているうちに炎は消されて野次馬も帰り、周りには大量の折れた木材があるだけになった。
今日は終業式の前日、明後日からは殆どの高校は長く楽しい夏休みに入る。勿論愛内の学校もだ。
「明日どうしよう…」
愛内は毎日電車で登校しているが定期券は持っておらず、多少は中身のある財布や銀行の通帳、衣類なども全てまとめて今回の火災で熱エネルギーに変換された。
なので明日の終業式の出席はもとよりこれから1ヶ月生き抜けるかどうかも怪しいのだ。
これは、一人の女による都会での生き残り(サバイバル)をかけた戦いの記録である。
どうも、紗谷野と申します。学校などで少し空いた時間を使って書いていますが疲れますね、コレ。
寝る前とかも書いちゃうんで段々寝不足に……。
御感想頂ければ幸いです。
紗谷野でした