瞼の蕾 作者: 檸檬 掲載日:2026/02/07 【短歌8首】 とうめいなガラス容器をひとつ置く光の屈折窓辺に遊ぶ 深みどりのマフラーほどいて 紅落とす 鮮やかな椿の君よ 閉め切った部屋にトンビの声透過して耳へ活けたる水仙の香(こう) 遠くから聴こえし声は懐かしき深き心に触れてくる 蝶結び解いて開いたページの羽根は涙の温度の瞬きに溢れて 手相を見 溶かしたはずの感情線ヘッドライトが流れ込む 青 言葉にできず隠されし熱がこの胸にとわに咲くよな ひとしずく 小さき時 蕾の中でみたよな夜のゆめなか 愛おしく 咲く