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今日から神様のペットです③

評価してくれた方やブックマークしてくれた方、ありがとうございます!励みになります!

とりあえずこの部屋の整理をしないと自称神様・・・、カリナ様が見張っていて外に出る機会がなさそうなのでとりあえず空いてるスペース室内が無いので謎の素材や道具は触れずに、先に目に毒になりそうな衣服類をどかすことにした。どこにするかと悩みさきほどいた部屋に入れるのを考えたがベッド周りが今度は地獄になりそうなのでせっかくなので神様の力とやらを見せてもらうことにした。


「ご主人様、この衣服を直す場所が欲しいのでクローゼットみたいなものに収納したいのですが見た感じなさそうなのでせっかくなら作ってもらってもいいですか?」


「え、いいよ」


と言うと急に外に出て近くの木を一本バキッと折って(???)から外で何かを唱え始めるとしばらくして、収納棚をさも軽そうに持ちながら戻ってきた。


「あの、それは・・・」


と聞くと


「いくら神様と言っても無から物を作ると世界の法則がおかしくなるからね。力を使わないといけないんだけどあれクールタイムあるからなぁ。ということで近くの木を私の力で加工してみたよ!」


と自慢げに言い放つ。普通に木をへし折っていたし棚を軽々と持ち運んでいたがカリナ様との戦いでそういえば彼女のパワーの高さを見せつけられていたし、そういえば神様と名乗るだけの力があるのだった。なんか驚く方が疲れてくるかもしれない。だがとりあえず出来たので適当なスペースに置いてもらってまずは下着類から直すことにした。なんだかやけにテキパキと作業が進む。もともとこんなに作業できなかった記憶があるんだが・・・。


「いや~、リナちゃんどんどん直してくれるね!便利そうだったから家事スキルに付け替えといてよかったよ。もともとのスキルはどんなのだったか忘れたけど確かあれは人間にはデメリットもあった気がするからね、私ならデメリットぐらい消せるけど。ふふん」


・・・、勝手に置き換えられていたスキルの影響で思ったより早く作業が出来ているようだ。頭で考えるより先に体が勝手に動いてくれる感覚である。まあ早く終わる分に損はない。

とまぁ、作業はぼちぼちと進み下着類は思った以上にあっさりと終わった。他にも何に使うのかよくわからない様々な色や、手触りが違うのでおそらく違う材質を使っているのであろう布もまとめて収納しておいた。とりあえず見た目が最初よりはすっきりした感じがする。残るはよくわからない素材や道具であるがこれは一応カリナ様にも手伝ってもらった方がいいかもしれない。一部見たことが無いものが混じっている。


「すみませんご主人様、一部知らないものが混じっているので残っているものは流石に手伝ってもらってもよろしいでしょうか」


「え~、悩むリナちゃんも見たいけど今回は我慢するか・・・。私が言い出したことだし」


などと言いながら渋々作業を手伝ってくれる。よくわからない素材は例えば一応この世界に存在するらしい竜の鱗やヒヒイロカネと呼ばれる金属など元の世界にはあるはずのない物たちばかりであった。他には、カリナ様が遊びに行ったときに倒したらしいクモのモンスターから摂れた糸や、カリナ様曰くなんか馬みたいな生き物から取ってきた角などがあるらしい。とりあえず簡単に壊れそうになさそうな全て上級品ぽい感じがする代物だが万が一壊れては困るので再度同様に収納スペースをカリナ様に作ってもらい実験室に直してもらった(さすがに本人に頼んだ)。実験室は「リナちゃんは念のために入らないで!」と言われたので仕方ない。しばしの間黙々と作業を進めていると、今は少し大人しいなと思っていたカリナ様の様子が突然消えたと思ったら、刹那腰のあたりに抱き着いてきた。


「きゃうん!?な、何をするんですかご主人様!」


「え~、疲れたからリナちゃんのしっぽ触ってるんだよ・・・。えへへ癒される。なんかそういったスキルも付け足しとこうかな」


なんだか触られているとだんだんと気分がよくなってきた気がする。私で喜んでくれるご主人様・・・、いやいや待て待て。なんだかまた変なこと考えていないか?自分は男だぞ!撫でられて喜ぶわけないだろ!


「と、とにかく!いったん撫でるのはおやめになってください!」


「え~、まあ仕方ないか。"今は”やめてあげるよ。とりあえず作業終わらせよっか!よーし頑張っちゃうぞー!」


不穏な空気がするが今は気にしている場合ではない。まずは作業を終わらせることにした。一応宣言通りカリナ様は何かせず大人しいままだった。何だかにやけてはいたが。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


現在は人の出入りを出払っているため一人の室内で、勇者を駒のように扱おうとしていた国王はバングルとの接続がなんだか不安定になっていることに気が付いた。もしかしたら勇者に何かあったのだろう。一応手下のものを一人呼び寄せる


・・・しばらくして


「お呼びでしょうか、国王様」


「うむ、ここだけの話なんだがの。勇者の気配が消えた様子である。一応死んだのか今どこにいるのか探ってまいれ。いくらなんでも早すぎる。民たちにバレぬよう少数のもので探ってまいれ」


「はっ、承知しました」


そういってすぐさま部屋から部下を立ち退かせる。


「まだ数日しかたっておらぬがもし死んだとなるととんだ拍子抜けだわい。召喚するためにいくら犠牲にしたと思っているのか。アストレアのものをせめて一人ぐらい削っておいてくれてればまだいいのだかのう」


そういって、いくらなんでも早すぎる勇者の行方不明に対応をどうするか国王は頭を悩ませた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何とか作業が終わった。


「ふぅ、とりあえず終わりました」


「ありがと~リナちゃん、助かったよ!約束通り外のものを取りに行くんだっけ?」


「そうですね。どこかでまた使えるかもしれないので確認してここに置いておこうかなと」


・・・いや、ここからは出たいけどな。とりあえず見に行こう。




外はちょうど昼前のようだ。この世界は昼前にも限らず過ごしやすくて助かる。戦闘の形跡が少しばかり残っていたがボコボコにされたのを思い出しそうになったので少し目を背けることにした。負けを認識するのは大事なことだがいくらなんでもだったのだ。・・・とにかく、馬や道具の様子を見に行くとなんだかいかにもな馬小屋みたいなのが建てられていた。言われた時は気付かなかったがこれもカリナ様の力で生やしてしまった感じか。中に入るとちゃんと馬がいた。元気そうである。しかし、やはり最初の時と比べて馬が大きく感じる。自分が少し背が小さくなっているのは間違いないようだ。などと思っていると突然馬が自分のほほをペロッと舐めた。なんだかくすぐったい。


「あぁ~!ずるい。私のリナちゃんに何しやがるんです!」


などと言って馬に張り合うカリナ様。さすがに自分の顔を舐めてこなかったが変に張り合わないでほしい。ちなみに馬もカリナ様の強さを知っているのか大人しく頭を垂れていた。なんか自分が乗っていた時よりも大人しくなっている気がする。それにしても自分が男の時には全く反応してくれなかった馬が急に反応し始めてびっくりした。なぜだろうなどと思ってみると、なんというかよくわからない視線を向けてくる。なんだか自分のことを下に見ているような気がする・・・。気のせいだろうか。などと思っていると突然、カリナ様からふと質問が来た。


「そういえばこの馬とかいう生き物に名前はついているんです?」


「そういえば名前つけていませんでしたね。気にせず旅に出てました」


「う~ん、せっかくなので名前をこの子にも付けてあげますか。むむむ、色合い的にアーモンドくんにしましょう」


カリナ様も結構安直な名前を付けるのだなとふと思った。アーモンドと呼ばれた馬はしっぽを振って反応していた。嬉しいのかもしれない。アーモンドは確認したので道具などを拾うことにした。防具はカリナ様にボコボコにされたので処分してしまったらしい。そもそもカリナ様曰く「かわいく無い!!」ということのようだ。ちなみに剣は持とうとしたが腕がプルプルして持つので精いっぱいであった。


「うぅ~、なんで剣が握れないんだ。男の時は軽々持てていたのに」


「そりゃ、私がそんな危険なもの持たなくていいように能力弄りましたからね。プルプル震えてるリナちゃんも愛くるしいですねぇ~」


そういえばそんなことされてたな。体力や防御力が異常な値になっていたせいでインパクトが薄くて忘れていた。なんかカリナ様に馬鹿にされているような気がしたのでそっと剣を置く。こいつはどこかに直しておいてもらおう。あっても使えなければ無用の長物である。また出番があったら使おう。さらば相棒になるはずだった剣よ・・・。とりあえずそんなこんなで道具の回収は一通りした。といっても剣と野宿用の道具ぐらいだが。そうこうしているとふいにぎゅるると空腹を示す音が鳴った。


「おぉ、これが空腹を示す時の音ですか!私たち神様にそのような機能は付いていないので聞くのは初めてですが随分とかわいらしい音ですね」


「何を言っているんですか・・・・。そんなことよりお腹がすいたので食事をとりたいです・・・」


「うんそうだね。一応最初に言った通りリナちゃんに作ってもらおうかな。私料理なんて知らないから」


これに関しては仕方ない。先ほど回収したものの中に食べ物があったのでそれをいくつか使ってご飯にしよう。ちなみに逃げることに関しては当然諦めた。諸々を没収されたので仕方あるまい。料理をするといっても道具が特にあるわけでもないし食材が果物やパンとかしかないため特に何かすることはなかった。果物を切ったぐらいではある。調理道具もだが調理するスペースが全くないのは困ったので大人しくカリナ様に申請しておいた。

投稿する時間は余程のことが自分に無ければ、今月中は17時頃に固定して投稿しようと思います。

また次回も読みに来てくれると嬉しいです!

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