何も無い日だってあるんだよ
家の周りを切り開いてから3週間ぐらい経った。目に見えて周りが広くなったことで、より開放感が強くなった感じがする。アーモンドの世話がてら外に出た時に木がうっそうと茂っていることによる涼しさはいいものだったが、日陰が多く少々陰湿とした雰囲気を感じさせた。しかし、周りをバッサリいったことでそこが少し感じなくなったようだ。森の中に入れば結局は変わらないが・・・。アーモンドも今まで以上にのびのびとしており、グルグルと周りを走ったり歩いたりして動き回ることが多くなっていた。楽しそうで何よりである。
・・・この1週間でも色々あった。いつものようにカリナ様からのスキンシップもといセクハラがあったり、また何かカリナ様が作っているようだし、ネイラさんが来たと思ったら十六夜さんも一緒に来ていてこっちからもセクハラを受けたり・・・。一応元男なのにセクハラしか受けてなくないか?
それはさておき、今日はカリナ様が何か用があるということで昼前ぐらいからどこかへ消えてしまった。家の周り程度なら外に出ていいとの許可は出ているが仮に外に出ようとしてどうやって見張るつもりなのだろうか。ただ言われた命令はそれだけなのでせっかくなら何かしたいところだが如何せん何も無い。家の掃除などはとっくに済ませてしまっており、こういう時に自室に時間を潰せるものがあまり無いのは問題かもしれない。今度カリナ様に頼んでどこかで時間を潰せるものを買っておこう。
結局することも無く今日もアーモンドを小屋から出して、世話やら散歩やらをすることにした。特に問題なく元気なようで安心である。アーモンドの世話も終わると本格的にすることが無くなったが、せっかくいい天気なので少し昼寝でもしてみようか。最初はここから出ることを考えていたが出た後の事を考えると特にいい考えがなく、そもそもカリナ様が捕まえに来そうなのでとっくに諦めた。そんなことを思いつつ地面に横たわる。地面に横たわって思ったが、ハンモックとか作るといいかもしれない。相変わらず自分の手は小さいし腕は細くて白いなとか思いながら軽く一眠りした。
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なんだかやけに真っ白い空間にいる気がする。なんだか目線が高いような気がしてふと体を見下ろそうとすると胸が真っ平らであった。また最近は見てすらいなかったブツを感じる。ブツの感触が久々すぎてすごい違和感しかない。服とかも見覚えのあるものであり、鏡とかが無いので確定では無いがもしかして男の体に戻った?今このタイミングで?などと思っていると突如声を掛けられた。
「ああ、やっと呼び出せました」
「誰だ、どこから喋っている?」
声をかけられはしたものの、周りにモヤがかかっており見渡しても喋った人の姿は見えないしそもそも声の方向が分からない。
「いえすみません。少々姿を見せる訳にはいきませんのでこれで失礼しますね」
「一応名乗ってもよろしいのですが・・・、そうですね。オーロスとでも名乗っておきましょうか」
「オーロスか、色々と聞きたいことがあるんだがそれぐらいは答えてくれるか?」
「ええ構いませんよ。私が呼び出した形なのでそれぐらいはいいでしょう」
相変わらずどこから喋っているのか分からない。自分の理解出来る範疇を超えている気がする。
「そうだな、まずはどうして自分の姿が戻っているんだ?」
「ハッキリと言えばここが夢の中だからですね。現実では彼女が関与したため恐らく姿を変えられてしまってのでしょう?」
「確かにそうだが・・・、なんでそんなことを知っている?」
「まあ彼女の力を持ってすればそれぐらいは可能ですからね」
聞けば聞くほど気になることが増えてきそうだ。それにカリナについて知っているということは相当凄いやつなのかもしれない。
「とりあえず姿の件はこれでよろしいですね。他に何かありますか?」
「これは夢と言っていたがお前は何をしに来た?」
「一言で言うなら挨拶ですよ。まあ興味本位ですね。あの方と一緒にいるあなたがどのようになるのか気になるのでね」
「いつもだったら関われないのですが、今日は珍しくいないようですからね」
せっかくなら見ているだけじゃなくてどうにかしてほしいものであるが。などと思っていると白い景色が崩れ始めた。
「おや、もう時間切れですか。また会えることを楽しみにしてますよ」
「ああそれと長く居続けると面白くなる事が起きるかもしれませんね」
「どういうことだ!」と最後の一言に対して何か言おうとしたが言う前に崩壊に巻き込まれて声を出すことは叶わなかった。
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目が覚める。まだまだ昼間だがよく寝ていた気がする。何か夢を見ていたような気がするが、モヤがかかっているような感じで内容を全く思い出せない。夢だからそんなものだろうということで体を伸ばす。少し眠気でまだウトウト仕掛けているとカリナ様が帰ってきたようであった。
「おまたせリナちゃん!もしかして外で寝てた?」
「ふわぁ~、そうですね。気持ちよさそうだったので少々昼寝をしてました」
「外で昼寝は良いけど、私が見てない時に遠くに行かないでね!?」
いつものようにカリナ様が騒いでいるが気にしたら負けだ。
「ほらほらリナちゃん家の中に戻るよ」
「はい、直ぐに戻りますから」
と言って服を軽くはたく。葉っぱとかを落として家に戻ると眠気も覚めてきた。久々に見た夢の内容は結局思い出せなかったがそんなもんである。家の中に戻ると椅子のいつもの位置に座らされる。そしてこれもいつものように頭を撫でられる。何故かカリナ様が自分の首元や頭を嗅いでいる。
「あ~、リナちゃんの香り~」
「ちょ!やめてください!」
「だ~め、リナちゃんに拒否権はありません!」
相変わらずの無茶ぶりである。というか、これはこれでまた恥ずかしいからやめて欲しい。
「すぅ~、はぁ~。長いこと離れてたからずっと触っとく~」
「長いって、数時間程度じゃないですか!?」
などといつものように戯れ合う。どちらかと言うと一方的な気がするが。結局、一方的にわちゃわちゃさせられてしまったがカリナ様も落ち着いてくれた。
「今日はどちらへ行っていたんですか?」
「今日はね~、いろいろと道具集めに行ってたよ。いろいろと無くなっちゃったものがあったからね」
「ふ~ん、家の中だとほとんど物が消える原因はカリナ様が何かしない限りありえ無いんですがどうしてなくなったんでしょうね、まさか自分に対する薬やら道具やらに使ったからというわけではないですよね?」
「ちょ、ちょ、リナちゃん顔が怖いよ!!そりゃだいぶ使ったけど・・・」
「やっぱり使ってるじゃないですか!!もうあんなこと駄目ですからね!!」
怒ったはいいものの例の恥ずかしい記憶を思い出して少し赤面する。二度とあれはご免である。
「まあそんなことよりさ?」
「そんなことではないですから!!」
「落ち着いて!?今回はそれ以外の理由もあるから!」
”それ”が不安で気になるんだが・・・。いったん置いておこう。話が進まない。
「ならば一体何の理由があったというんですか?」
「何って、せっかくだから他の国にもどこか行ってみようかなって思ってね」
「新しい国?」
「といってもどこに行くか何も考えてないけどね、えへへ・・・」
新しい国か。今の環境を刷新するというつもりなのか。といっても最近この家の周りを改装したばかりだが・・・。
「ここはどうするつもりですか?」
「ああ、心配しないで?まだ行くつもりとかは無いから!あと、ここは家ごと移すよ?」
「へっ?家ごと?」
「うん?そのぐらいはするよ?もったいないし」
家ごと運ぶってどういうことだよ。と思ったが話を聞いている感じ本気で言ってそうな気もする。・・・カリナ様なら出来なくもないのかもしれないが。
「というわけで決まったらまた伝えるから!」
なんかまた忙しくなる気がしてきた。もう少し落ち着かせてほしいものである。まあカリナ様が楽しそうだしいいか。自分も時の流れにその時は身を任せようか。
最近、講義やら部活の大会やらで忙しいため投稿頻度を落としてます
気長に待ってもらえると嬉しいです!




