ミニアンちゃんがブルーノの息子をやっつけました!
「ミニアンちゃん!」
私は感極まっていた。思わず涙目になっていた。
「アン、あなた、本当に、まだまだね。仕方がないから、エム78星雲から帰って来てあげたわ!」
ミニアンちゃんは、恩つけがましく、訳の判らない事を言ってくれるんだけど。エム78星雲から来れる訳ないじゃない! 転移でも月までも絶対に行けない! ましてや何光年も離れた星雲なんて絶対に無理だ。ヤマトでもない限り・・・・
「こんなとっちゃん坊やに負けるなんて! まだまだね」
次に馬鹿にしたようにミニアンちゃんがオットーを見下した。
「何だと。貴様こそ、その小さい体で何が出きるというのだ! そもそも貴様は何者なのだ?」
きっとしてミニアンちゃんを指差してオットーが叫んでいた。
「私はエム78星雲から帰ってきたアントラマンよ」
ミニアンちゃんはあなたそんなことも知らないの、と馬鹿にしたように言いきったのだ。
「アントラマン? そんなの知るか」
「だから無知無能は仕方がないのよ!」
「えっ、お前、そんなに有名なのか?」
オットーもミニアンちゃんのレベルに付き合わなくても良いのに付き合うなんて、馬鹿だ!
「そうよ! あんたの馬鹿親父よりも余程ね!」
「親父を馬鹿にするな!」
婬婦のことはお母様でブルーノのことは親父かよ、と私は余計なことを突っ込みたくなった。
「我が父を馬鹿にするなど良い根性をしているな」
「ふんっ、私の前であの愚か者の名前を出すなど、あなたも本当に馬鹿ね」
二人はにらみ合った。
「食らえ!」
オットーは爆裂魔術をミニアンちゃんに放っていた。
それをミニアンちゃんはミラーで跳ね返した。
しかし、オットーは転移して逃げた。
そして私の真上に転移して来たのだ。
やられた!
いくらミニアンちゃんでも無理だ。
私が覚悟を決めた時だ。
私の真上に転移してきたオットーが紅蓮の炎に包まれたのだ。
ドカーン!
私の真上を爆裂魔術が通りすぎていく。
オットーは転移する間もなく、吹っ飛ばされて城壁に叩きつけられていた。
「貴様!何故、俺の動きが予測できたのだ?」
驚いて、オットーが聞いていた。
「ふんっ、あなたが単純だからよ!」
「な、何だと!」
オットーはいきなり転移した。
そして100メートルくらい先に現れて、いきなり避ける!
今迄オットーがいたところにミニアンちゃんが放った爆裂魔術が通りすぎたのだ。
「なっ!」
慌ててふためいて、オットーは転移する。
そのさきにもミニアンちゃんの爆裂魔術が炸裂していた。
「クッソーーー!」
オットーは今度はミニアンちゃんの前に転移した。しかし、オットー本人が爆裂魔術を撃つ前に、ミニアンちゃんの爆裂魔術を受けて、慌てて転移する。
「今度は私から行くわよ」
そう言って転移したミニアンちゃんは、オットーの真横に転移する。
「馬鹿な!」
慌てて、オットーが転移するが、ミニアンちゃんが再び追いかける。
「な、何故?」
慌てて転移するが、それをミニアンちゃんが追いかけるのだ。
ドンドンオットーは追い詰められていった。
最後はオットーは転移しようとして転けていたのだ。
「おのれ! 喰らえ!」
転移してきたミニアンちゃんに、最後の力を振り絞って、オットーは爆裂魔術を放った。
しかし、それはミニアンちゃんのミラーに跳ね返されて、最早、転移する力もなかったオットーは、自ら放った爆裂魔術をもろに受けていたのだ。
一瞬でオットーは黒焦げになってしまった。
反撃もできずにピクピク震えていた。
そして、その時までに出撃していた敵はクリスティーン様達によってほとんど殲滅されていた。
我が軍の勝利が確定したのだった。
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