~ここまでのあらすじ4~
王子ニグレドを抱えて交易都市から文字通り飛び去った魔女ラズダの後を追い、騎士団長アーバルとその弟子ミディアは国を北上する。しかしその途中で、先の交易都市にて魔女から受けた魔法の余波が災いして、ミディアは倒れてしまう。
その折に出会った、村々を回って病気や怪我の治療を施す〝北の薬師団〟の若長シース。彼によって、ミディアは治療のため彼の故郷〝薬師の隠れ里〟に招待される。
その里にて出会った、火災に見舞われた隣村から助け出され里に身を寄せている少女タニア。彼女のひそかな協力によって手に入った貴重な薬草を使い、ミディアの治療が少しずつ進められていく。
一方でアーバルは薬師の里の長老より、この里の奥地で保存されていた『魔王伝説』の存在を明かされる。それによると、「魔王」は「真に勇なる者」によって倒されるとあるが――
それを聞いたのち、アーバルは王子奪還の任を成すべく、一度里を出て王国騎士団員たちと合流し、作戦を進める。
そして、ニグレドが久方ぶりに目を覚ましたのは、荒れ果てた岩山の上でだった。赤い玉座だけが不気味に鎮座する他は、何もない山。そこでニグレドは、かつての魔王の見た光景と思わしき夢を見る。それに胸騒ぎがし、魔女ラズダの不在の折を狙ってニグレドはこの場所からの脱出を試みるが、思うようにいかない日々が続いていた。




