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~ここまでのあらすじ1~
第1章のあらすじです。
かつて魔王を討ち取った勇者である現在の国王を父として、その勇者によって魔王の手から救い出された姫を母に持つ、王国の王子ニグレド。王とも姫とも異なる黒い髪を持つ彼は、魔王の血を引いていた。
王サムエルと姫エナリアの結婚十五年目を祝う式典の日。祝福する民の中から飛び出した「悪魔!」という叫び声と共に放たれた矢に射られ、エナリアは命を落とす。息子であるニグレドを庇って。
サムエルはニグレドを地下牢に閉じ込め、悪魔の息子などもっと早くに殺しておけば良かった、と秘密裏にニグレドを殺害しようとする。しかしそこでニグレドの魔法の力が発動。襲い掛かってくるサムエルを振り払い、地下牢を脱出する。
もうここにはいられない、と決心したニグレドは、幼馴染の少女ミディアに心の中で別れを告げ、騎士団の包囲網をかいくぐり、城そして城下町の外に出る。生まれて初めて自分の足で。暗い暗い道の先へと。




