TPOだよ!TPO!!
「新しい住処はこの場所で良いか?」
「う~ん?この場所って、勝手に住んでも良いんですか?」
「遥か昔に古代竜の住処があった場所だが、今は滅びてこの有様だ。精霊に浄化させれば、住んでも問題無いだろう」
「この土地の所有権問題が後から起こるって事は無いです?」
「問題無い」
いやいやいや?!その顔は、問題が起きても捻り潰すから大丈夫だって顔ですよね?!最近は表情に出ていなくても、リガルド様の瞳の揺らぎで感情が読めるようになってきたんだからね?!
「くくっ・・・そんなに俺の顔を見ていたのか?」
「いや、ちがうっ・・・んむっ」
何でか喜色を滲ませたリガルド様に抱き締められて、深いキスをされているんだけど・・・あ、やん・・・って、そんな場合でも場所でもなくってね?!
私が張った結界の周りに、強そうな魔物が集まってきているみたいなんだけど!後頭部と腰が掴まれているから、リガルド様のキス攻撃から逃げれないし・・・気持ち良いから、まあ・・・良いかみたいな気持ちになっちゃうしで、不味いよ!!
「あ・・・んんっリガルド様ぁ・・・」
リガルド様に訴えかけようと名前を呼んだんだけど・・・甘えているような声になっちゃって、違うんだって!そうじゃない!!リガルド様の舌が熱くて長くて気持ちいい・・・いや?!違うって!!
ガツンガツンッと結界に魔木の尖った枝や根がぶつかってくる音が響いても、魔物の咆哮が響いてもリガルド様はお構いなしだ。腰に回した手が私のお・・・おし・・・っお尻を撫でるのはっ?!!
「ちょっと、どうかと思うですけどぉ!!」
気が動転した私は両手に魔力を練り上げて、思いっきりリガルド様の胸板にぶつけてしまった!一歩だけ私から距離を置いたリガルド様が、ニヤニヤと可笑しそうに笑っているんだけど?!
「ははっ続きは新居を構えてからにするか?俺は此処でも良いが・・・そう怒るな」
魔力を乗せたままの両手でリガルド様の胸板をポカポカと叩いたけど、リガルド様には全然効いていなかった。宥める様に頭を撫でられて、背中をポンポンと優しく叩かれたら許してしまう、単純な私が何か悔しかった。
「こいつらを一掃しても良いが、住処が此処に決定してからでもいいか。他の候補地も見に行ってみるか?」
「えっと、“冥府に繋がる渓谷の枯れた土地”でしたっけ?凄い名前ですけど、本当に冥府に繋がっているんですか?」
冥府っていうと、ハデス神が居る死者の国だよね?しかも枯れた土地ってのがまた・・・。どんな感じなんだろうね?
「ハデスを知っているのか?」
「え?!居るんですか?!ハデス神!」
吃驚し過ぎて、私はピョンピョンと飛び跳ねた。私の顔を見たリガルド様が、深緋色の目を細めて方眉をピクリと上げた。
「・・・嬉しそうだな」
「そりゃあ・・・私の世界でもハデスって超有名ですし!会えるなら、会ってみたいっていうか?」
何か若干、リガルド様が不機嫌そうなんだけど、私は拝み倒して“冥府に繋がる渓谷の枯れた土地”に連れて行ってもらう事にしたよ!
リガルド様は私の頬っぺたを両側から、じわ~って抓ってから転移してくれた。地味に痛かったけどね?!我慢だよ、うん。
リガルド様を喜ばせると、キス攻撃を食らうっていうね。
最近、我が家の猫の咆哮が煩過ぎて、若干ノイローゼ気味な私です^^;注意すると「にゃうん?」って顔色を窺ってくるところがあざとくて・・・可愛いなこんちくしょう!でも病院行こうねと思う私でした。
ブックマーク、評価、読んで下さってありがとうございます!嬉しいです!本当に^^




