異世界のお肉が食べたい!
その数日後に地上に転移してもらったら、湖の周りが綺麗な花畑になっていたんだ。ノームのお爺ちゃんのサービスがすごいよお!
「綺麗・・・空気も美味しいし・・・感動しちゃいますね!」
「そうだな・・・魔の領土に花が咲く姿を見られるのは、数千年後だと思っていたからな」
リガルド様がマーガレットに似た白い花を1輪摘んで、私の髪にそっと挿した。
「こういうのも良いな」
ああ・・・リガルド様の笑顔が、今まで見た中で一番柔らかくて・・・私はすごく嬉しくなったんだ!!
「はい!少しずつですが、この魔の領土を豊かにしていきましょう!!」
先ずは林檎の苗を植えよう。他にも、柑橘系の苗やエルフの郷から貰った薬草なんかを、湖の周りに植えたよ!
「は~・・・充実感がすごい。程よい疲労感も相まって・・・今夜は良く眠れそうだなぁ」
夕食を終えて自室に戻って来た。ゆっくりお風呂に浸かって、髪を乾かしたら・・・ベッドにゴロンだ。
この部屋の天井も見慣れたな・・・この世界に落ちてきて、どのくらい経ったんだろう?カレンダーは無いし・・・魔の領土には木が無いから葉の移ろいから季節を予測もできないしねぇ。
「考えても仕方ないね。・・・もう寝よう・・・」
丁度良い沈み具合のベッドは、心地よい眠りに直ぐに落としてくれたんだ・・・。
「今日お肉の夢を見たんですけど!」
「ん?」
翌朝の朝食を食べながら、夢の話をしようと思ったんだけど・・・ご飯が美味しすぎて、話の途中で意識が逸れちゃう。
魔王城の庭で採れた野菜のサラダ、ベーコンエッグ、柔らかな白パン、クマちゃんズが採って来てくれた蜂蜜!昨晩、リガルド様がクマちゃんズを回収してきてくれたんだよ!
「蜂蜜とベーコンって、結構合うの知ってましたか?!」
「夢の話はどうなった?・・・む、美味い」
でしょう!!私は得意顔で、蜂蜜ベーコンを挟んだ白パンに齧りついた。んま~い!!
「ホノカとの話は脱線しがちだな。食事中は特にだ」
食後のお茶まで飲み切ったリガルド様が、揶揄うように笑った。そりゃそうですよ、目の前のものを美味しいうちに食べなきゃ!
「否定はできませんね。じゃあ、改めて夢の話です!夢の中で見たんですけど、この世界のお肉が食べたいです!」
「ん?」
「伝わんなかったです?今朝見た夢が、この世界で美味しいお肉を食べる夢だったんですよ!それで、美味しいお肉は何処に行けば手に入りますか?って聞きたくて!」
「ああ、なるほどな。肉か・・・ホノカの星では、食肉用の生物はどんな見た目をしている?」
「えっと・・・図鑑を出しますね!ちょっと待って下さいね・・・」
鞄を漁って、動物図鑑を取り出した。リガルド様の横に座って、鳥、豚、牛等のページを開いて説明していく。
「ふむ・・・このダチョウ?は魔物の中に似たものがいるな・・・。ウシも魔牛が近いか」
「豚は似た感じのいませんか?」
「それに似た下級魔物がいたが、顔が似ているだけで食う気にならんだろう。2足歩行で武器を持って襲って来るぞ」
居たって事は・・・人族が使った特大魔法に消されちゃった系かな?2足歩行で襲ってって・・・怖いね?
「リガルド様が食べたことがある魔物で、お勧めっています?美味しくて、沢山食べれるのが良いです!」
「そうだな・・・魔牛の変異種が美味かったような気がする。食べたのが昔過ぎて、記憶が曖昧だがな」
「ええ~?その魔牛の変異種はどこで獲れますか?」
魔・・・牛っていうくらいだから、お肉が美味しいなら焼肉とか、すき焼きとかにして食べてみたい。
「北方の氷山地帯の麓に居た気がするな。行ってみるか?」
「はい!魔物の狩り方、教えて下さい!!」
リガルド様が城を動かしてくれた。この世界に来てから初めての魔物狩りだよ!どうなるのか、ドキドキだね!
ここに来て、初狩に向かいます。どうなることやら^^;
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