地底の国へ行こう 1
「快、晴!!わ~い!今日はお出かけ日和ですね!!」
「朝から元気だな」
数日間の外出禁止令が終わって、今日は地の精霊を探しに連れて行ってもらえるんだよ!
リガルド様が元気はつらつな私を見て、呆れた顔をしている。リガルド様は、ちょっとお疲れなのかな?
「リガルド様、あ~んして下さい!」
「む?・・・甘い」
鞄から取り出した蜂蜜の飴を一つ、リガルド様の口の中に入れた。素直にあ~んと口を開いてくれるところが、愛おしい。愛おしいって、自分で思って恥ずかしくなる!!!
「ふっ・・・口に出して言ってくれ」
「?!!何をですか?!!」
「お前が今、考えていたことだ」
リガルド様が深緋色の目を細めて、揶揄うように私の目を覗き込んだ。考えてること、読めるくせに!口に出す勇気は、まだ出ないよ!!
「勇気が出たら、教えてくれ。俺はお前の言葉が欲しい」
そう言ったリガルド様が、チュッと口付けて笑った。あ・・・甘い・・・蜂蜜味だよお!!
熱くなった顔を手で仰いでいたら、黒ちゃんが顔にぶつかってきた。どしたの?目、大きいねぇ~??
エルフの森がある辺りを、ちょっと越えたくらいかな?岩場が目立つ森の中に、リガルド様と黒ちゃんと一緒に転移した。そうです、今日は黒ちゃんも一緒なんだよ!えへへ、楽しみだねえ!
「黒、案内しろ」
黒ちゃんが縦に揺れてから、黒い小さなお手手で、私の手を引いて行く。黒ちゃんが案内してくれるんだね。
「ん?・・・えへへ!」
私の空いている手を、リガルド様が繋いでくれた。なんか、皆で手を繋いでお散歩って、楽しいね!
「わ?!こ、これが噂に聞く・・・フェアリーサークル?!」
暫く歩いた先の大きな木の陰に、白く発光するキノコが環状に生えていた。大きさは中心に、大人3人が立てるくらいかな?
「と、飛び込みたい!今直ぐに!!」
ハアハアと興奮する私の襟を、呆れ顔のリガルド様が掴んだ。やめて?!頭の悪い子を慈しむような目で、見ないで下さいよ!!
「同時に飛び込まねば、離れた場所に出てしまうぞ」
「あ、それは怖いですね!」
土の中で迷子とか怖すぎる!私は慌てて、リガルド様にしがみ付いた。黒ちゃんが、その間に割り込んでくる。
「・・・」
リガルド様は眉を顰めて、黒ちゃんを見ていたんだけど、そのまま私を抱き締めて輪の中に飛び込んだんだ!
「わ?!」
黒くて茶色い・・・土の中に沈んでいく。私達の周りを白く光るキノコが、輪になって一緒に落ちていく。
「これって、通り抜け・・・何だっけ?!」
あの有名な、秘密道具の名前が出てこない!喉の奥まで出てきてるのにい!モヤモヤだよ~!!
「俺を見るな。お前が知らぬものは、考えを読んでもわからん」
んも~!スッキリしないなあ!・・・あ?!
「あれ!骨?・・・化石?!わっ!凄い・・・あっちにもある~!!」
深く沈んでいくと地層が見えてきて、巨大な生き物の骨が埋まっていた。よく見ると、骨の他にもキラキラと光る鉱石とか、結晶が埋まっているのも見えた!
「うわああああ~!地中、楽しい~!!」
大興奮する私を、リガルド様と黒ちゃんが若干、生ぬるい目で見守ってくれてる気がしたよ・・・恥ずかし!!
地の精霊を探して、地底の国に向かいます。
地面を縦に割って観察できたら、どんな素敵なものが埋まっているんだろう?と
時々思ったりしてるのをイメージして書きました^^
ブックマーク、評価ありがとうございます!嬉しいです^^




