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休めと言われたので、本を読みます2

「はあ・・・この本は後で読もう」

他の種族の事は気になるけど・・・読んでいて、気分が沈む。せっかく、楽しい気分で読めそうな空間に居るんだもん、前向きになれる本が良いよね。


「なになに・・・“精霊あるある物語”?」

“ある日、森でいつものように木を切っていると、斧が吹っ飛んでしまい、美しい池に落ちてしまった”

いや?!ドジっ子な木こりさんなのかな?!手汗がすんごいとか??

“私は嘆き、池の前で項垂れていた。すると池の水面が光り輝き、美しい女神が現れた”

「うん?どこかで聞いたことがあるような話だね?」

“美しい女神は、私にこう問いかけた。貴方が落とした斧は、このヒヒイロカネの斧ですか?それとも、このミスリルの斧ですか?”

「ああ、うん。そうきたか」


“私は答えた。いいえ、私が落とした斧はただのカルコスの斧です。女神は微笑んで、正直者の貴方には全ての斧を与えましょうと言いました”

「カルコスがわかんないけど・・・正直者には福が来るよね!」

“いいえ、女神様、そんなに斧は要りません。私は自分の斧が返ってくれば、充分なのです”

「欲が無い人だねぇ・・・」

“私の返答が気に入らなかったのか、激怒した女神は3本の斧を私に投げつけてきた”

「あっぶな?!」

“私はかろうじて2本の斧を躱し、飛んで来た自分のカルコスの斧を掴み取った”

「木こりさんの身体能力が高すぎる・・・?!」


“それを見た女神は、益々激怒した。女神の真珠のような天色の髪がへビルに変わり、おぞましく揺らめいている。光の加減で色が変わる、美しい宝石のようだった眼はギラギラと私を睨みつけた”

「ううん?!どこかで見たことあるような、身体的特徴!この女神って・・・ウン?!」

ウンディーネの名前を出しかけたら、黒ちゃんが飛びついてきた。黒い小さなお手てで私の頭を掴んで、体を横に振っている。

「吃驚したぁ!名前を呼んじゃダメって事?」

黒ちゃんが縦に揺れている。そっか、呼ぶだけでも魔力減っちゃうのかな?必要な時以外、呼ばないようにするね。黒ちゃんが「良くできました」と言いたげに、小さいお手てで私の頭を撫でてくれた。


何それぇ~!黒ちゃんの私に対する扱いが、前と違くない?!キュンキュンして悶えながら、私は本の続きに目を向けた。木こりが気になるんだもん!

“森の木をなぎ倒し、暴れまわる水の女神を見咎めた、天上の神が罰を与えたようだ。女神は石に変えられ、湖の底深くに沈められてしまったのだ”

「おう・・・ここで終わってる!木こりはどうなったのさ?!」

モヤモヤした気持ちのまま、次のページを捲った。次は、どんなあるあるが、あるのかな~?

「“サラマンダーが皿を数える話”・・・うん?“風の精霊が旅人の服を奪う話”・・・何か、聞いたことあるような、無いような話が多いなあ・・・。“地の精霊ノームが金の林檎を育てる話”あ、これは面白そう!」


ノームの話が出てきたから、読もうとしたんだけど、黒ちゃんに手をグイグイと引っ張られた。

「え?なあに?ついて来いって言ってるのかな・・・?」

読みかけの本を抱えて、図書室を出て歩いて行く。ノームの話が気になったんだけどなあ。

「遅い。腹が減った」

着いた先は、リガルド様の執務室だった。時計を見たら12時過ぎ・・・ああ!お腹が空いて、機嫌が悪いのかな?!頬杖をついたリガルド様が、じろりと睨んでくるんだよ!

「お腹が空いて機嫌が悪くなるなんて、子供みたいですね」

何だか可愛く思えて、クスクスと笑ったのが良くなかった!方眉をピクッと上げたリガルド様が、私の口にガブッと噛み付いてきたんだ・・・!!!


「いったああああああいい!!!」

「ほまへがわふい」

リガルド様をポカポカ叩いても、暫く開放してもらえなかったんだ・・・。


ある日の森の中では、クマさん以外にも出会いがいっぱいです!

黒ちゃんのスキンシップが増してきているようです^^


ブックマーク、評価ありがとうございます!嬉しいです!!^^


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