私を離さないで。
「は!!!」
視界に飛び込んできたのは、見知った天井だ。ここはリガルド様の寝室、私は穂乃花。記憶はしっかり有るね。
「あ・・・全然、大丈夫だわ?!」
スッキリした目覚めに気を良くして、横を向いたら・・・美しい黒髪が目に飛び込んできた。
私の左肩に頭を預けて、リガルド様に添い寝されてるよ・・・まぁ、初めてじゃないし・・・慣れた、よ?
「うう・・・慣れたけどぉ・・・」
心拍数は上がっちゃうよね。リガルド様からしたら、抱き枕くらいに思ってるんだろうけどね?!
「リガルド様・・・?」
艶々の黒髪を梳きながら、頭を撫でてみる。反応は無く、規則正しい寝息が聞こえてくるだけだ。
「あれ、本当に寝てるんですか?お~い?」
呼び掛けにも反応無し。前に魔族は眠らぬ・・・って鼻で笑ってなかったっけ?!
身体強化を掛けて、リガルド様をひっくり返した。寝てる・・・?リガルド様の顔の横に両手をついて、覗き込んだ。白くてきめの細かい肌に、ごくりと喉が鳴ってしまう。黒くて長い睫毛が閉じているから、あの美しい深緋色の目が見えない。
「起きて下さい・・・リガルド様」
いつもなら直ぐに起きて、意地悪してくるくせに・・・何で・・・今日は起きてくれないんですか?
寂しい。リガルド様の胸に頬を寄せて、目を閉じた。温かい・・・心音がトクトクと聞こえる。
「声が聴きたいな・・・早く起きて下さいよ」
そのまま横になって抱き着いた。これじゃまるで、親に縋りつく子供だよ・・・。
「寂しいよ・・・」
温かい指が私の頬をするりと撫でていった。ぎゅっと抱き込んでくれる腕は・・・リガルド様だ。
顔を上げたら、深緋色の目が優しく揺れていた。嬉しくて笑ったら、そっと唇を塞がれた・・・。
「なんだ?抵抗しないのか?」
揶揄うように細められた目も、今は嬉しい。私の髪を梳いてくれる指が、首の後ろに回された。ゆっくりと近づいてくる深緋色から目が離せない。ああ、変だ。触れられるのを待ってるなんて・・・。
リガルド様の唇が触れてくれるのが待てなくて、自分から口付けてしまった。うわあああ・・・?!
動揺する私と、喜んでしまっている私がいる。何度もキスして欲しい。いや、違っ・・・!
「何も考えるな」
リガルド様の低い声が囁く。そうだね、今は何も考えたくないな。大きな口に噛み付かれるみたいに、キスされた・・・熱い舌が忍び込んで、私の口内を優しく蹂躙していく。
「んっ・・・」
気持ち良いよぉ・・・お腹の中にモヤモヤと溜まっていた、怖い気持ちが溶けていく。
そうだ・・・怖かったんだ。神に会って、もう一度死んだって言われて・・・リガルド様に会えなくなるって思って・・・。
「リガルド様・・・私を離さないで」
「ふっ・・・泣いて頼んでも、お前は何処にもやらん」
お前は俺のものだろう?と意地悪な顔で笑ったリガルド様を・・・愛しいと思ったんだ・・・。
朝から、私はいったい何を書いているのか・・・
爽やかな日曜日の朝ですね。皆さん、おはようございます^^;
神が性格が悪すぎて、展開が心配になってくるけど、穂乃花には幸せになってもらいたいです。
ブックマーク、評価ありがとうございます!とっても嬉しいです!^^




