海底神殿に行こう!1
「精霊狩りに行くぞ」
「ええ?!狩っちゃうんですか?!」
昼食をとりながら、リガルド様が唐突に告げた。精霊に会えるのは嬉しいけど、狩っちゃだめえ!!
精霊に会うには、約束の地と呼ばれる場所に行かないと駄目なんだって。
「三島に囲まれた水面に浮かぶ、水浮花の輪に飛び込むと精霊の国に行けるのだ」
「え?!キノコの輪じゃなくて?水に浮かんだ花ですか?」
「キノコの輪から行けるのは、地の妖精の国だ。洗浄が目的ならば、水の精霊が良いだろう」
リガルド様はそう言いながら、エリンギと帆立のソテーを優雅に口に運んでいる。
「今日行くのは、水の精霊の国ってことですね?!ふああ~!楽しみです!!」
オリーブオイルと粉チーズが利いた、ルッコラのサラダを食べながら、私はニコニコだ。
リガルド様がチラッと私の皿を見た。リガルド様って緑の葉系をあんまり好まないんだけど、私がモリモリ食べてると、興味を示すんだよね。私は立ち上がって、リガルド様のお皿にそっとサラダを取り分けた。
無言でルッコラを口に運ぶ、リガルド様を見ていたら「・・・美味い」とお返事を頂けた。うんうん、お野菜も美味しく食べてもらえると嬉しいな!
食後のお茶まで楽しんでから、持ち物をリガルド様に確認して、約束の地に向かって城を動かした。
「この世界には領空侵犯・・・他国の空に勝手に入って、怒られたりしないんですか?」
「城に視覚阻害の魔法を掛けているから、問題無い。それに、俺を怒れるのはお前だけだ」
「・・・っ」
最近、リガルド様に対して慣れもあって、感情をストレートにぶつけ過ぎてるのかもしれない。
魔王様に怒るのって、失礼だよね?!でも・・・口にしなくても、頭で考えてることも読まれるから・・・遜っても無駄なんだよね。もう今のままで、良いかな?
「私に怒られるのは、許せないですか?」
「構わん。怒ったお前の顔も、面白い」
何かそれ、微妙だな~!仲良くなったというより、面白がられているだけだもんね?!
膨れている私の頬を、ニヤニヤと笑ってリガルド様が突いた。
「準備はいいか」
「あ、はい!大丈夫です!」
今日は水の中に潜るっていうから、水着が良いかな?とも思ったんだけど・・・リガルド様の前で、水着になるのが恥ずかしすぎて無理だった!!
だから聞いてみたんだけど、水中に落ちても魔法で濡れないから、何を着てても大丈夫なんだって!
だから普通に水色のワンピースにしたよ。足元は動きやすいように、皮のブーツだけどね!
「手を」
リガルド様が差し出した手に、そっと左手を重ねた。その瞬間、視界がブレて・・・あ、瞬間移動だって思った時には・・・既に水の上に居た?!
「はぎゃあああ?!」
コバルトブルーの美しい海に浮かぶ、金糸雀色の花の輪の真ん中に、心の準備が完了する前に落ちたんだ!!
果たして、魔王と人族の穂乃花が会いに行って、無事に精霊に会えるのでしょうか?
技量が足りなく、キャラが好き勝手に走って行ってしまいます^^;
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