美味しい空気が吸いたい!
畑に苗を植えて、念のため結界を張ってある。魔の領土はなんか、空気汚染が心配なんだよね。
人族によって魔法の爆発があったって聞いたけど・・・リガルド様によると、魔法の残滓は時間が経てば、空気中に溶けていくから害は余り無いって。じゃあ、何が不快感を呼ぶのか?匂いだよ、この焦げ臭い匂い!!
沢山の人間や魔物が焼け死んだそうで・・・その匂いが、この辺り一帯に停滞してるみたい。
「この匂いを何とかしないと、結界無しの生活ができない!美味しいお野菜ができない!!」
何かないかな・・・鞄の中の収納リストを見ていく。匂い消し・・・脱臭・・・除菌・・・アルコール?
あ、フ〇ブリーズがある!!この消臭成分を分析して・・・て無理か!この世界に材料が無いし、作り方もわかんないかぁ!はあ・・・リガルド様に相談してみよう。
思い立ったら、直ぐ実行だ!一緒にベッドに寝転がっていた黒ちゃんに、リガルド様に会いに行っても良いか、聞いてもらった。
「いちいち聞かなくていい。好きな時に会いに来い」
「わかりました!」
今日は執務室で何か書き物をしていたリガルド様に、素朴な疑問をぶつけてみた。
「あの~何してるんですか?魔王様って、主にどんなお仕事を?」
魔の領土の魔物は全滅したみたいだし。このお城には誰もいない。私を頻繁に揶揄いに来るから・・・実は暇なんだろうなって思ってたんだけど。
「俺をお飾りの王と思っているようだな?」
ギクッ・・・怒られるかなと思って目をつぶったら、深い溜息が聞こえて鼻を摘ままれた。
「確かに大量の魔物は死んだが、それは力の有る者に群がる下級の獣たちだ。魔族はそれ程数を減らしていない。
ここは魔の領と人族の国の境界線だ。魔の領に隣接する人族の国が幾つか一緒に消し飛んだから、広大な荒地が続いているように見えているだけだ」
「そうですか・・・私が黒ちゃんと出会った時に、けっこう走ったはずなんですけど、何処まで行っても荒地って感じで。この世の終わり感が凄かったです。空気も不味かったし・・・あ!そうだった!」
リガルド様に、魔の領土の空気清浄について相談しようと思ったんだった!
「あの、魔の領土の空気が臭いのって、消臭できないんですか?!」
「匂いが気になるか?浄化は魔族には扱えない魔法だ。場を清浄化する力は、神か高位の精霊にしか出来ん」
はい、ちょっと待ったあああ!!!私はリガルド様の胸倉にしがみ付き、キラキラが溢れ出る眼差しで見上げた。
「こ、この世界に精霊さんがいるんですか?!!」
リガルド様が眉間を思いっきり顰めて、私を見下ろした。睨んでも、もう怖くないですからね!
「精霊は何処にでもいるし、何にでも宿っている。魔の領にいたものは人族の魔法によって、焼き払われたがな」
うわあああ!!この世界の人族!何してくれてんの?!!!罪深すぎるでしょうがああ!!
「エルフの郷にもいたぞ?お前を見て、隠れていたようだがな」
「うそっ・・・私が人族だから?!」
「そうだな。人族に嫌悪感を抱く種族は多いな」
そ・・・そんな・・・っ?!何にもしてないのに、私・・・嫌われてるんだ・・・ううっ涙が滲んできた。
「泣くな。魔族も似たようなものだ。略奪し、暴れ回るものが多いからな。人族の次に、魔族も嫌われている」
私の目尻を優しく拭いながら、リガルド様がふっと笑った。深緋色の目を細めて、いつもより優しい顔。
「・・・もしかして、慰めてくれてます?」
「俺以外の誰に嫌われようと、泣くな。お前の涙一粒でも誰かの為に流すことは許さん。ホノカの全ては俺のものだ」
そうだろ?と言いながら、リガルド様は私に口づけた。いや?!私は、私だけのものですけどね?!
真っ赤になって怒る私を見ながら、ニヤニヤと笑って・・・何度も何度も・・・ゆっくりと唇を奪っていく。
「~~~~っ!!」
「ククッ」
俯いて顔を隠した私を、リガルド様は子供をあやす様に、抱き締めてゆらゆらと優しく揺すったのだった。
イチゴの美味しい季節ですね。白いイチゴ試してみたいですが・・・お高い^^;
赤いの二パック買った方が、沢山食べれて良いやと思うのです(負け惜しみ)
ホノカが美味しい野菜やイチゴを作れたら良いな~と期待しています!
ブックマーク、評価ありがとうございます!嬉しいです^^




