表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/66

お花の道を越えたら、ファンタジーの郷!

「話した感じ、敵意は感じられないな・・・。とりあえず自己紹介をしておくか。俺の名はシグルズ、エルフの郷族長付き近衛隊長の任を務める。こいつは、族長付き近衛隊副隊長のヘイムダルだ」

ワイルドさん改め、シグルズさんが自己紹介をしてくれた。


「あ、ご丁寧にありがとうございます!私は穂乃花と申します。ただの人族です!」

リガルド様に抱っこされたままも失礼だと思って、下ろしてくれるようお願いしたけど、駄目だって。

しょうがないから、リガルド様の腕の中から、ペコリと頭を下げておいた。

「俺はリガルド・ガレス、魔の領土の王だ」

リガルド様の姓、初めて聞いた!さすが、頭は下げないんだな~と思って見ていたら、目に息を吹きかけられた!目が乾く~!!


「王と言っても、あの荒廃した土地に独りぼっちなんですよね?可哀そう。孤独な王・・・何か、かっこいい響き?!」

「・・・お前がいるから、独りではない」

それってなんか・・・後ろ髪引かれて、出て行けなくなりそうというか・・・色んな気持ちを縛る言葉だよね。

「狙って言ってます?」

リガルド様は赤く揺れる深緋色の目で、私を見つめて微笑むだけだった。これは初めて見る笑い方だな・・・。


「ちょっ・・・タンマ!そういう、もぞもぞする会話は、お前たち2人の時にやってくれ!」

「正直、側で聞かされるだけで疲れます。もう帰っても良いでしょうか?」

「あ、何かすんません!でも・・・せっかく出会ったのに、唯では返しませんよ?!」

唯では返さないという言葉に反応したお二人が、剣の柄に手を伸ばしそうになって、そっと下ろした。

「そう緊張するな。このまま俺達もエルフの郷に連れて行け。目的はあくまでも土だ」

「暴れないと、約束はできますか?」

「します!」

「「・・・・」」

「約束しよう」

私の返事だけだと、不安だったんでしょうかね?!リガルド様の含み笑いは、信じちゃ駄目なんですけどね!

話が纏まったところで、エルフの郷に向かって4人で歩き出した。


「そういえば、ずっと抱き上げられたままだけど、怪我でもしてるのか?」

シグルズさんの素朴な疑問が辛い。大変に答えにくい・・・。私は俯いて、もごもごと答えた。

「離してもらえないだけです」

「え?悪い。聞き取れなかった」

「・・・怪我してません!リガルド様が・・・私を離してくれないだけです!!」

「お、おう!そうか・・・余計な事聞いて、すまん!」

「そういうところが、貴方のデリカシーの無さですよ。見て見ぬ振りを覚えましょうね」

シグルズさんは、片手で顔を覆い「あ~~~~っ」と言いながら、空を仰いだ。

暗い森の中を4人で歩いて行く。不思議と動物にも、魔物にも出会わなかった・・・。


暫く歩くと、遠くに小さな光が揺れているのが見えた。近づいて行くと光の数が増えていく。

「あ、スズラン?」

道の両側に沿って、淡く光る花が咲いている。形はスズランに似ているけれど、花の大きさはピンポン玉くらいある。そっと触れると、薄青色の花弁がチリンッと鳴った。ふぁ、ファンタジー!!!

目にかけた“暗視”を解除する。この景色は肉眼で楽しみたい!!風がさあっと吹いて、スズランを揺らしていく。

チリンッチリンッと優しい音が、心地よく響いた。

「素敵・・・」

「リリンの花だな。夜にはこうして青く光り、道を照らす」

「ここまで来れば、郷はあと少しですよ。リリンの音について行けば郷に入れます」

シグルズさんが先頭に立って、リリンの音を追って歩く。私達はその後をついて行った。


「ふあ~!音が鳴ったリリンは、他と少し光の色が違いますね?」

「見分けがつくのか?」

シグルズさんが、ちょっと驚いた声で言った。何となくですけどね?私はうんうんと頷いた。

「こいつは普通の人族ではない。見え方が違うのだろうな」

リガルド様が笑いを含んで言ったんだけど、私はごく普通の、人間ですけどね?!

辿り着いた場所にはリリンが群生していて、チリンチリンッと音楽を奏でるように鳴っている。

ヘイムダルさんがリリンの花に手をかざして、何かを呟いた。この世界に転移してから言葉に不自由してないんだけど、今の言葉は聞き取れなかった。リガルド様に聞き取れましたか?って、こっそり聞いたら教えてくれた。

「エルフの古い呪文だ」

ふむ。古代語までは翻訳できないのかな?チート機能は搭載されていないみたい。


リリンの花の光が集まって、チリチリと青い火花を散らした。そこから滲み出るように扉が出てきた。

ふっ・・・ふおおおおおおお??!!


青白く光る扉には、リリンの花が装飾に使われている。指〇物語とかで出てくるような、繊細で幻想的な光景だ。

「さあ、行きましょう」

ヘイムダルさんが扉を開き、中に促した。扉を抜けると其処には、あの・・・伝説の樹が私を出迎えてくれた!

「はんわああああああああああ????!!!!」

両手で口を押えても間に合わす、私の嬉々とした叫び声がエルフの郷に響いたのだった・・・。


指輪物語大好きです!スズランも可愛くて好きなんですが、巨大化しても可愛いサイズはどの位までか迷いました。結果、ピンポン玉くらいです。

次はいよいよ、エルフの郷で土を貰えるように、頑張ります!


ブックマーク、評価ありがとうございます!嬉しいです^^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ