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僕は海の底のダンジョンで眠り続ける  作者: 囮のイがラム
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召還そして海の底

最後の記憶は確か、、、。

明日が早いから寝て、、、たんだっけ?

そうだ。

寝ていたんだ。


なのに、僕は気がついたら

このテレビでも動画でも見たことがない

不思議な空間に立っていた。



辺り一面は

膝下くらいの高さの草原と

色とりどりな花が咲き乱れ


少し遠くに

石造りで

西洋っぽいような…

んー教会だな。

そんな建物が一軒だけ

ポツリと建っていた。


空には

とても大きな月だ。

アニメに出てくるような巨大な月…

とにかく、凄く綺麗としか

感想が言えないほどの月と

月の明るさにも負けない星空が広がっている。



森や山も無く

人も動物も居ない世界

見渡す限り草原


その空間に

寝間着の状態の僕と


明らかに神様っぽい格好、、はわかるが

後光が眩しいのか

まともに直視出来ない、、、。

まるで取り換えたばかりの電球を

ガン見してるみたいに地味に辛い。


その神様の後ろに控える

6人の女性。

長身だったり

小さかったり

個性豊かな服装が伺えるが

神様の後光のせいで

よく分からない…


まぁ、要するに

僕と神様チーム

って状態である。

初めての体験に尋常じゃないほどの

汗をかいてしまいそうだ。

いや隠すのはよそう…

正直、汗が出ている。

股の所なんて

漏らしたんじゃないか?って

疑う程の汗が出ている気がする。

漏らしたんでもなく

これは、汗だ。

僕はそう信じる



頭の空回りが急加速する。

現実逃避で

ヤバい顔をしていたのか

変な生き物を見る目で

僕を監視する神様の視線を感じる。

後光で見えないけど

人の視線に怯えて生きてきた僕にはわかる!


しかし

声をかけるタイミングも

盛大に驚くタイミングも

どちらも逃してしまった、、、。

頭が真っ白になっていく中で

どうするのが正しいのかわからない。

いや、この状況で正しい反応はあるのか?!

必死に考えようとするが

身体は言うことを聞かない。

目が泳ぎ

口が乾いてパクパク

手足は死後硬直のように……え?


「って!僕 死んだの!?」


やっと言葉を絞り出したが

返事は返ってこないと思った。

だが、予想外にも返事はきた。

しかし、返事の内容も予想外だった



《どのような言葉を発するかと思えば普通のようだな。面白くも何ともない》



どうやら、ファーストコンタクトは

失敗したようだ。


そんな、無茶を言われても

異世界にハーレムを

作りに行く主人公と

ハードルを同じ高さまで

上げないでくれよ。

あいつらのコミュニケーション力はおかしいだろ



《まぁ、良い。興味を引くほどの人間じゃなくて良かった。結果は上々と言う所か》


普通以下で悪かったな!

っと小説の主人公っぽく

ツッコミをいれたいが

口が動かない…。

まぁ、動いても度胸が無いんだが

しかし、あれ?

さっきまで動いてた

目も…口も……目も

ぁ、目と口しか動いて無かったか。


僕の無反応など

お構いなしに神様は続けた


《お前への興味は失せた。この空間を作り出したが無駄だったかもしれんな…。長々と無様な面を眺めたくないので用件のみ伝える》


さっきから

問題の連続で

普通にスルーしてたけど

神様の声は頭に響くな

この空間を作ったとか言ってたし

さすがは神様って事か。


僕の評価の低さは置いといて…

神様が『結果は上々』って言ってた!


もしかして

日本から人間を召喚する魔法を

作っていたとか!?

と、言うことは

まさかの僕も異世界転移の仲間入り!?


あの、毎日が灰色に染まってた世界から

いきなりの異世界転移は

刺激は強すぎますよ!神様!

うひゃー!

ドキドキしてきたー!

ボインでキュッとしたお姉さまに

ツルペタで勝ち気な少女!

冒険ギルドに緊急クエスト!

ニヤニヤが止まらない

妄想が止まらない


しかし、僕は無警戒過ぎた。

能天気過ぎた。

神様は続けて話した



《用件は2つだ。1つはお前のお陰で召喚魔法が完成した、礼を言うぞ。もう1つは一応魔王として。この空間で生き続ける使命を告げよう》


…………。


へ?


衝撃発言に

脳内処理が間に合わない中で

僕が思った事は

ぁ、召還魔法は当たった。

それだけだった。


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