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修行パートは海の底

第10話です

２人に名前を付けて

興奮したスラコに

２度目の洗濯機攻撃を受け止め、解放され

やっと、身体中の粘液が乾いて

ある程度スッキリした所で

その場で座り２人を眺める

現在２人は

ダンジョン式の魚取りの

真っ最中である。

カララがデンプシーで魚を追い込み

逃げてきた魚を

身体を広げたスラコが捕まえる。

いつもこの手で捕まえているらしい

手慣れたもんだなぁ。

ぁ、勿論

餡掛け刺身は遠慮しておいた。

美味しいと言っていたのに何故かって？

僕に渡す時は餡掛けになるが

カララに骨を渡す時は

餡掛けの『あ』の字もついていない

綺麗な骨がスラコから

出てくるからだ。

それに気づいて言葉にならない

恐怖を抱いたのは

つい先程のこと、、、。

僕はごろりと寝転がり

今後やる事を決めて行こうと思う。

まずは個別戦闘力の強化だろう。

したがって、次にするのは

筋力トレーニング？

持久力トレーニング？

いやそんな事はしなくていいのだよ

だって、骨と粘液だもの！

鍛えてどうにかなる問題ではない。

と、思う、、多分、、、。

困った時は先人の知恵だが

前世にスケルトンやスライムは存在しない。

いや、スライムはいたか

アメーバだけど

話を戻そう。

僕が知ってるゲームの中では

スケルトンは集団で

様々な武器を手に持ち襲いかかってきた

スライムは上から落ちてきたり

粘液の中から槍を出していた

槍は無いけど

魚の骨で代用は、、、

魚の骨がたくさん刺さったスライムが

襲いかかってくるのを想像、、、。

うん

現時点では武器が無いので

この案は無理ですわ。

例え強くても

そんなスラコに冒険者を

倒して貰っても素直に喜べない。

そんなのにスライム洗濯機されたら

確実に病院行きですわ。

数十分以上

散々悩んだあげく

たどり着いた答えは。

再現可能かわからない技を教えるより

僕も何となく理解出来る技を教えようと決まりました！

なので、基本だと思う

正拳突きから

やってみようと思います！

空手経験は無いけど

基本を疎かにして

負けていった小物達は数知れず

カララ、スラコに

同じ道は歩かせぬ！

っと、気合いを入れた所で

一人でカララ達に教えるコツを

自分が知るために

実際にやってみたが

これが難しいのなんの！

腰や肩を意識しても

ぎこちない動きになってしまう

イメージは

ありがとうの正拳突きで有名な会長さんを

思い出してやってるけども、、、。

上達する気がしない

背中が鬼模様の父親にすれば

良かったかな、、、。

あぁじゃない

こうじゃないと四苦八苦。

遠目で何かしている僕に気づいたか

カララが近寄ってきた。

げ、見られてたか！？

恥ずかしいな

けどまぁ、気づくわな

ロボットダンスのような

正拳突きをやってて

自分でも滑稽に思えるんだから

しかし

見られたのならしょうがない

ただでは帰さぬ！

「恥ずかしい所を見られたね。これは、カララ達に教えようとしてる『正拳突き』って言う技を練習してるんだけど難しくてね。良かったら一緒に練習してみるかい？」

僕は１人で恥ずかしい思いをするなら

巻き込んでやれ！とカララを誘うが

カララは純粋に練習を

してくれるようで

自分の汚さが

カララの真っ白な心の前では

良くわかる、、、。

ぅわ、僕の心汚れすぎっ！

￣￣￣￣

足を肩幅まで開いて

正拳突きの構えを教えて

かけ声と供に突く！

絶対に大切な要点が

あると思うが知らないから

どうしようもないし

スケルトンであるカララが

どこまで動かせれるのかも

わからない。

まぁ、楽しいから

訓練と称してしばらく

続けてみよう。

チェリオっ！

この掛け声なら

刀も叩き折れそうな気がするぜ！

人間と骨が武術ごっこをしています。

そこへ粘液体も

仲間に入れて欲しそうに見ています。

人間は快く粘液体を仲間に入れて

人間、骨、粘液体の３人で

正拳突きの練習です。

チェリオっ！

、、、。

って

スライムの正拳突きって何だよ！？

初耳だよ！？

自分でツッコミ現状を確認する。

真面目に忠実にロボットダンス正拳突きを

練習しているカララ

触手みたいな手を

出したり戻したりするスラコ

確かに微笑ましい光景だが

このままでは

冒険者に惨殺される未来しか見えない

何か、、、。

何かここから良い変化をもたらす妙案を、、！！

￣￣￣￣￣

っと言うことで

目標を作って（丸投げして）みました。

スラコには食欲による鼻先のニンジン作戦を

カララにはただただ動体視力の向上を

計画は至っては簡単。

スラコは水溜まりの中に入ってもらい

囲んで魚取りを禁止して

正拳突きで魚を取るように指示を出しました。

あの正拳突き？のクオリティなら

魚さんの回避性能を超えることはないでしょう。

カララはファンタジーな滝の中で

正拳突きの練習をしてもらい

時々流れ落ちてくる

魚を正拳突きで仕留めてもらう。

滝業で修行っぽさを醸し出しつつ

あのロボットダンス正拳突きで

魚さんの身のこなしを捕らえる事は無いでしょう。

最後に

一定時間練習したら

２人協力して魚を取って

陸に上がり、魚を食べながら

どうやったら上手になるか

考える時間（休憩時間）を作る指示をする。

完璧だ、、、。

惚れ惚れするほど完璧過ぎる。

２人は疲れる事を知らないから

一晩中ずっと続けるだろう。

そのせいで

寝て起きたら

スラコが餓死してたー！

なんて、トラウマ作成の回避に

休憩時間を設けて

自分から考える事により

賢くなったら良いなと言う少しの賭けを

明らかに無理難題を

押し付ける事で

時間伸ばしにも成功。

これでしばらくは大丈夫だろう、、、。

次は

回し受けとか

発勁（はっけい）を

考えているけど

選択肢は多ければ多い方がいい

すぐに冒険者が侵入して来るわけでもないし

しばらくはゆっくり出来そうですわ

悪い笑みを浮かべ

ちょっと疲れたような気がするので

教会にある寝室に寝に帰るか

寝る事を２人に伝えたが

寝るまで一緒に居たいと

情熱的に迫られそれを了承。

いやん積極的だわ！

はぁ、前世に居たときに迫られたかったぜ。

勿論、可愛い女の子にな

教会までの道中

正拳突きを使っていた

キャラクターのエピソードや

得意技を話しながら帰った。

意外と口に出して

漫画の内容を伝えるのは難しいな

僕が口下手なだけか？

教会に着いて

左の椅子にスラコ（座ると言うより椅子を包んでる）

右の椅子にカララ

真ん中の玉座に僕が座ってみて

笑ってみたりした

スラコは僕の左手を粘液で包み

幸せそうにしていた

なので

僕は左手でスラコを握り

右手でカララの右手を握ってみた

カララは感動したのかわからないが

格好いい横顔に『感無量』と書いてある気がした。

寝室に入り

みんなでベッドにダイブした。

ベッドと言うよりスラコの中にだが

ひんやりとしたスラコが

気持ち良くすぐに寝れた。

安心感か半端ない！

今度からスラコを抱き枕にして寝るか。

次から寝るときの楽しみが

増えた事を喜び

今日は眠りに落ちる。

だが、僕は甘くみていた。

ダンジョンのモンスターは化け物だってことに、、、。

このくらいパニックに陥る事を

ベッドから起きて

２人を見るまでに

気づけないで居たのだった

何故、他の作者さんは

あんなに上手く書けるのか

全くわからない。

ぐぬぬ、、、。