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僕は海の底のダンジョンで眠り続ける  作者: 囮のイがラム
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灰色のドン底から海の底へ




僕は朝早くに起床し

家を出て、日が落ちた頃に帰宅する。

僕の毎日は変わらずに過ぎていく


しかし、世界はお構い無しに変わっていく

世界に振り回されて、流されて、沈んでいく


疲れた身体を布団に沈ませて僕はふと思う

どうか、笑わないで聞いてほしい。



いつからだろうか、、、。

人間への興味が無くなったのは


ただの中二病の延長だと

笑われそうだから

他の人には話さないが

あまり人に関心をもたなくなった。


いつからだろう

そして、何でだろうか…



愛していた猫が

死期を悟り旅に出て

心の拠り所が無くなったから?



頭の中にある

記憶のタンスを漁っても

嫌な思い出しか出てこないから?


違うな…何か違う。

いや、わかっているんだけど

わかりたくない。



その事について話すと少し長くなる



僕の人生は中学後半から

頑張った事は無く

何となく生きてきた。


苦労はしたが

何とかなってきた。


唯一の頑張った証の

電卓検定3級の賞状は

散らかった部屋に住む

テレビのリモコンなどを運ぶ小人達が

何処かに隠してしまっている。

僕がなくした訳ではない…

…気づいた時には消えていたのだ。

しょうがないじゃないか



つまり!

昔は頑張って良い子になろうと生きていたんだ。

誰かのために必死に生きてきたんだよ。

だが、僕は天才じゃない

僕は普通の子供だった。


遊ぶのは好きだが

宿題は嫌いだった


ゲームで勝つのは好きだが

負けるのは嫌いだった


当たり前、それが『普通』。


いくら、みんなと仲良くしようと頑張っても

宿題をしていないだけで

大人から否定された。

怒られて泣いたら

いじめの対象になった。

仲良くなろうとしたクラスメイトからだ


これは、『普通』なのか?

何処にでもある『普通』なのだろう。

『常識』であり、彼らにとって『日常』なのだ。


彼らの『日常』は間違っていないのはわかっている。

多分、当時の僕は抵抗したと思うが

最終的には僕は我慢した。



僕は学校が嫌いになった。

大人は敵であり

学校は地獄だ



だから、僕は幼稚園時代の友達と遊ぶようになった。

とても楽しかった


毎日、放課後まで耐え

学校が終わると走って家に帰り

友達の家に走って向かった。


友達は色々なゲームを持っていて

主に対戦ゲームが多かった

遊ぶ内容はもちろんゲームだ。


そして、対戦ゲームは勝敗があり。

誰もが負けたくないし、勝ちたい

そして、負けると悔しい


僕がコツを掴んだ

今で言う即死コンボを見つけたのだ


それで連勝すると

友達は感情を爆発させて怒った

何も出来ずに連続して負けたのだ

リアルファイトになってもおかしくない。

友達はコントローラーを叩き付け

激昂し、泣き叫び、友達の母親が現れ

その日の恐怖と罪悪感は今だに覚えている…


後日

僕は謝罪し

即死コンボを封印するため

別のキャラクターでプレイをしたが

心のどこかで友達の涙が忘れれず

抑えるようになった。


初めは

負けて悔しいのと

唯一の友達を失う恐れが葛藤していたが


数日後には

良い戦いを演じ

僕の帰る時間が迫ると

友達に気持ち良く勝たせて終わるのが『普通』になった。



楽しく遊ぶのは良い事だから

これで良い。


僕は抑えた。


その日から負ける事が嫌いではなくなり。

勝つ事が何だか申し訳なくなった。



学校では我慢して

友達では抑える生活をしていると

勉強も

しなかった。から、出来ない。に変わった

ある日、学校から親に電話がきた


自分の家まで居心地が悪くなった


今思うと

僕の母親もいっぱいいっぱいで

必死に毎日を頑張っていたのだろう。


宿題をしないと叩かれ

遊ぶ事を許されない


クラスメイトと比べられても

僕は何も言えない。

母親は間違った事を言ってないのだから。



宿題をしなかった。

たったこれだけの事なのに

今までの生活を、僕自身を否定された気分になった


だから、良い子になるために

僕は自分を押し殺した。


顔色を伺い

良い子で居るとみんなが喜んだ。



我慢し、抑えて、押し殺す。



他にも同じ境遇の人が居るはず

もっと、酷い人も居るだろう。



この『普通』は僕だけじゃない。

相手の欲しがっている言葉を吐いて

笑うべき時に笑う

そうすれば円満に解決する。


そんな生活を続けて数年。

人間に興味がなくなるキッカケがやってきた。



愛猫が旅に出たのだ…。

唯一の心の支え

生き甲斐

精神安定剤


僕の心にポッカリと穴が空いて

冷静になってしまった。

僕にとって他人とは必要なのか?…と。


人間は1人で生きられない。

だけど、僕はいつも1人で独りだ。

人生をわかっていた気になっていたが

わからなくなってしまった。


生きてる意味がわからない

頑張って生きてきたのがバカらしくなった。

その結論にたどり着くと

人間に興味が消え失せた。


彼らさえ居なければ

僕の『普通』は普通では無かった


僕にとっての『良い』『悪い』は

他人にとっての損得が基準であり

『正義』や『悪』とかは

他人の損得が基準だと思っている。



僕にとって人間は『悪』だ。

だから、人間に興味はない。

それをわかっている


僕は人間だ。

それをわかりたくない。




まぁ、要約すると

僕は子供のまま変わる事なく毎日を過ごしてしまった。

ってわけだよ。





え?

長くないかって?

そんなの

目の前の光景に比べたら

どうでもいいよー


だって

死んだ覚えは無いけれど

目の前に6人の女性と

光輝く神様と居るのだから

長々と現実逃避するしかないじゃない


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