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二人の愛読書  作者: 雪川 白
11/18

帰宅後 ~ナナ~

今日はカフェに行く気にはなれなかった。土曜日の疲れがどっと出てきた。昨日に真央の表情もやけに頭から離れない。恋心が芽生えたもやもやとは違う種類の感情に包まれていた。

「あーもう!」

 がんっと、壁をける。足の裏がひりひりと痛むだけだった。今日はやけにムシムシする。

「真央に相談しよう」

 充電器からスマホを外し、メールを打つ。返信を待つ間、ゴロゴロとベッドの上で、目をつぶる。雪人の顔、真央の不思議な表情、土曜日、横目で見たカップルの雰囲気。そんなことを思っていると、スマホが鳴る。

『もしかしてもやもやするの?大丈夫!それって今、上り坂なんだよ!山登りみたいな感じ』

 自分を見透かされているようで、メールの文面をかじるように読んだ。自分はただ、土曜日の件でちょっと辛い、とだけ書いた。一歩先を行っている、そんな感じがした。

「上り坂かぁ」

 返信に悩んでいると、再びスマホが鳴った。

『困ったときは原点だよ』 

 真央の言葉は、それは真央自身に向けているように感じた。無機質な活字が泣いているように思った。

『ありがとう、真央。頑張ってみるよ。』

 自分でも無責任だと思った。頑張れるのだろうか。何をどのように頑張ればいいのだろうか。

 スマホを充電器に差し戻すと、ナナはそのまま寝てしまった。


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