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転生と…  作者: 秋華(秋山 華道)
ゴッドブレス
83/89

知里ちゃんのリベンジ

大会2日目、今日はダブルの大会だ。

夢ちゃんのペアは、あっさりと一回戦を勝っていた。

それにはたいして驚きもないのだけれど、ペアを組んでいるカズミンという機体の動きに驚いた。

強いとか早いとか、そんな事は感じないけど、とにかくうまい。

なるほど1位通過してきた事に、大いに納得した。

で、竜郎と乙女のペアの登場だ。

相手はどこかで見た事が有ると思っていたけど、元森学ゲーム部部長の田中さん達のペアだった。

機体名は、ビューティフルベルとマーチ。

去年ドリームとスターのペアが負けている相手。

 大輔「油断できないぞ。」

 竜郎「まあ、予選4位だからな。普通に見ても俺達より強い。」

 乙女「切り刻むよぉ~」

この二人のペア、正直もったいない組み合わせ。

竜郎は、我がサークルナンバー1の近接攻撃力を誇るし、ナンバー2は乙女だ。

近接バトルなら、おそらく全国ナンパー1ペアになれるかもしれない。

でも、如何せん勝手な二人だ。

チームワークが全くなってないのだ。

ゲームがスタートした。

向こうはスタンダードな戦い方、ビューティフルベルが近づいてきて、それをマーチがサポート。

こっちはただ突撃あるのみ。

 竜郎「うぉぉ!!」

 乙女「邪魔だよ。」

マーチの攻撃が、サウスドラゴンをとらえる。

 竜郎「ちょ、こっちくんなよ!」

 乙女「そっちが邪魔したんだよぉ~!」

全く、全然成長していない二人だ。

それでも一応予選通過した二人だ。

運が良ければ良い勝負するだろう。

二人がかりでビューティフルベルを攻撃する。

ココまで完全に負けていたけど、この状態になれば勝てる可能性が見えてくる。

 大輔「ん?」

 沙羅「マーチが、マイヒメを放置してきたね。」

 吐息「弱点がばれちゃってるね。」

竜郎は、攻撃は強いけど、守りが全くなってない。

それを今二人がかりで攻撃されていた。

 乙女「生き残ってよぉ~」

 竜郎「しるか!俺は攻撃あるのみ!」

直後爆発音が響いた。

惜しかったな・・・

まあ、この微妙なタイミングの差で、いつも勝つか負けるかなんだけど。

ほんの少し、やられるのが早かったようだ。

 乙女「また竜郎のせいで負けたよ。」

 竜郎「ば、ばか。あと1秒粘れたら勝ってた。むしろお前が俺くらい攻撃つよけりゃ勝ってた。」

まあ、そうなんだけど、少しは守ろうよ。

さて、次は俺と沙羅の出番だ。

場所はこのままなので、席を替わる。

 大輔「負けた席かよ。」

 沙羅「実力あるから問題ないよ。」

沙羅は冷めてるというか、落ち着いてますなぁ。

俺は苦笑いしてから、機体の登録を済ませた。

戦術はスタンダードだけど、必ずしもスタンダードではない。

俺の機体は近中距離使用の万能型、レッドストーンは中長距離の万能支援型。

まあ、臨機応変どんな状況でも対応できるペアだ。

ゲームが始まる。

敵は14位通過だ。

相手にならなかった。

俺達の圧勝だった。

その後、ドリームとカズミンのペアは決勝まで勝ち進んだ。

竜郎が負けたビューティフルベルとマーチのペアも、準決勝で簡単に負けていた。

流石に強い。

もしかしたら、ドリームとダストのペアよりも強いかもしれないと思った。

で、俺達の準決勝の相手は、知里ちゃんのダストと、あの五月蠅い今日子ちゃんのトゥデイのペア。

さっき大型モニタで戦いをみていたけど、何故勝ってるのかわからない相手だ。

知里ちゃんのダストは、万能型のスピード重視の機体で、今日子ちゃんのトゥデイは、重装備の鈍重なパワー機。

こんな機体を使う人は見たことがない。

だいたいこれだけの装備を持っていても、動きが遅すぎては使い物にならないと思うんだけど。

 大輔「最初は様子を見よう。で、基本はトゥデイを遠くから削る感じだな。」

 沙羅「私がダストを押さえるから、大輔が削ってね。」

 大輔「オーライ!」

マップが表示される。

街の中に、俺達の機体が映し出される。

カウントダウン。

 大輔「ゴー!」

スタートと同時に、俺は左から進む。

知里ちゃんのダストからは離れる感じだ。

右からはレッドストーン。

 大輔「ダストが正面からまっすぐ来たぞ。」

 沙羅「ふん。後ろにつくよ。」

トゥデイはその場に待機しているような感じ。

そこに俺が左から接近。

その後ろを狙うようにダスト。

さらにその後ろをレッドストーンと言った感じだ。

 沙羅「ちっ!二人でダストやるよ。」

 大輔「そうだな。旋回はしたくないけど、これ以上トゥデイには近寄れない。」

 沙羅「仕方ないわね。」

俺は機体を旋回させる。

ダストからの攻撃が、容赦なく命中した。

 大輔「でもこれで、2対1だ。」

それでもダストが俺の方へと近づいてくる。

 沙羅「後ろががら空きよ。」

ダストの後ろから、沙羅がビーム砲を浴びせた。

それでもダストが接近してくる。

 大輔「こっちは近接でも問題ないよ。」

 沙羅「大輔、後ろ!」

なんと!動いていなかったトゥデイが近づいてきている。

ほとんど動いていないように見えるから、つい忘れてしまう。

右へ旋回する。

ダストからの攻撃が当たる。

 大輔「なんで2対1でやられてるんだよ。」

 沙羅「大輔は態勢を立て直して。私がダストを追う。」

ダストは俺を追いかけるのをやめて、右に旋回。

 沙羅「そこ!」

旋回直後のダストを狙う。

一発あったったか。

 沙羅「って、トゥデイが視界に入った?」

 今日子「待ってましたぁーーーー!!!」

向こうから、今日子の大きな声が聞こえてきた。

信じられない程のミサイルが画面に映る。

追尾ミサイル、ロケット弾、ビーム砲にビーム弾、全てが沙羅のレッドストーンをめがけてとんできた。

 沙羅「きゃっ!」

そのほとんどがレッドストーンに命中した。

 大輔「何故そんなに当たる?」

 沙羅「数が多すぎて、画面が揺れる。」

処理が遅れるのか。

次から次ぎへと新しい戦い方を考えるもんだな。

俺は感心した。

直後、いつの間にか急旋回して戻ってきていたダストに、レッドストーンは斬りつけられて破壊されていた。

 大輔「ふぅ~・・・つええ・・・」

 沙羅「罠にはめられたね。」

沙羅にとっては、シングルの仮をかえされたってわけか。

って、沙羅は知里ちゃんに勝ったんだから、俺があの五月蠅い女に負けたのか?

信じたくねぇーーーー!!

こうして2日目は終わった。

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