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転生と…  作者: 秋華(秋山 華道)
転生と…
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答え

生まれ変わるなら何時が良いかと聞かれ、俺は高校生だとこたえた。

しかし、その中に唯一の欠点が存在する。

それは定期テストだ。

教師をやっていた時でさえ、時々学生であった時の夢を見る。

そしてテストを受けて、凄くいやな気分の時に目が覚める。

目が覚めて安心するんだ。

ああ、俺はもう卒業してるんだと。

実際やってみると、それほどでもなかったりするんだけど、それでもやはり面倒だよな。

だいたい、しっかり勉強していれば、テストなんて必要ないじゃないか。

そんな時間があるなら、別の事を教えてくれた方がいい。

でもテストが無いと、家で勉強なんて、まずやらなくなってしまうのか?

授業も聞かなくなるのか?

それは授業が面白くないから、テストをするからと強制的に勉強させているんだ。

大人になると、一部勉強が面白くなる。

たとえば俺の場合、政治経済の授業なんて嫌いだったけど、今は凄く面白い。

歴史もそうだ。

だから凄く頭に入る。

だけど、若い頃ってのは、他に興味があったりするのだ。

うまくいかないものだ。

でももし、その時々に興味のある事をしっかり教えてあげれば、この世の中、天才で溢れるような気もするのだけれど。

教育の在り方を、そろそろ考え直す時期ではないだろうか?

「キーンコーンカーンコーン」とチャイムが鳴った。

中間テストがようやく終わった。

最後の代数幾何のテストは、即効終わってしまって、いろいろ教育について考えてしまった。

ココはすっきりするために、久しぶりのゲーム部に行かなくては。

ってか、ずっと部室には行ってるんだけど。

 達也「うらら、行こうか」

俺は隣の席のうららに声をかける。

 うらら「ちょっとまって」

うららはテストの自己採点をしていたようで、教科書を見ていたが、直ぐに鞄に詰め込む。

 達也「うららは真面目だな」

俺は思った事をそのまま言う。

 うらら「達也くんと義経先生は似てるけど、やっぱり言うことが違う事もあるよね」

最近は義経の名前がでてきても、あまり緊張する事はなくなっていた。

と言っても、やはり緊張はするんだけど。

 達也「ふーん。まあそらそうだろうけど。こういう時にはどんな事言ってたんだ?」

自分ではよくわからないので、聞いてみた。

 うらら「うーん・・・あれ?やっぱり同じかも。だたニュアンスが違うのかな」

そうだな。

義経が今のうららを見たら、「おお!えらいえらい」とか言いながら、少しあきれるのかな。

先生だから誉めるべきだとわかっているけれど、心の中では「もっと適当に生きてもいいんだぞ」なんて思っているんだ。

だいたい子供なんてもっと遊ぶべきなんだ。

好きな事をやらせるべきなんだ。

大人の仕事は、人様に迷惑かけないように教育する事と、色々な事を、色々な選択肢を見せる事なんだ。

うん。

 達也「うららが、それが好きならやったらいいさ」

きっとこれが俺の本心だろう。

 うらら「だね。でも受験するなら必要になるから、面倒だけど少しはやるよ」

 達也「うららは受験するのか?」

 うらら「受験しようと思っているけど、達也くんはどうするの?」

そう言えば、俺はまだどうするか決めていなかった。

また大学に行って教師をするのか?

でも、教師になっても、もう俺がやりたいことはできない気がする。

もしあったとしても、舞がきっとやってくれるから。

 達也「教師になるつもりがない事は確かだな」

高校出たら働きたい。

何故そう思うのかわからないけれど、俺が高校生からやり直している意味は、もうほとんど終わっているような気がした。

 うらら「教師に向いてると思うけど」

でもこれ以上できないんだよ。

上が見えない事をやる程、つまらない事はない。

 達也「会社でも作るか・・・」

なんとなくそう思った。

 うらら「達也くんが会社作るなら、私も雇ってね」

・・・

これが面白そうじゃね?

 達也「マジでやる?ゲーム部のみんなが協力すれば出来そうなんだけど」

 うらら「やる!」

即答だった。


ゲーム部の面々が集まっていた。

俺は先ほどうららと話していた事を、今ココでみんなに話そうとしていた。

 達也「えっと、これは強制でもないし、俺の思いつきなんだけど、嫌なら嫌ではっきり言って欲しい。反対する人がひとりでもいたら、これは部活とは別に個人でやるから、なんら問題はないから」

 今日子「うわー!面白そうー!私やる!絶対やる!やるったらやるよーー!!って、なんの話?」

・・・

ココはスルーする場所だよな?

 達也「これは俺の進路の話をしていた時の話なんだけど・・・」

 夢「その話長いの?」

 まこと「前置きはいいよ」

・・・

 達也「俺が高校出たら、会社を作りたいと思っている。みんなも一緒にやってみないか!?」

単刀直入に言ったらこんなもんだろう。

 夢「やる」

 今日子「うわー!楽しそう!で、なんの会社ですか?裏DVD販売会社ですか?薬物密輸会社ですか?それとも怪しい宗教集団ですか?」

 達也「んなわけねぇ!てか最後の会社じゃねえし!」

 知里「私もやりたいよぉ~」

 きらら「私でも役に立つの?それでも良いなら」

 杏「今日子先輩がやるなら、私もやります」

 和己「姉貴もやりたいって言うと思うよ。そんな事したら」

 華恋「私、なんでもします!」

 愛奈「仲間にいれてくれますか?」

 まこと「やるに決まってるじゃん」

どうやらみんな、乗り気のようだ。

てか、自分の人生左右するかもしれない決断を、こんな簡単にして良いのか?

 達也「これは、ゲーム部最大のゲーム、マネーゲームだ!」

こうして俺達のゲーム部は、ゲーム部の殻をかぶった小さな会社の卵となった。


まずはゲーム部とは別に、俺達の個人出資サークルを作った。

サークル名は「ドリームダスト」

これだけのバリューネームを使わない手はない。

1日何千の検索数が未だにあるんだ。

で、サークル☆ドリームダストのホームページを作成。

ゲーム部のページよりリンクをはった。

そこにバトルグリードの攻略や、戦術、その他にも色々なゲームの攻略をのせる。

日本一のゲーマー夢の言葉は、ブログにして配信。

本当はチリちゃんのも乗せたかったけど、チリちゃんにはプログラムを中心に担当してもらった。

アフィリエイト会社と契約し、広告ものせる。

そして当面は、全学年のテスト勉強用クイズゲームの作成。

シェアウェアで売り出す為だ。

みんなで問題と答えを作って書き出す。

それをチリちゃんがまとめるだけなら、チリちゃんの負担もかなり減る。

ってか、基本プログラムはできてるので、後は教えてもらえば他のメンバーでも完成系までもっていける。

で、それ以外に、一気に資金を増やすためにチャレンジする活動。

株式投資。

正直学校側が部活動で許可してくれるかが問題だったが、過去の実績や、学校の評判にも良いと言う事で、あっさり許可がおりた。

むしろ積極的に協力してくれた。

会社にする話も、学内ベンチャー企業にしても良いとか言ってくれていたけど、それは断った。

やっぱり自分たちでやりたかったから。

1ヶ月は投資の勉強。

シミュレーション投資を何度も繰り返す。

中心となっているのは、俺とうららと夢と今日子。

一応長く生きてる俺の経験と、うららの軍師の才、夢の勝負強さと、今日子のギャンブラーとしての運。

これだけの面子がそろっていたら、損する気がしなかった。


いつの間にか態勢が整い、期末試験も終了していた。

テストの点数は皆上々。

ゲーム作成の為に、皆勉強を楽しんでやっていたのだから。

そして今日は、俺の誕生日であり、サークル☆ドリームダストの本格始動の日。

みなで騒いでいた。

ここのところ、マネーゲームとは言っても、やっていることは勉強だったので、久しぶりの休養だ。

 夢「今日は私の為に集まってくれてありがとう」

 達也「なんでやねん!俺の誕生日だろうが!」

夢と出会ってからもう1年近くになるけれど、こんな冗談が言えるようになっている事がうれしい。

最初はあまり喋らない、いつも下を向いている子だった。

 まこと「えー!誕生日パーティーはおまけだよ!」

 達也「何を言っておる。そっちがメインだぞ!」

あれからまこちゃんには、色々昔の事を聞いたけど、どれも結局は思い出せていない。

でも、まこちゃんと星崎達也は、今これほどまでに仲良くできているのがうれしい。

 きらら「ケーキは私がきってあげるよ。で、小さいのが達也のね」

 達也「おいおい、普通でかいのだろ?チサマが小さいのくいやがれ」

最初は焦ったよな。

俺が名前を叫んじゃって。

それがきっかけで、俺達は再び仲良くなった。

今では、こいつが困った時は、絶対に駆けつけてやろうと思えるくらいの親友だ。

 知里「それだとお兄ちゃんが、可哀相だよぉ~」

 達也「チリちゃんだけが俺の味方だよ。ありがとう」

俺はチリちゃんの頭をなでる。

いつの間にか俺の義妹になったチリちゃん。

あんな頼りなかった、今にも消えてしまいそうだったチリちゃんが、今では俺達に絶対不可欠な存在だ。

 今日子「うわーー!!知里だけずりぃーーー!!!達也贔屓はいかんぞぉーーーー!!私の頭もナデナデせんかい!!」

 達也「却下!」

五月蠅いだけの奴かと思っていたけど、以外と重要なポジションを占めている。

かもしれない・・・

 杏「だったら私が!」

 華恋「じゃあ私は達也さんの頭を・・・」

 愛奈「何故そこで部長?」

 和己「ふん」

こいつらの事は、まだよくわからないし、本当に俺についてきてくれるかはわからない。

でもみんなそれぞれに良いところが見えてきた。

杏ちゃんは、凄く引っ込み思案で、だから今日子にあこがれて、夢と似たタイプかと思えばそうではなく。

実は金持ちの娘、お嬢様らしくて、結構なんでも万能にこなす。

華恋は、明らかに俺に好意をもってくれているのがわかるけど、男として見てるようでははい。

アイドルの追っかけをしてる感じ?

よくわからないけど、凄く俺に似てる感じがする子だ。

俺が女になったらこんな感じかも。

ちなみにアニメヲタク。

マナは中学の頃と全く性格が違う気がする。

義経の目だったからそう見えただけかもしれないけど、今日子の影響だろう事は一目瞭然。

中学からゲーム部だったから、プログラムもかなりできる。

今ではチリちゃんの助手みたいだ。

和己君は、美鈴の男版。

才能だけなら美鈴以上かもしれないと思うくらい。

ただ、努力はあまりしないんだよな。

 うらら「どうしたの?ぼーっとして?」

 達也「ああ、ちょっと考え事」

 うらら「ふーん。何を考えてたのかな?」

 達也「いや、よくこれだけの人材が集まったなって思って」

 うらら「本当はみんな、色々な才能を持っているのかもよ」

 達也「そうだな」

確かにそうだ。

うららがこんな子だった事は、それは驚きだ。

初めて会った時は大人しかったし、理数系教科以外は勉強もあまり出来なかった。

ちょっと見た目が俺好みの女の子。

それだけだったんだ。

それから少しずつ見えてくる。

きららと入れ替わってテストを受けたりして、大胆な子だとわかった。

一緒に何かをすると、凄く息の合う子だとわかった。

戦国時代に男として生まれていたら、きっと歴史に名を残していたであろう知力。

ドリームダストに勝ったのは、未だに俺達だけだ。

俺はひとり、皆が騒ぐ部室から出た。

うららには、「ちょっとひとりで、外の空気すってくる」そう言って。

俺は人がいない、校舎裏側の中庭に来ていた。

一番奥のベンチに座る。

太陽の光が暑い。

昨日梅雨明け宣言が出て、一気に気温が上がっている。

35度は軽く超えていそうだ。

俺は目を瞑って考える。

俺が星崎達也になった訳。

もうすぐ結論がでそうだ。

俺が生まれ変わった事に、何か意味があるのなら、その意味に関係する人物には、全て会ったような気がする。

えっちゃんから始まって、舞、きららとうらら、チリちゃんに美鈴、新垣さん。

由希と夢に会って、今日子と会って、マナと再会して。

他にもいるような気がするけど、今は名前が浮かばない。

そして結論だけど、俺はおそらく舞だと思っている。

全ては舞なんだ。

15年くらい前、俺が舞を偶然助けた時、赤い糸が引き合っていたのだ。

舞との約束の言葉。

ずっと俺が守ってやる。

プロポーズの言葉と言っても違和感がない。

ただ、兄妹だから忘れようとしていたんだ。

誰かと付き合っても、誰かとキスしても、誰かを抱いても、俺はいつも罪悪感を持っていた。

違うと思いながら、俺は相手の気持ちにながされた、自分の気持ちにながされた。

舞はきっと、その約束を信じて、今でも待ってくれている気がする。

それに舞だと納得できるのだ。

全てに。

好きだし、愛しているし、恋してもいると思う。

信頼しあえて、信じあえて、助け合える。

最初の約束も舞だ。

積み重ねもあるし、ダメな事も許し合える。

そして一番の理由は、俺が生まれ変わった事だ。

兄のままだと結婚できなかったが、今俺は義経ではなく、星崎達也なんだ。

結婚だってできる。

これが俺の結論。

ピースのほぼ全てが埋まって出した結論だ。

おそらくこれで正解なのだろうと思う。

確信もある。

俺が言うまで、絶対に舞は待っててくれる。

卒業したら、プロポーズする。

俺は決めていた。

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