鎌鼬《かまいたち》
雷蔵は手負いの化け狐の攻撃をいなしつつ、じりじりと立ち位置を変えていた。なぜなら、先ほどの状況、残りの8匹との距離は開いているとはいえ、背後に敵がいる状態で戦うのは危険すぎるからだ。雷蔵に対して突撃を再開しているであろう8匹の化け狐の動向が把握できるよう、彼らがいる上手側から今相対している手負いの化け狐を挟んだ向かい側の下手側へと立ち位置を変えているのだ。3合ほど切り結び、完全に立ち位置が入れ替わったところで、かの8匹が戦場に辿り着いた。先ほど円陣を組んだ攻撃が失敗した彼らは密集形態の戦術を取るべく雷蔵と格闘していた手負いの化け狐を中心に横一列に並ぶと、各々が神通力を発動し始めた。彼らの姿は白狐から白い鼬たちの姿に変わっていき、その爪は稲刈用の手鎌ほどのサイズにまで伸び、各自の体を中心につむじ風が巻き起こっていた。
イタチと言うにはあまりにも巨大な9匹の鎌鼬がつむじ風をまといつつ突撃してくる。雷蔵はそのつむじ風に触れることに本能的に危険を感じていた。そんな中、人の気配ではない何者かが雷蔵の耳元で「我を呼べ」と呟く、その女性の声に思わず「風神様、お力頂きたく候」と答えると、今まさに雷蔵を切り刻もうと突撃してきた鎌鼬のつむじ風と鎌のような爪が突風によって弾き飛ばされた。それと同時に顕現した白拍子の女人が雷蔵の頭上で「小癪な狐どもめ!」と忌々しげに吐き捨てるのだった。しかし、鎌鼬たちは弾き飛ばされたことによる打撃は受けていなかったようで、即座に体勢を立て直すと右に左にとジグザグに移動しながら風法術による旋風を繰り出してきた。その旋風は周りの草や枯れ落ちた木の枝や小石を巻き込みつつ、その威力を失うことなく雷蔵の元に押し寄せてくる。だが、それら無数の旋風などどこ吹く風とでもいうかのように、風神は右手に持つ扇子を一閃して打ち消してしまった。雷蔵まであと3間と言うところまで接近していた鎌鼬たちは、その様子を見て接近するのを止めた。
鎌鼬たちが顕現した風神を警戒し始めたのを見て、風神は扇子で口元を覆う。そして「雷神、手をかしゃれ」と言うや、彼女の背後に「おう!」という掛け声とともに雷神が顕現する。「我が足止めするゆえ、汝が仕留めよ」と彼に命令すると、雷神は「姉御前の仰せのままに」と答えて彼女の右手に並び立った。すると、風神は扇子を自分の体の正面に水平に差し出し、舞い始め、風神が一回転舞う度に9匹の鎌鼬の周りに強い風が吹きつけていくのだった。当初、鎌鼬たちはその風圧を自分たちの体にまとわせていたつむじ風によって防ごうとしていたが、風神が3回転する頃には、自分たちのつむじ風によって自分たちの体が切り刻まれ始め、彼らの毛がちぎれ飛び始めたのだった。そのため、彼らはつむじ風を解除し、鎌鼬に変化することもやめた。白狐に戻った化け狐たちは、風遁の術をつかって、今や巨大な竜巻になっている風神の神通力によって吹き飛ばされないようにするしかなかった。そのころ合いを見計らったかのように雷神がバチバチと雷電を飛び散らせながら進み出て、その両手に雷光を集約し始めたのだった。
確認させてください。
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**1.「3号ほど切り結び」**
「号」は「合」の誤字と思われます。
- A)「3合ほど切り結び」に修正
- B) 原文のまま
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**2.「白い医たちの姿に変わっていき」**
「医」は「狐」の誤字と思われます。
- A)「白い狐たちの姿に変わっていき」に修正
- B) 原文のまま
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**3.「上手側」「下手側」のルビ**
- A)「かみてがわ」「しもてがわ」
- B)「じょうずがわ」「へたがわ」
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**4.「稲刈用の手鎌」のルビ**
- A)「てがま」
- B)「しゅれん」
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お選びください。
1.A,2.「白い鼬の姿に」,3.A,4.A
ありがとうございます。「白い鼬」ですね。白狐が鼬に化けるという変化の描写、興味深い演出です。処理結果を出力します。
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**修正箇所まとめ**
- 「3号ほど切り結び」→「3合ほど切り結び」
- 「白い医たちの姿に」→「白い鼬たちの姿に」
- 「上手側」→「かみてがわ」、「下手側」→「しもてがわ」
- 「手鎌」→「てがま」
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確認させてください。
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**1.「鎌鼬」のルビ**
- A)「かまいたち」
- B)「かまいたし」
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**2.「小癪な《こしゃくな》」のルビ**
- A)「こしゃくな」
- B)「しょうしゃくな」
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**3.「忌々しげに《いまいましげに》」のルビ**
- A)「いまいましげに」
- B)「ききしげに」
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**4.「風法術」のルビ**
- A)「ふうほうじゅつ」
- B)「かぜほうじゅつ」
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お選びください。
すべてA
ありがとうございます。処理結果を出力します。
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**修正箇所まとめ**
- 「鎌鼬」→「かまいたち」
- 「小癪な」→「こしゃくな」
- 「忌々しげに」→「いまいましげに」
- 「風法術」→「ふうほうじゅつ」
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確認させてください。
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**1.「姉ごぜの仰せのままに」**
「ごぜ」は古語で「御前」の意ですが、表記として:
- A)「姉御前の仰せのままに」に修正
- B) 原文のまま
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**2.「彼女の右てに並び立った」**
「右て」は「右手」の誤字と思われます。
- A)「彼女の右手に並び立った」に修正
- B) 原文のまま
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**3.「ころ合い《ごろあい》」のルビ**
- A)「ころあい」
- B)「ごろあい」
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**4.「雷電」のルビ**
- A)「らいでん」
- B)「いかずち」
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お選びください。
すべてA
ありがとうございます。処理結果を出力します。
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**修正箇所まとめ**
- 「姉ごぜ」→「姉御前」
- 「右て」→「右手」
- 「ころ合い」→「ころあい」
- 「雷電」→「らいでん」




