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1週間後に

作者: ことり。

私が小学校の頃、よく家の前で遊んでいた。


すると向こうからあまり見かけないお婆さんが手押し車を押しながらこちらへ歩いてきた。



「こんにちはー。」優しくこちらに笑いかけてくれた。


「こんにちはー。」私も挨拶を返した。



「お嬢ちゃん何歳?」


「10歳です。」


「ここの家の子かぁー。」


お婆さんはうちの家族を知っている様だったので、最近の祖母の様子など世間話を少し交わした。


「そろそろ帰るわぁー。楽しかったわー。ありがとうね。お菓子でもあげれたらいいんやけど。そうや。1週間後うちの家に遊びにおいで。お菓子用意しとくわ。」


「わかったー。ありがとう。」


お婆さんと仲良くなり1週間後家に遊びに行く約束をしてその日は別れた。





約束の1週間後だ。弟を連れて教えてもらったお婆さんの家に向かうと、沢山の黒い服を着た大勢の大人たちがいたのだ。


私たちが呆然と立ち尽くしていると、その家の家族らしい1人の女性が声をかけてくれた。


「どうしたん?このうちに何か用事あるの?」


「あのぉ、ここの家のお婆さんが1週間後遊びにおいでって言ってたから来ました。」


「あらー。そやったん。あのなぁーお婆さん亡くなったんよ。ちょっと待ってて!」



と女性は家に入って行った。


しばらくして、


「これ、お供えものやけど。」


とお菓子の入った袋を私たちにくれたのだ。



「ありがとう。」



お婆さんはなくなったんかぁ。あの優しいお婆さんに会えると思っていたので、トボトボと2人して家路についた。


お婆さん、約束通り1週間後家に行ったよ。


お菓子どうもありがとう。







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