Moira
これは、運命に抗う物語ではない。
抗おうとして、抗いきれず、それでも歩みを止めなかった、
一人の「今まで」と「これから」の記録。
名もなき誰かの人生に重なることがあったなら、
それはきっと、私が生きた証。
これは「Moira」との静かな戦いの書。
Moira
1.大丈夫。なるようになるものだよね
2. 時間は静かに紡がれてきた
3. これまでの「人生」、果たしてなるようになるようになったのだろうか
4. 結び目は固くても、解けなかったわけじゃないよ
5. むしろ、結んできたんだ
6.息は荒くなったけど、呼吸をしたかったわけではなくて
7. 生きた証を、 何かしら残したかったから
8.私を秤にかけられた瞬間もあった
9.現実から目を背け、今をなかったことにしたくなる時、そばで見捨てずに寄り添ってくれたのは、夢や希望のような理想への逃げ道じゃなくて、
10. 現実という名の絶望だったんだ
11. 視線は常に低くて、足元ばかり気にしていたけれど
12. 淡く微かな道の名残を探して、明日へ迷わないために歩いていた
13. 元々、背が低かった。見える景色は他人の自慢ばかりだったけれど、
14. 絶望の淵でも、望みだけは遥か遠くまで、清く澄んでいたんだ
15. 皆、いつかは絶つ日が来る。
16. 終末は、どこか定められたもののように感じる
17. 抗うことは、確かに疲れるし、時間の無駄に思えることもある
18. だけど、仮に決められた「運命」があったとしても、
19.遠い未来、この選択が正しかったのかも分からない。でも、未来の確約書なんてものもないし、何の疑いもせず、街路樹のような取り繕った緑の中で、与えられた役割をこなし、用意された人生を歩んだとしてもて
20. それでも、明日への光だけは見失わないようにしたい
21. せめて、結末だけは、この手で。
22. 今からを、
23. 結生す (ゆいなす)
24. これは「Moira」との静かな戦いだから。
この言葉たちは、誰かのために書いたようで、
きっと、私自身を救うために綴ったものでした。
変えられない過去も、選べなかった運命も、
それでも、受け入れた先に「今」がある。
強くなくていい、完璧でなくていい。
ただ、結末を選ぶ手だけは、離さずにいたい。
これは、終わりじゃない。
「結生す」という一歩を、
何度でも、今日から。