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俺だけのオリジナルスキル10と1/10の世界 ~転生したので異世界生活を満喫します~  作者: 月詠 神路
第6章 合同結婚式

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第96話 決着


 キズモは雄たけびを上げると、身体から禍々しい黒煙を出し姿が見えなくなる。


「ふふふ、寿命が縮まるから、この姿ににはなりたくなかったが待たせたな。これが真の姿だ」


 やがてキズモを覆っていた黒煙が晴れると、ダークドラゴンが姿を現す。


「どうだ!! SSクラスになった俺様の姿を見て、絶望するが良い」


 絶望も何も、龍気を取得したカイン達もSSクラスであり、武技やスキル等を駆使すればSS+クラスの実力だ。ダークドラゴンになっても絶望と言うより格下の相手であるので脅威は感じられない。


 それに大きさが微妙だよな。馬小屋くらいの大きさしかなく、龍神と比べると小竜って感じで迫力が感じられない。それでも周りで見ている人達は絶望感があるから、俺の感覚がおかしくなっているようだ。


 俺はそんなことを思っていると、空気を読めないカインがやらかす。


「ダークドラゴンになっても中途半端な大きさだし、迫力に欠けるな」

「ふははは、絶望を通り越して気が狂ったか、それならば死ぬが良い」


 キズモは身体中に魔素を取り込むと多重魔法を放つ。


「ダークボール×5」


「セイントボール×5」


 瞬時にナシャが魔法を放ち相殺する。


「むっ、ならば、ダークソニック」


 キズモは闇属性の闘気を纏い、両手から無数の闇属性である真空刃を放つ。


「セイントシールド×2」


 カインとロイドは盾で難無く受け止める。


「馬鹿な? 俺様はSSクラスだぞ。お前達は、まさか聖騎士か?」

「そんなことはどうでもいい。よくも幼馴染のガンスを利用したな」


 ロイドが怒りを現す。


「うるさい!! 本当はこの町を落として、王都へ侵略する拠点にする予定でいたが、もうどうなっても構わん。この町と共に朽ちるがよい」


 キズモはそう言うと、上に向かってダークブレスを放つと結界に穴が開く。


 あら、やっぱり急遽作った結界では持たなかったか。


 俺がそう思っているとキズモは翼で羽ばたき穴を通り、上空で闘気と魔素を練り始める。


「さぁ、俺様の奥義を受けるが良い。奥義 ダークネスブレス」


 丁度、同じタイミングで闘気と魔素、それに龍気を練っていたロイドとアンナが龍技を同時に放つ。


「龍技 ドラゴンブレス×2」


 カイン達から放たれたドラゴンブレスは、俺の結界を破壊し、キズモが放ったダークネスブレスを押し返し、キズモに直撃する。


「馬鹿な、これは龍神の息吹だ ……お前達が …な、なぜ」


 キズモはドラゴンブレスの直撃により跡形もなく消し飛ぶ。


 様子を見守っていた参列者達から歓声が上がる。


「うおお――」

「凄いぞ、英雄の誕生だ!!」

「白銀の翼 バンザーイ」


 参列者だけではなく、騒ぎに駆けつけた町の住人達からも歓喜の声が上がる。


 うーん、どうしたものか…… このままでは俺達はこの町では英雄になってしまう。

 俺としてはあまり目立ちたくない。カイン達の方を見ると、俺の意図を読んだのか俺の所に集まってくる。


「ノワール、お前の考えていることはわかるぞ。差し詰め英雄にはなりたくないので困っているようだな」

「そうね、ノワール君は目立つことが嫌いだからね」


 ロイドとアンナが言うとみんなが頷く。


「それで、どういう感じでこの状況を収拾するつもりだ?」

「忍術を使って収めようと思うのだが、そのためには協力者が必要だ」


 俺は陛下の前に行き、相談する。


「其方の言うことはわかったが、普通の者は地位や名誉を求めるが、其方は変わっているぞ。幸い結界により其方達とキズモとの会話は、参列者や町の住人には聞かれていないと言うことだな。それならば、其方達が聖騎士や賢者等であることは皆が知らないことにできることも納得した」


 陛下はゴッズさんとロビン、それにロックを呼び出して相談する。


 しばらくして陛下は俺に相談が終わったことを合図する。


 俺は気配を絶ってからドラゴンウィングで上空へ舞うと忍術を使う。


「忍術の極み 多重忍法 忘却の術」


 俺は陛下に忍術が唱え終わったことを合図すると、陛下が参列者や町の住人達に言う。


「皆も者、この度の魔族による強襲は、ここにいる聖騎士 ゴッズ子爵、ロック子爵、それに弓聖 ロビン伯爵達の働きにより撃退することができた。また、冒険者である白銀の翼が支援により、一人も怪我人を出さなかった功績は大きい。大儀であった」


 陛下がそう言うと、参列者や町の住人達から疑問の声が上がる。


「あれ? そうだったのか?」

「魔族の将軍と戦っていたのは白銀の翼のメンバーでは?」


「予は、魔族に臆することなく果敢に戦ったゴッズ子爵、ロック子爵、ロビン伯爵達には、その功績を讃えて特級宝珠勲章を授けることとする」


「おおお、凄いぞ、特級宝珠勲章だ」

「130年ぶりの勲章だ」

「特級宝珠勲章だと!? 未来永劫で爵位を継承できる勲章だ」


 参列者や町の住人達からの声は、疑問から歓喜の声に変る。


「ノワール君、うまくいったような」

「そうだな、ルミア。忘却の術は、記憶を曖昧にすることができる術だけど、陛下が持っているカリスマ性のお陰で、人々は陛下が言うのであれば間違いないと思い込み成功したよ」


「さて、皆の者よ。脅威は過ぎ去った。今日は、白銀の翼の合同結婚式である。皆で大いに祝福しようではないか」


「おおお」

「流石、陛下だ」

「俺はもっとすき焼きを食べるぞ」

「俺は湯豆腐だ」


 参列者や町の住人達は、まるで魔族による強襲がなかったような喜びようである。


「ノワールよ、これで良いか?」

「はい、陛下、ありがとうございます。それと、あそこにいるガンスは魔族に憑りつかれた被害者でありますので、情状酌量をお願いします」

「安心するが良い」


 陛下と俺のやり取りを聞いていたモンス男爵は、深々と俺にお辞儀するのであった。



 その後、参列者や町の住人達は、調理ギルドの人達と協力して、再度会場のテーブルや椅子を設置し直して料理を楽しむのであった。


 俺達は着替えなおして、改めて来賓者達や参列者達にお礼を述べると合同結婚式はお開きとなった。


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