第75話 更なる強さへ
「兄さん、5層に着きました。ここでレベリングですね」
「ロック、実は5層でレベリングするのではなく、6層でレベリングするぞ」
「6層ですか?」
皆が俺の言葉に驚く。
それもその筈だ。エベルス鉱山は5層までしかないが、実はギミックにより隠された層があることを、俺は発見していたのだ。
「ロック、よく聞け。ここは魔獣を順番に倒していくと、ギミックが働いて6層に行けるぞ。まずは、あそこにいるロックゴーレムを倒してから、そこのアイアンリザードを倒す。するとミスリルゴーレムが出現するから倒して、更にアイアンゴーレムを倒すと、6層に行く隠し扉が向こうに出現する」
「兄さん、よくわかりましたね」
「ああ、ロビンと会った後に暇だったから通していたら、たまたま見つけたんだ」
「何体倒せばわかるのか……」
「まぁ、細かいことは気にするな」
ロックは俺に指示通りに魔獣を倒すと6層へ続く扉が出現する。
「皆急いでくれ、この扉は直ぐに消えるぞ」
最後のロイドが扉の中に入ると直ぐに後ろの扉が消えるのであった。
「よし、この階段を上がれば6層だ」
「ノワール君、後ろの扉が消えたけど帰りはどうするの?」
「ルミア、扉は消えたけどそのまま進めば5層に戻れるよ」
6層は5層ほど広くはないが魔獣が数体バラバラになって配置されており、魔獣がいる下には採掘ポイントがある。
「ここは不思議な所ね。まるで、魔獣が採掘ポイントを守っているようだわ」
「それよりもあの魔獣を見てよ。アダマンタイトタートルよ」
「おい、あっちはチタンゴーレムやオリハルコンタイガーまでいるぞ。こいつらAやSクラスの魔獣だぞ」
「ノワール、本当にここでレベリングするのか?」
「ああ、大丈夫だと思うぞ。最初は足の遅いアダマンタイトタートルで様子をみよう。オリハルコンタイガーはSクラスだからレベリングの後半かな。ここの魔獣は、ナシャが言ったように採掘ポイントを守っているから、階段までは追って来ないから逃げるのは簡単だ」
「まるで戦ったことがあるようだな」
「戦ったぞ。ゴッズさんの聖騎士用装備の素材はここで取ったからな。だけど、流石にオリハルコンタイガーには、勝てなかったので逃げたけどな」
「おい、ひとりでチタンゴーレムは倒したのかよ…… 凄いな」
「なに言っているのだよ。カインだって、レベリングによる限界突破の効果がでれば余裕で倒せるぞ」
「本当かよ……」
「よし、はじめるぞ」
最初は皆でパーティーを組んで魔獣を倒し、慣れてきたら俺とルミアとロック、カインとナシャとロイドとアンナに別れて魔獣を倒していった。
「ねぇ、ノワール君。最初の頃は鉱石が取れたけど、今は中々取れないね」
「ルミア、そうだな。なぜだろうか?」
「兄さん、以前、ベテランの採掘者から聞いたことがあります。鉱石は天然の物もあるが、大半は魔素によって形成されると。どちらも長い年がかかるので、採掘できる容量が決まっているのだと言っていました」
「そうなると素材集めは潮時だな」
カイン達の方を見ると、オリハルコンタイガーと対等に戦っている。
レベリングは順調であり、個人で戦うことにした。
「今日からは個人で戦うぞ。皆自分のクラスで強みと弱みを考えながら戦ってくれ」
俺の指示によりナシャがアダマンタイトタイガーと戦う。
ナシャは賢者だから接近戦は不利だな。俊敏性があるアダマンタイトタイガーとどう戦うか見物だ。
お互いが様子を見ながら接近していく。
「おい、賢者なのにいきなり接近か?」
カインが驚きの声を上げる。
アダマンタイトタイガーは、俊敏性を活かして一気に間合いを詰めるように飛び掛かる。
「フレアウォール」
アダマンタイトタイガーは灼熱の壁に激突し、その身を焦がす。
「グルルル」
後方へ距離を取るため飛び去るが、ナシャは着地するタイミングを見計らって魔法を放つ。
「アイスバースト」
アイスバーストにより、アダマンタイトタイガーの足元が一瞬で凍り動きを封じ込める。
「魔法の極み ウォーターカッター」
まるでレーザービームのような水が一直線に進みアダマンタイトタイガーを両断した。
「やったな。ナシャ」
「ありがとう、カイン」
その後も問題なくカインが剣の極みで剛重撃破斬により討伐し、ロックは剣の極みでセイントクロスを放ち同じように魔獣を討伐する。
圧巻だったのはルミアだ。接近してきたチタンタートルの脇腹に拳の極みで不知火破撃を放つと、即座に魔法の極みでフレアバーストを放ち瞬殺してみせたのである。
これなら個人でも大丈夫だな。
『ド――ン』
カインが放った武技により地面が振動する。
「やったなカイン。ひとりでSランクのオリハルコンタイガーを倒せたじゃないか」
「ああ、ありがとう、ノワール」
こうして俺達のレベリングは終わり新しく取得した上級クラスのレベルを85まで上げることができた。
カイン達はSランク、ロックとルミアはS+ランク、俺はと言うとSSランクだ。まさに、英雄級の域まで達している。
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