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俺だけのオリジナルスキル10と1/10の世界 ~転生したので異世界生活を満喫します~  作者: 月詠 神路
第5章 王都決戦

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第62話 断ち切れ


 俺達は他に魔族や魔獣がいないか確認したから、庭に集結する。


 陛下は俺達と庭で合流すると、ロイヤル騎士団が陛下の周りで警戒する。


 おっ、ゴッズ隊長の傷は回復しており問題はないようだ。


「皆の者、これより陛下よりお言葉を承る」


 ゴッズ隊長の言葉に皆、跪く。


「皆の者、よくぞ魔族の襲撃を退けた。誰も死者も出さずに討伐できたことは誠に見事である。緊急事態であるため、この件は後日改める」


 陛下は、足早に宰相や貴族と一緒に別の部屋に向かうのであった。




 ロック隊が俺の所に来る。


「軍曹、お見事です」


「ロック、いいかげん軍曹はやめてくれ、恥ずかしいからノワールと呼べ」

 

 この話を聞いたルミアが、興味深そうに話しかけてくる。


「あら、ロックさんが着ている装備は、私達と同じミスリル装備ね。それに、軍曹って何かな? ノワール君、お姉さん気になるなぁー」


「はいはい、後で話しますから」


「では、ノワールさん。俺達は、後片付けや親衛隊の人に報告することがありますので、失礼します」


「ロック、助かったよ」




「ノワール殿、話してよろしいかな?」


 ロイヤル騎士団の隊長であるゴッズさんが、俺に話しかけてくる。


「何ですか? それに俺のことはノワールで良いです。ゴッズさん」


「それなら私のことも呼び捨てで構わない。ラムズ侯爵の様子がおかしいのだ。魔族を倒した君なら何かわかるかも知れない。一緒にきてくれ?」


 ラムズ伯爵のことを聞いたルミアの顔が強張る。


「カイン達も連れて行って良いのであれば、行きましょう」


「心強い、さぁ、こっちだ」




 案内された部屋に入るとラムズ侯爵は椅子に座っているが、目が虚ろな状態で視線が定まっていない。


「ノワール、何かわかるか?」


 鑑定。


 うーん、どうやらラムズ侯爵には、シェリーさんの時と同じように何かが憑りついている。


 俺は、そのことをルミアとナシャさんに話す。


「ノワール、どうした。内輪で話さないで、私にも説明してくれ」


「はい、ラムズ侯爵は何かに憑りつかれています。これから、俺達で炙り出すので離れていて下さい」


「わかった。任せたぞ」




「ルミア、ナシャさん。いくぞ」


 俺の合図と共にルミアとナシャさん、が魔法を同時に唱える。


「退魔魔法 ディスペル×2」


 ルミアとナシャさんがディスペルを唱えると、ラムズ侯爵の身体から黒い霧が出て来て、手のひらサイズのデーモンが姿を現す。


「ケケケケケ 俺様はパラサイトグレートデーモンだ。俺様を炙り出すとは予想外だ。だが、俺様を追い出せば、こいつは死ぬぞ。何せ、こいつの心臓と俺様は融合しているからな。ざまあみろ、ケケケケケ」


 金切り声で下品に笑う。


「パラサイトグレートデーモンか。ディスペルで抑え込むことはできるが、倒すとなると……」


「何か倒す方法はないのですか?」


 心配そうにしているルミアがゴッズさんに問いかける。


「方法はひとつだけある。それは退魔の効果がある剣であいつを切ればよいのだ。しかし、その剣は最上級品であり入手が困難なのだ…… 今は、王都にはない」


「ケケケケケ、ムリ、ムリ」


「ルミア心配するな。俺に任せろ」

「えっ? 」



「装換 忍者!!」


 俺はアイテムボックスにミスリル装備を収納して、一瞬で忍者の装備に着替える。


「なんだ、その装備は!? 先程のミスリル装備も見事だったが、それ以上の装備ではないか」


 ゴッズさんは驚いているが、それ以上のパラサイトグレートデーモンがギョッとしたっ表情になる。


「ギ!? まさかその剣は」


「残念、剣ではない。だが、お待ちかねの退魔の効果がある刀だ」


「待て!! 俺様と手を組もうじゃないか。こいつは生かしてやるから、その刀をしまってくれ。こいつは侯爵だぞ。一緒に利用して優雅に暮らそうじゃないか?」


「本気か?」


「そうだ。こいつは鵜吞み薬でワキトを息子だと信じ込ませたまでは良かったが、母親と娘を追い出すのには苦労したぜ。仕方がないから、俺様が寄生して操ってやったのさ」


「お前が原因だったのか!! 許さん」


「ま、待て!!」


「神速の一閃」


『チ―――ン』


 刀を鞘に収まめる音が響く。


「ギョェ―――」


 パラサイトグレートデーモンの身体は十文字に切り裂かれ、黒い霧となって消える。


「ノワール、見事だ」




「ううう」


 ラムズ侯爵は、うめき声をあげると意識を失ったようだ。


 ゴッズさんはラムズ侯爵の様子を確認すると、


「心配ない、気を失ったようだが、安静にしていれば回復するだろう」


 そう言うと、ゴッズさんは部屋の外で待機している親衛隊に指示を出し、担架でラムズ侯爵を運び出す。


「さぁ、君達も部屋で指示があるまで、休憩していてくれ」


 俺達は親衛隊に大きな部屋で案内され、しばし休憩するのであった。




 うーん。デーモンジェネラルか。


 武技や魔法は俺と互角ではあったが、ブースト魔法剣があったから倒すことができた。


 もし、ブースト魔法剣がなかったら戦いは長引いていたから、ライゼンさんのお陰だ。


 しかし、ワキトは他の将軍と比較して戦闘系ではないと言っていたから、この先で戦闘系の魔族と戦ったら不味いな。


 まぁ、上級クラスの忍者になったから一対一であれば負けはしないが、複数となると厳しいぞ。


 それに、カイン達のことも考えると、新たに上級クラスを取得する必要がある。



『トントン』


「今日はご苦労だった。陛下からは労いの声を頂戴したぞ。君達は十日後に陛下からお褒めの言葉を頂戴することになった。宿を用意したので滞在してくれ」


 疲れ切ったロバート辺境伯はそう言い残すと足早に別の部屋へ向かい、俺達は親衛隊に宿に案内され休むのであった。

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