第61話 決着
「だから、勝手に盛り上がるなって言っているだろう。こんなこともあるかと思って、待機させていたヤツらがいるぜ。ロック!!」
「イエッサー!! 軍曹殿の命令だ!! ロック隊は直ちにデーモンを殲滅せよ」
ロック隊は俺の呼び掛けに素早く反応すると、次々に庭にいるデーモンに向かって武技や魔法を放つ。
「おおお、いくぞ!! サイドワインダー」
「真空連撃刃」
「ストーンストーム」
「アイスストーム」
「任せろ 奥義 剛重撃破斬!!」
ロック隊が次々とデーモンを蹴散らしていく。
「なに!? こんな戦力がある部隊がいるなんて聞いていないぞ」
「おい、よそ見をするなよ。ストーンショット」
「ぐおおお―――」
俺の放ったストーンショットがワキトの右の翼に穴を開ける。
「おのれ、デーモンコマンダーよ。かかれ!!」
「おっと、お前達の相手は俺達だ」
カインとロイドとアンナが挑発で3体のデーモンコマンダーを部屋の隅まで連れていき、ルミアとナシャと合流して戦闘に入る。
「おい、ロビンも働けよ。そこの2体のデーモンコマンダーを頼むぞ」
「全く人使いが荒いな。 サイドワインダー!!」
流石は上級クラスの弓聖だ。
ロビンはあっけなく一体のデーモンコマンダーを瞬殺すると、2体目のデーモンコマンダーを引き連れて部屋の隅に連れていく。
「さて、ワキト。お前の相手は俺だ」
「ふっ、いいぞ、相手をしてやる。ここは、狭すぎるから庭に出ろ」
「ハイヒール」
ワキトは翼を癒すと庭に飛んで行き、俺も後を追う。
「ペガサスウィング」
「いくぞ」
お互い対峙する。
「ファイアストーム」
「ウォーターストーム」
ワキトがファイアストームを唱えたので、俺は反属性のウォーターストームを唱える。
ウォーターストームは、ファイアストームを撃ち消しワキトに襲い掛かるが回避される。
「くっ、小癪な、これならどうだ。アイスアロー」
「ファイアアロー」
お互いの魔法がぶつかり合い、相殺して消える。
「ならば、俺様の最大魔法を受けてみよ。インフェルノ」
高熱の火球がワキトより放たれると、あまりの灼熱により周りの景色を歪ませながら、俺に向かって飛んでくる。
「ダイアモンドダスト」
俺の放った氷結の魔法により、火球は一瞬で氷の球となり、そして砕け散る。
「馬鹿な。俺様の魔法は上級クラスにも匹敵するほどの魔導士クラスだ。なぜ、剣を装備している貴様が、それ以上の魔法を使いこなしているのだ」
「お前の魔法の鍛錬が足りないからだよ。もっと、魔素を練り上げないとダメだ」
「うるさい!! 俺様に指図するのは百年早いわ。魔法が駄目なら剣で勝負だ」
激しく剣で撃ち合う両者であるが、俺のシールドバッシュを受けワキトは堪らず後退する。
「くっ、デーモンスパイラル」
先程、ゴッズを倒した技が俺を襲う。
「奥義 剛重撃破斬!!」
俺の奥義は、ワキトが放ったデーモンスパイラルを撃ち消し、俺の奥義がワキトを襲う。
「ぐおおおお―――」
ワキトの左腕と左翼が吹き飛ばされる。
「おのれ、やりおったな。マキシマムヒール」
ワキトは即座に回復する。
「屈辱だ!! 人族風情が俺様に致命傷を負わせるとは。だが、今ので、冷静になれたぞ。貴様の名は?」
「ノワールだ」
「ノワールか。相手に取って不足なし」
確かにワキトの剣は切れを増し重さも増えたが、俺の方には十分な余裕がある。
「閃光蓮華剣!!」
俺はスキルの瞬地で高速移動して、武技の閃光、連撃、重撃を組み込んだ5連撃をワキトに叩き込む。
「ぐはっ」
ワキトは両方の腕と翼を切られ、ゆっくりと後ろに倒れる。
「おおおおおおお」
丁度、デーモンとの戦闘を終えたロック隊から歓声があがる。
王宮の窓を見るとカイン達が見えたので、あっちも片付いたようだ。
俺はゆっくりとワキトに歩み寄り、止めを刺すために剣を構える。
「!?」
「デーモンタン」
ワキトの舌が伸び、漆黒の槍となって俺の右肩を突き破る。
「ぐっ」
「ハハハハハ。流石に油断したようだな」
ワキトはゆっくりと立ち上がる。
「マキシマムヒール」
ワキトの傷が再生されていき、両手と両翼が完全復活する。
「これで剣が持てなくなったな。冥土の土産に教えてやろう。我ら魔族の将軍クラスとなれば魔核を持っており、魔核を破壊されなければ何回でも復活できるのだ。下等な人族とは違うのだよ」
「ふっ、情報提供をありがとう」
「痛みに耐えて冗談を言えるとは見上げた根性だ。俺様のデーモンタンには麻痺効果がある。これで、俺様の勝ちだな」
くっ、確かに身体が麻痺して動かない。
「最後だ!! インフェルノ」
俺はワキトが放った魔法を受け、灼熱の業火に包まれる。
「ノワール君!!」
ルミアが叫ぶ。
「ハハハ、俺様の勝ちだ。王よ、次は貴様だ!!」
スキル 根性が発動。
俺は戦闘中、一回だけなら自分のHPを超えるダメージを無効かできる根性を発動する。
「なに!?」
「どうだ、本当に根性があっただろ。マキシマムヒール」
「馬鹿にするな、くそっ!!」
「マキシマムヒールは、お前だけ使えるわけではないぞ」
「確かに。だが、魔核を破壊できるすべがないお前に勝ち目はないぞ」
「そうかな」
鑑定。
なるほど、魔核はワキトの右の腰付近にあるのか。
再びお互いの剣が交差して火花を散らす。
「死ね。サンダーボール」
「魔法剣 ストーンブレード」
俺はサンダーボールを魔法剣で切る。
「何!? 剣で魔法を切っただと」
ワキトがひるんだ隙を俺は見逃さない。
「ブースト魔法剣 マキシマムファイア」
俺の剣がワキトの右腰を貫き魔核を露出させると、マキシマムファイアの効果により魔核が溶解する。
「しっ、しまっ……」
「まさか、王都にこれほどの手練れがいるとは想定外だ。外で待機いている魔王軍に知らせねば…… 作戦は失敗したと……」
ワキトは最後の力を振り絞り上空に向かって赤色の信号弾を放つと、身体が霧となって消えるのであった。
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