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俺だけのオリジナルスキル10と1/10の世界 ~転生したので異世界生活を満喫します~  作者: 月詠 神路
第5章 王都決戦

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第58話 ルミアの父上


 これからロバート辺境伯と王都へ行くのだが、俺達の護衛って本当に必要か?


 馬車は3台で、それぞれの馬車には近衛兵隊6名が護衛でついており、最後尾には近衛兵隊長であるミカデが目を光らせている。


「近衛兵隊準備よし!! 前回のように白銀の翼に遅れを取るな!! 出発!!」


 俺達へのライバル意識が強いな。


 こんな仰々しい一行に、盗賊はもちろんのこと魔獣も襲ってくることはなく、何事もなく王都に着くのであった。



「ロバート辺境伯、王都に着きました。これより王宮に入るための手続きをします。白銀の翼は、俺と一緒に来てくれ」


 俺達はミカデに付いて行き、親衛隊の守衛所で登録の手続きを行う。


「ロバート辺境伯の近衛兵隊長 ミカデだ。それと、冒険者でBランクの白銀の翼だ」


 ミカデが親衛隊員に書類を提出する。


「ふーん。白銀の翼? 田舎町のBランクの冒険者か」


 なんだか見下したような態度を取っていた親衛隊員であるが、俺達のミスリル装備を見ると態度が一変する。


「失礼しました。どうぞ、お通りください」


 まぁ、そうなるよな。


 ミカデもミスリル装備を見に付けているが、カイン達のミスリル装備はそれよりも明らかに上級品に見え、更に俺のミスリル装備は最上級品だ。


「おい、あの冒険者達は只者ではないな」


「ああ、今まで俺は護衛の装備を見ているが、あのミスリル装備は別格だな」


 親衛隊がざわついているが、俺達は気にせず王宮に入門するのであった。




 流石は王宮である。


 庭園は整備されており立派で、良く見ると枯山水があった。


 ジェフさんに見せてあげれば、きっと喜ぶだろう。


 俺達は王宮に着くと、親衛隊から指示を受ける。


「ロバート辺境伯、こちらへどうぞ。陛下との謁見は明日になりますので、部屋で旅路の休養をなさってください。ロバート辺境伯の近衛兵の方は、こちらの部屋で待機願います。また、護衛の方はそちらの部屋でお願いします」


 親衛隊から指示をされ、ロバート辺境伯と近衛兵隊が左側の通路へ、俺達が右側の通路に案内される。


「なお、王宮内で防具の装備は認められていますが、武器は携帯せず収納袋に入れた状態でお願いします」



 俺達は案内された部屋に行くと驚かされる。


 部屋にはベッドが2床とソファー、トイレ、お風呂等が完備されている。


 これは凄い、高級ホテルの一室である。


 俺達はいつものように3組に別れて、部屋で明日の謁見まで休憩することにした。


「ノワール君、ここの部屋は凄いわね。ほら、ベッドもふかふかよ」


 子供のように、はしゃいでいるルミアは可愛いな。


 俺はベッドに横たわり、マッピングでサーチしてみる。


 改めてサーチすると凄いな。


 王宮と言っても敵への防御力も備えており城壁があり、いくつもの監視所もある。それに隠し通路や地下通路もある。


 ロバート辺境伯の件が落ち着いたら、ゆっくりと探索してみたい気分である。



 そんなことを考えていると、ルミアが話し始める。


「ノワール君、大事な話があるの」


 ルミアが俺に真剣な顔で言う。


「ノワール君、王都で初めてデートした時に、私が貴族出身だと言ったことは覚えている?」


「ああ、覚えているさ」


「実はね、私の本当の名前はルミア・サイド。そう、ラムズ侯爵は私の父です。でもね、私が5歳の時に別れたので、父上の記憶はほとんどないの」


 俺は黙ってルミアの話を聞く。


「それでね。父上には奥様がいたのだけど、結婚して直ぐに病気で亡くなってしまって、10年後に仕事の関係で母と出会い、そして私が生まれた。だけど、身分の違いがあって結婚は出来なかったけど、母はとても大事にされていて幸せだったと言っていたわ。その後、私が5歳になる頃、その幸せが突然絶たれたの」


 ルミアは深呼吸して、また話し出す。


「ある日、突然父上が見知らぬ少年を連れてきて、今日からこの少年がサイド家の嫡子になると言い放つと、私と母は手切れ金を渡され屋敷を追い出されたわ。その時、母は弟を身ごもっており、実家や周りの人の助けを受けながら弟を出産したけど、亡くなってしまったわ。悪いことは続くもので、実家の商売も上手くいかなくなって、私と弟はそれぞれの親戚に引き受けられ離れ離れになってしまったの」


「弟の名前は憶えているのか?」


「いいえ、弟の名前は何故か秘密にされていてわからないけど、右胸に蝶のようなアザがあったわ。そして、私の右肩にも蝶のようなアザがあるわ」


「そうか、ルミア、苦労したんだな」


「うんうん、親戚の人は優しかったので苦労はしなかったわ。だけど、20歳の時にこれ以上は迷惑をかけられないと思って冒険者になったの。それで、ナシャと知り合ってカイン達とパーティーを組んだのよ」


「そうだったのか。ルミア、話してくれてありがとう」


 俺はルミアを優しく抱くと、ルミアは震えながら俺の胸の中でしばらく泣いていた。


 まさか、ラムズ侯爵がルミアの父上だったとは驚いたが、俺は理由は良くわからないが運命を感じる。


 まるで、カザトさんやカイン達と同じで、誰かにめぐり逢わされたように……




「それで、ノワール君は今回のことはどう思うの?」


「ルミア。俺はラムズ伯爵の裏に誰かがいるようと思っている。ラムズ侯爵の領土にはエベルス鉱山とアッサムザルクがあり、上質な鉱石を入手でき加工までできる領土だ。金は十分ある筈なのに、これ以上の金を儲けて、私腹を肥やす意味がないだろ。それならば、もっと違う理由がある筈だ」


「そうね」


「だから、俺はラムズ侯爵を助けることが出来ないかと思っている。ルミアの父上であれば、俺の父さんにもなるからな」


「え!?」


 ルミアは驚き顔を赤くする。


「もしかしたら、これってノワール君からのプロポーズ?」


「まぁ、そうだが、時が来たら話す」


「はい、待っています」




 ん? 俺のマッピングの気配察知に反応がある。


 おいおい、ラムズ侯爵とアッサムザルの近衛兵隊が王都に着いたぞ。


 なぜ、ラムズ侯爵が王都に来ているのか? これは一波乱ありそうだ。


 おっ、ロック達も来ているな。


 後でこっそりと挨拶してくるか。彼らにはやってもらいたいことがある。


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