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俺だけのオリジナルスキル10と1/10の世界 ~転生したので異世界生活を満喫します~  作者: 月詠 神路
第4章 恐るべき陰謀の始まり

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第54話 ブーストキャンプ


「よし、ロック、良い根性だ。いくぞ!!」 

「イエッサー!!」



 俺は、次々に全属性の魔法を放ち、瞬時に回復することを数回繰り返す。


 ロックは激しい痛みに耐え、自分の意識を必死に保っている。


 鑑定 全属性耐性


 おっ、全属性耐性を取得したな。


「ロック、見事に耐え抜いた。スキルで全属性耐性を得たぞ!!」

「イエッサー!!」


 満身創痍だが誇らしげに胸を張り、ロックは返事をする。


「ロック、次に備えて休んでよし」

「イ、イエッサー!!」


 えっ、次もあるのか?と言う顔をして地面に横たわるロックではあったが、皆はロックに続けとばかりに、全員が列を作って試練に挑む。



「よし、皆良く耐え抜いた。これが卒業のための最後の試練だ。見事、耐え抜いてみせよ」

「イエッサー!!」


 もう、皆はやけくそになっており、毒を食らえば皿まである。


 まぁ、毒を食らうのは当たっているけどね。


「エリアダークポイズン」


 麻痺、暗闇、沈黙、毒の魔法で体力と精神を削っていく。


「うううう」

「ぐぁあああ」


 4層内に悲痛な叫びが木霊する。


 今までの訓練を見ていた囚人達からも同情の言葉が上がる。


「これは酷い。俺は囚人で良かったよ……」


「ああ、本当だな」


 そんな言葉は無視する。


 これに耐えなければ魔法で状態異常になり、強くなっても戦場で命を落とし兼ねないので、ここは心を鬼にする。


「皆耐えろ。お前らはひとりではない」

「イエッサー!!」


「お前らに共に試練を分かち合っている仲間がいる」

「イエッサー!!」


「今までの辛い訓練を思い出せ。お前らなら乗り越えられる」


「イエッサー!!」


「エリアハイヒール、エリアハイキュア」


 こんなことを数回繰り返す。


 鑑定 根性、状態異常耐性


 おお、やったぞ。状態異常耐性以外に根性も取得できたな。


 根性は、戦闘中に一回だけなら自分のHPを超えるダメージを無効化できるスキルだ。


 皆は目が虚ろになり意識がもうろうとしているようだ。


「よし、お前ら良くやった。休んでよし!!」


「エリアマキシマムエナジー」


 皆スタミナを回復させたが、流石に精神までは回復できず、1時間休憩を取ることにした。


「お前ら、回復したか?」

「イエッサー!!」


「お前らは俺が想像していた以上のことを成し遂げた。俺は全属性耐性や状態異常耐性を取得できれば良いと思っていたが、お前らは根性まで取得した。お前らは最高だ」


「イエッサー!!」


「お前らには俺からの卒業の証を渡そう。大事に使ってくれ」

「イエッサー!!」


 俺は一人ずつ握手しながら労いの言葉をかけ、卒業の証を渡していく。


 皆泣きながら卒業の証を受け取るのであった。


 卒業の証は装備だ。


 隊長であるロックにはカイン達とダンジョンでドロップしたミスリル装備を、残りの隊員には同じくドロップしたクロム装備を渡した。


 貴族であっても下級貴族はお金もなく、鋼の装備かクロム装備でも中古品を使っていたので、皆大喜びで装備する。


「全員集合」

「イエッサー!!」


「お前らは良くぞ最後まで訓練に耐えぬいた。この場を持ってして、訓練を終了とする」


「イエッサー!!」



「もう、軍曹と呼ばずに俺のことはノワールと呼べ。それから、返事のイエッサーもいらないぞ。これからは、お前達自身で俺が教えたことを鍛錬すること」


「はい!!」


「それと、お前達は強くなった。人は自分が強くなると、油断や怠慢で弱い人を見下すものだ。俺に語った領民を守る志は決して忘れないように」


「はい!!」


「それでは解散」


「うおおおお―――」


 4層に響き渡る歓喜。


 囚人達は感動して、ロック隊に拍手を送っている。




 ん? 何かくるな。


「ロック、気付いているか」


「はい、何かきます」


 中央付近に魔獣が出現する際の霧が発生して、ミスリルゴーレムが出現した。


 囚人が叫ぶ。


「逃げろ!! ミスリルゴーレムだ」


 こいつはレア出現で、クラスがB+相当だ。


 直ちに囚人達を避難させ、対処するべき案件である。


「よし!! お前達の力を試す獲物が現れたぞ。ロックの指示にしたがって討伐しろ」


「おおおおお」


 ロックの指示によりミスリルゴーレムの両側には6人パーティーが二組編成され、残りの6人は囚人達の避難に対応する。


 全身がミスリルでコーティングされたミスリルゴーレムは、物理攻撃と魔法攻撃の両方に耐性を持った魔獣で、倒すのに苦労する相手だ。


「まず魔法で攻め、魔法を当てた箇所を剣で攻撃だ」


 良い作戦だ。


 耐性があっても全く効かないので、弱った箇所を攻めることは理にかなっているな。


 それからロックの的確な指示が飛び、ミスリルゴーレムを完全に翻弄している。


「よし、いくぞ!! 奥義 剛重撃破斬!!」


 ロックの奥義を受けたミスリルゴーレムは粉々に砕け散って倒れる。


「おおおおお」


 歓声が上がるが、俺は異変に気付く。


「まだ、くるぞ!!」


 先程、ミスリルゴーレムが出現した場所にミスリルゴーレムが再び出現する。


「俺に任せろ!!」


 俺はクロム装備からミスリル装備に一瞬で装換すると魔法剣を放つ。


「ブースト魔法剣 マキシマムファイアブレード」


 ライゼンさんが作った装備で初めてブースト魔法剣を試したが、ミスリルゴーレムはマキシマムファイアブレードを受け溶解してしまった。


 凄いな。周りの地面まで熱によってガラス化している。


 俺は周りを見ると、ロック達や囚人達が予想外の出来事に唖然としている。


 俺だって予想外だよ。


 ライゼンさんやり過ぎです。


「流石はノワールさんです。それにしても見事なミスリル装備です。それに、ミスリルゴーレムに放った魔法剣と言う技は凄すぎです」


「そうか。これも装備の効果によるが、日頃からの鍛錬の成果だ。お前達も鍛錬を怠るなよ」


「わかりました。でも、レアな魔獣であるミスリルゴーレムがこんなに出現するのは変です」


「そうだな」


 きっと、勝手に残念女神がパーティーを組んでいると、俺のオリジナルスキルによる幸運が皆にも発動して、ミスリルゴーレムが出現するようにしたのだろう。


 どこからともなく、『ピンポーン!!』 っと音が鳴ったような気がした。


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