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第5話 限界突破スキル


「ほほほ、お主のその素直さはよいぞ。強くなるためには必要だ。さて、まだ一つ目の極意は始まったばかりだ。次をいくぞ」


 俺は剣を構えると、また、左手首から上が無くなっていた。


「ぐおおおお、痛いのは痛い!!」

「元気があって若い者はいいな。ほれ、今度は神水(しんすい)だ」


 トルクさんは、小瓶から七色に輝く液体を俺の左手首に振りかける。


 俺の左手首は、七色に輝くと痛みが無くなる。


 そして、左手首の再生が始まり、あっという間に元通り、血液が失われたような脱力感もない。


「これぞ神の水。おなじ効果で、エリクサーと言われる物がある」


 エリクサーか……


 流石はゲームのような世界だ。もう、この世界では何でもありだな。


「エリクサーって言ったらゲームの世界でも希少品だ。そんな物を気軽に使ってもいいのか?」


「ああ、伝説級の代物ではあるが、女神の干渉を受けているので問題ない。家の中にツボがあっただろ。その中に様々なポーションが入っているぞ。お主知らなかったのか?」


「知らなかった……」


 そんな説明は、残念女神から聞いていなかった!!


「お主が持っている鑑定スキルで一度色々な物を鑑定したほうが良いぞ。足りないものは女神が干渉できるので、揃えてもらえば良かろう」


「確かにそうだな。一度鑑定してみるよ」



「では。剣を構えよ」

「よし、こい!!」


「ははは、良い度胸だ。二度あることは三度あるぞ!!」


 今度は俺の左足首が切り落とされた……


 そんなことを繰り返し、五回目で俺の身体に変化が起きる。


 切られても痛いが動揺はしなくなり、出血も減り身体を動かすことができる。


「うらやましいのー 儂はこれを身に付けるために、いくつもの死線を乗り越えてきたと言うのに、お主は一日で身に付けたか? それは、お主のオリジナルスキルと関係しているのか? ステータスを見てみるがよい。死線を乗り越えた者には大量の経験値とスキルが得られる」


「多分、俺のオリジナルスキルのお陰だ。100倍の経験値が得られる上に運も良くなっているからだ。だけど、あまり実感がないな。ステータスオープン」


 クラス

 第一  戦士    レベル 22

 第二  拳闘士   レベル 22

 第三  狩人    レベル 22


 スキル 

 鑑定、マッピング、全言語理解、アイテムボックス、ステータス隠蔽、

 調理 D、痛覚耐性A new、恐怖耐性A new、再生A new、

 限界突破 new、根性 new



 レベルアップが凄いな。

 ゲームと違ってレベルアップ時の効果音がないので気が付かなかった。

 それに5個もスキルが追加されているぞ。


 レベル22だとEクラスの前半だからEークラスと呼ぶそうだが、トルク曰く俺はEクラスの実力が既にあるそうだ。


 それから新しく取得したスキルが、Aランクだとは驚きだ。

 これがオリジナルスキルと新たに得たスキルの限界突破による相乗効果か?


 スキルの痛覚耐性や恐怖耐性は鑑定で説明を見るまでもないが、再生を鑑定すると剣で切られた傷でも一時間もあれば再生可能だった。


 それと根性だ。


 戦闘中、一回だけなら自分のHPを超えるダメージを無効化できるようで、これは有難い。


「どうだ? スキルに限界突破はあったか。限界突破はレベル制限によるステータス値の上限を超えることができる。だから、お主のような複合クラスの設定者には必須のスキルだろう。儂も限界突破を持っている。いや、達人であるSクラス以上は、皆が持っているスキルで、これが一つ目の極意だ」


「ありがとう、限界突破スキルは俺にとっては無くてはならないスキルだよ」


 俺はトルクさんに跪いた。


「すみませんでした。トルクさんの考えも気にせず、俺は最初貴方に怒りさえ覚えた。本当に申し訳ない」


「ははは、儂は素直な気持ちが言えるノワールことが気に入ったぞ。あの気難しいマーリンも気に入るわけだ」


「マーリンを知っているのか?」


「ああ、彼女は儂らと同じ転生者だ。彼女とは一時期パーティーを組んでいた時もあったな。まぁ、今から300年前の話だ」


「300年? 俺よりは30歳ぐらいしか差がないかとか思っていたが?」

「確かにそうだ。もしかしたら同じ世代かも知れないな」


 そうか、転生と言ってもそれぞれで時間軸が異なるようだ。


「さてと、今日の修業はお終いだ。これ以上は神水を使っても精神力が持たんからな」

「そうか、わかった。夕飯にするか」





「ところで、ノワールは○○と言うドラマを知っているか?」

「おっ、懐かしいな、知っているよ」


「知っているか。では、最終回はどうなった? 儂は最終回を見ることなく、転生したので気になって仕方がない」

「それなら夕飯でも食べながら語ろう」


 その日の夕飯は大いに盛り上がった。

 俺にとっては懐かしい話だが、トルクさんにとってはドラマの結末が心残りだったそうだ。


 こんなこともあり、翌日からトルクさんは俺のことを慕ってくれ、俺もトルクさんと気軽に話せる仲となった。


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