第37話 出発
いよいよ討伐作戦の集合日となり、俺は冒険者ギルドに行くと結構な人が集まっている。
「ノワール、久しぶりだな。調子はどうだ?」
「ああ、問題ない」
「そっちはどうだ」
カイン達と合流してから時間までギルド内の酒場で雑談していると、俺は何か気になってルミアを見る。
「もう、ノワール君。久しぶりだからと言って、そんなにガン見されると恥ずかしいわ」
「あっ、すみません。なんか皆さんレベルが大きく上がっていませんか?」
「ええ、私達にも原因がわからないけど、ノワール君とパーティーを組んで別れてから一か月間レベリングしたけど、信じられないくらいレベルが上がったの。それにその間は、攻撃や防御等の成功率が段違いにアップしていたわ」
「そうだな。俺達もレベルが38から48になって驚いている」
あああ、これは残念女神がやらかしたことが原因だ。
盗賊退治でパーティーを組んだため俺のオリジナルスキルが反映されたことにより効果だ。
「ノワール君。正直に言ってね。これはあなたのスキルが関係しているの?」
相変わらず勘が鋭いルミアだな。
「そうだ。俺も最近気が付いた」
「どんなスキルかは知らないが恩にきるぜ。普通なら4年はかかるレベリングだからな。それにノワールの急成長が実感できたぜ。これならお前は強くなるはずだ」
「ああ、でも、レベルが上がるだけではダメだ。スキル、武技、魔素の制御する方が大事だから忘れないでくれ」
「ノワール君は凄いね。普通の人はレベルによる強さを気にするけど、ノワール君は違うのね」
「レベルより実際はスキル、武技、魔素の制御する方が強くなる。それが剣聖と賢者に教わった奥義の基本だからな」
「わかったわ。ノワール君が入れば今回の討伐は安心ね」
◇
俺がルミアと話していると、皆に聞こえるようにチータスが大声で言う。
「注目!! これより受付にてゴブリンのコロニー討伐を決行する。参加者は受付にて登録するように。登録完了後にコロニーの規模や作戦を説明する」
「諸君 ギルド長のゴンザレスだ。まずはコロニーの規模だが、ゴブリン共は山間にある洞窟を棲家として利用しており中規模コロニーだ。先行している偵察団の調査ではこの紙に書いてある通りだ」
Dクラス : 20体
ゴブリンマジシャン、ゴブリンファイター、ゴブリンアーチャー
Cクラス : 10体
ゴブリンソルジャー、ゴブリンソーサラー
C+クラス: 2体
ゴブリンチーフ
「なお、ゴブリン共は洞窟を棲家にしているので、この1.5倍はいるかも知れない。そこで、我々ギルドも総員で討伐に参加する。参加要員はこの紙に書いてある通りだ」
冒険者
ランクD:20名
ランクC:20名
ランクB:5名(ドラゴンの牙)
ギルド
ランクB:ギルド副長 チータス、ヘッジ、ラルス、ルイス
ランクA:ギルド長 ゴンザレス
「編成は3班に分かれる。主力部隊は冒険者パーティーからドラゴンの牙、ギルドからヘッジ、ラルス、そして俺が参加する。その他はこの紙に書いてあるので各自で確認するように」
主力部隊
隊長 ゴンザレス、ヘッジ、ラルス、ドラゴンの牙、ランクC 8名
ランクD 8名
部隊A
隊長 チータス、ランクC 6名、ランクD 6名
部隊B
隊長 ルイス 、ランクC 6名、ランクD 6名
「作戦は山間から遠隔攻撃による奇襲で外にいるゴブリン共を殲滅したから、騒ぎを聞きつけ洞窟から出て来たゴブリン共を主力部隊で討伐するので、部隊AとBは両側から援護してくれ」
「各部隊に編成を確認するので整列しろ。編成確認後、各部隊の隊長と代表者1名はギルド室に来るように」
編成を確認すると俺と白銀の翼はチータスの部隊Aだ。
チータスが編成を確認していると俺の前で立ち止まる。
「ノワールか、お前には期待しているぞ。この部隊の代表者を任命する。後で俺と一緒にギルド室に行くぞ」
「ああ、わかった」
俺とチータスがギルド長室に入ると、既に主力部隊の代表者であるドラゴンの牙 レイクと部隊Bの代用者である疾風の風 トールが座っていた。
机の上には1枚の地図が広げてあり、地図にコロニーの見取り図を行くとゴンザレスが作戦について詳細を説明する。
「今回の作戦で気になることがあればお前達の意見を聞きたい」
ゴンザレスが言うとレイクが自慢あり気に言う。
「こんな作戦は俺達のドラゴンの牙に任せれば問題ない。俺達が討伐するので部隊AとBは出番がないぞ。何せ俺達の装備は高級素材であるミスリルとドラゴンの素材を使っているからな。ゴブリン共なんて一撃だ。王都のギルドに所属している俺達は高級品を装備できるが、こんな辺境の町の冒険者は俺達の後ろで支援でもしていてくれ」
装備が良いから自分達が強いと勘違いしている冒険者がいるのか。
こいつ大丈夫かと俺が思っていると、ゴンザレスが威圧する。
「今回のコロニーは中規模だ。討伐するには皆で協力しなければならない。勝手な行動は許さんからな」
「わかったから、そんなに凄むなよ」
レイドは、しぶしぶと従う。
「ゴンザレスさん、ちょっといいか?」
「どうしたノワール」
「ああ、この見取り図だがコロニーが中規模なのに出入口がひとつしかないのが気になるな。ゴブリン共は洞窟に籠っているので毒煙の方が効果があると思うが、Bクラスのチーフゴブリンがそれに気づかないわけがない」
「ははは、何を言っている。この冒険者ギルドの連中は、装備に金を掛けられない上に臆病者ときたか。傑作だな」
「戦場ではお前みたいなヤツが真っ先に死んで、臆病者が生き残るのだよ」
「何だって!!」
「お前らいい加減しろ。これは、合同の討伐作戦だ」
ゴンザレスが事を治めて解散となったが、俺は一波乱なければ良いなと思うのであった。
もしよろしければブックマークへの登録、評価をよろしくお願いします。
評価は下にある『☆☆☆☆☆』より押すことで可能です。
簡単ですので、面白くなければ☆1、面白ければ☆5等を是非とも
よろしくお願いします。
ブックマークも頂けると本当に嬉しいです。
作者のモチベーションになりますのでよろしくお願いします。




