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俺だけのオリジナルスキル10と1/10の世界 ~転生したので異世界生活を満喫します~  作者: 月詠 神路
第3章 ダンジョン

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第26話 アフターケア


 俺はレベリングを終えて宿に戻る。

 

「ただいま、女将さん」

「あら、ノワールさん。無事に帰って来てよかったよ」


「心配をかけてすみません。女将さん、これお土産です」


 俺は、収納袋からグレートボアとグレートベアーの肉を渡す。


「あんた、こんな高い肉を貰って良いのかい?」


「ああ、その代わりにそれで夕食を頼むよ」


「なんだか、三か月しか経っていないけど、随分と逞しくなったね。美味しいの作ったら呼ぶから部屋で休んでちょうだい」


 俺は夕食を食べながら、やっぱり女将さんの夕食は最高だ。


 それに久しぶりにルカちゃんの猫耳を見られたので、リフレッシュができたぞ。


 明日は、冒険者ギルド、畑、教会とカザト邸に行ってみるか。

 もう、三か月は皆に会っていないしな。





 翌朝、まず俺はカザト邸に行ってみる。


 入り口に着くと、早速執事さんが案内してくれる。


「お久しぶりです。ノワールさん、旦那様がお会いしたがっていました。どうぞ、こちらへ」


 案内される前に、カザトさんは俺を見つけると駆け寄ってきた。


「ノワールさん、久しぶりです。三か月以上もどこに行っていたのですか? 全然連絡がないので、心配していましたよ」


「すみません。ダンジョンでレベリングをしていました」


「そうだったのですか…… それでは連絡が取れないのも仕方がないですね。これからは何かありましたら、冒険者ギルドに連絡するようにしましょう」


 カザトさんは俺に何か言いたそうだったが、矢継ぎ早にシェリーさんに話し掛けられる。



「あら、ノワールさんじゃないの。あなたはここを出て行ったから全然連絡しないし、今はどこにいるの? ちゃんとご飯を食べているの?」


 シェリーさんからは、まるで俺のお母さんに言われているようだ……


「あ、今は森の木漏れ日と言う宿にいます」


「あら奇遇ね、あそこの女将のミリアとは古い知り合いよ。ところで、随分と逞しくなったわね」


「まぁ、ずっとダンジョンでレベリングしていましたからね」



 俺はダンジョンでの説明をしていると、途中でカザトさんとシェリーさんが部屋の隅で俺に聞こえないように話しているが、俺には聞こえていた。


『あなた、ノワール君だけど、あれから三か月しか経っていないけど見違えたわ。私も腕に覚えがある魔導士だから何となくはわかるのよ。この前までは私の方が強いと思っていたけど、今はもうこの子には勝てる気がしないわ。うーん。ちょっと可笑しいからミリアに聞いてみるわ』


『そうだな、私も心配だから聞いてくれ。例のこともあるからな』


 例のこととは何だろうか……




 立ち話を終え、部屋に行くとカザトさんは笑顔で俺に言う。


「ノワールさん、実はカイトとマスクについて話があります」

「はい」


「既にカイトは販売権で収益がありまして、マスクも収益があります。この収益は、冒険者ギルドの口座に入金しておけば宜しいでしょうか?」


「それでお願いします。ちなみに、どれくらいの金額なのでしょうか?」


「いまの所は合計で金貨35枚程ですが、これから売り上げがもっと伸びるので、月だと金貨30枚以上になると思いますよ」


 なんかやっちまった感があるな。


 あの時は、剣の一本でも買えれば良いと思って、カザトさんに空返事したからな。


 俺は何もしないで、月に金貨30枚はやばい。


「あと、教会のセーラさんには、私が商業ギルドを通じて渡していますので、安心してください」


「それは良かった。これであの教会も運営に余裕ができるぞ」


「そうですね。今日もソアラがお手伝いに行っているので、後で顔でも出してやってください」


「わかりました」


 そう言えばソアラちゃんの姿が見えない。


「では、俺は畑の方に行って来ます。また、ダンジョンでレベリングしますので、当分戻らないと思いますが、カイトとマスクの件を引き続きお願いします」


「任せてください」





 俺は畑に行くと何とも不思議な光景が映った。


 以前は、獣人しかいなかったのだが、人族も交じって働いているのである。


「久ぶりだな、ダンカン」

「ああ、ノワールじゃないか」


「何か問題があったのか? 人族も一緒に働いているぞ」


「これは一緒に働いているのではなく、研修をしているのだ。この畑で収穫量を増加するための飼料作りや害鳥対策等を学びたいという人が多いので教えている。因みに研修料は結構良い金額で儲かっているぞ」


「そうだったのか、やるじゃないか」

「ああ、これもノワールのお陰だ」


 俺が思っている以上にダンカンは優秀だったようで、流石に研修まで実施しているとは予想外だ。


 色々聞くとカザトさんが、ソアラちゃんを通じて色々とアドバイスや紹介してくれるそうで、ここの畑の評判はこの町でも良くなっているそうだ。


 それなら、もう少し手助けをするか。


「なぁ、ダンカン。あの隅にある山積みの野菜は何だ」


「あれは虫食いが酷い野菜や傷んで食べられない野菜だ。既に肥料用には使ってはいるのだが、余っている」


「それならば、あの野菜をレッドバードの餌にするぞ」


「餌? 折角、追い払ったのに餌でおびき寄せるのか?」


「ちょっと違うな。レッドバードは、ここの餌場を追われることで違う畑や餌場に行き、別の所で害鳥被害が発生する可能性がある。そうなった場合、この畑で追い払ったことで被害がでたと難癖を付けられても困るから、街道沿いの森の中に餌場を作って他に被害が出ないようにする」


「そうか、ノワールの考えることは面白いな。俺達では到底思いつかないこことだ。お前は本当に変わったヤツだよ」


 相変わらずだな。


 この調子でやっていけば、ここはもう問題ないだろう。




 次は教会だな。


「セーラさん、いるかい?」

「はーい」


 俺の姿を見ると急いで駆け寄って来るセーラさん。相変わらず笑顔が可愛いな。


「ノワールさん。お久しぶりです」


 俺の後ろからはソアラちゃんも現れる。


「私を忘れていたりしませんか、ノワールさん」


「ソアラちゃんのことは忘れないよ」


「そうですか……」


「それにソアラちゃんのお陰で畑やこの教会も本当に助かったと思うよ」


 ソアラちゃんは顔を赤くする。


「セーラさん。その後、教会の運営の方はどうだ?」


「はい、マスクは裁縫ギルドやマラッカス商会のお陰で必要な患者さんには行き渡り、大変好評です。それに、昨日はマスクの販売権で金貨15枚を受け取りました。これもノワールさんのお陰です」


「ああ、よかったな」


 この教会も畑と同様にもう大丈夫だろう。


「しばらく俺は、ダンジョンでレベリングをするのでここには来られないが、がんばってくれ」


「はい、ノワールさんの期待に応えられるように頑張ります」


 さてと、後は冒険者ギルドだ。


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