第25話 結果
丁度、ここは薄暗い通路で都合がいい。
俺はスキル隠密と身体強化を使う。
「なに!? 消えたぞ」
「おい、どこにいった?」
隠密で気配を消し、身体強化で高速移動をしたので、一瞬ではあるがあいつらの視界から消える。
「エリアパラライズ」
「ぐぐぐ、無詠唱の麻痺魔法か、麻痺して動けん…… 」
「これも録画しているぞ。じゃあな、次に会うのは監視小屋だ」
「エリアスリープ」
俺は全員を眠らせると、転移石を使って全員で脱出する。
脱出先にいたのは、入り口で会ったテキサスだ。
「おい、ノワールじゃないか。それに覇王の灯火のメンバー達だな。何か問題があったのか?」
「ああ、こいつら違反行為のMPKを俺に繰り返しやってきたぞ。それがばれると、今度は俺を殺しにかかってきたぞ」
「何だって!!」
「それは酷い」
テキサスの周りで聞いていた冒険者達からも驚きの声が上がる。
「おい、証拠はあるのだろな。証拠がないと冤罪行為でお前が裁かれるぞ」
「証拠ならあるぞ。ギルドカードにしっかり録画してやった」
こいつはチータスの言うように抜け目がないヤツだな。
「やったなルーキー、お手柄だ」
「いいぞ、ノワールって言うのか。中々やるじゃないか」
実は後から聞いたのだが、周りにいる冒険者達も同様な被害を受けていたが、証拠がないので中々訴えることができなかったようだ。
「ノワールも一緒に来てくれ。監視小屋で証拠を確認したら、録画情報をコピーさせてもらうぞ」
「ああ、構わない」
その後、俺の証拠でMPKを立証ができると判断したテキサスによって、覇王の灯火のメンバー達は衛兵に連行されるのであった。
「ノワール。今回の件は間違いなく覇王の灯火のメンバー達が裁かれるだろう。これで被害も減るので、冒険者ギルドから迷惑料と報奨金が出るぞ。一週間後に行けば、いつでも受け取れるはずなので必ず行けよ」
「ああ、わかったよ。まだ、俺はここのダンジョンで狩りもしたいし、攻略もしたいから当分は帰らないつもりだ」
「そうか、おまえはソロだからあまり無理をするなよ。それと、移転石を買い忘れるなよ。それからお前の活躍を期待しているぞ。なぜなら、またチータスと酒が飲めるので酒代が浮くな。ハハハ」
「ああ、ありがとう。適当に楽しんで満喫するさ」
その後、俺は移転石を買うと、早速ダンジョンに戻って狩りを続けるのであった。
◆
早速、冒険者ギルドでは今回のMPKについて、検証が行われていた。
「おい、ゴンザレス入るぞ」
「ああ、チータスか、入っていいぞ」
先程、衛兵と一緒に検証した結果、ノワールの告発は受理された。
「ゴンザレス、ノワールだが早速やってくれたな」
「ああ、そうだな。チータス、ノワールのことをどう思う」
「ああ、一段と腕を上げたようだ。録画されていた高速移動だが、俺は最初に見た時に鳥肌が立ったぜ。あれは以前、模擬戦で戦っていた時のスピードを超えている」
「そうだな。それに範囲の無詠唱魔法もヤバイな。あんなに魔法を効果的に発動するヤツは珍しい」
「困ったものだな。ヤツをそのまま野放しにして良いのか?」
「そうだな。それにあいつは、既に木工ギルドや裁縫ギルドにサブ登録しているみたいだぞ」
「はぁ? なんだった。まだ、冒険者ギルドで登録してから2か月程度しか経っていないぞ」
「ゴンザレスは聞いていないのか? あいつが発明したカイトやマスクの評価は、今やうなぎ登りの売り上げだ」
「そうか、それならあいつを早くランクアップさせて、ここで囲わないと将来の稼ぎ頭を他のギルドに取られてしまうかも知れないな」
◆
俺は冒険者ギルドでそんな策略があることは知らずに、レベリングに精を出すのであった。
もう、この階層だとレベルが上がり難くなってきた。今のレベルは42だが、50までは上げたいが、それには理由がある。
マーリンから聞いた話では、初級クラスはレベル50を超えるとステータスの上りが鈍くなり、スキルに至ってはほとんど強化されないそうだ。
まぁ、ステータスと言っても確認することができないが、俺はレベル50まで上げたら、直ぐに中級クラスにチェンジすることにしている。
さてと、明日から八層か九層で狩りをするか。
俺がセーフティーエリアに戻り一人で食事をしていると、覇王の灯火の件もあって色々な人から声をかけられるようになり、俺の名はダンジョン内に知れ渡っていくのであった。
八層と九層の魔獣だが、スケルトン、グレートベアー、キラーウルフ、キャタピラだ。
今の俺には余裕だが、ここの魔獣はドロップアイテムが美味しい。
グレートベアーは肉や爪等が出て、キャタピラは絹糸やシルク布等が出るし、キラーウルフは毛皮だ。そして、スケルトンからは何故か薬草各種がドロップするのであった。
素材を集めることもできるし、Cクラスの冒険者には人気の場所だ。
それに、冒険者に交じって採掘屋もいるな。
セーフティーエリアで聞いたのだが、採掘屋は鍛冶ギルドの職人が多く、冒険者に護衛賃を払って採掘しているそうだ。
俺はと言うと、狩りをしながらマッピングで鉱物の位置を確認して、誰にも気づかれないようにアイテムボックスを使って採掘した。
アイテムボックスがあれば直接鉱石を収納できるので、つるはしを使って採掘する必要がないからだ。
一通り採掘すると、鉄鋼石、銀鉱石、魔鉱石、金鉱石が取れた。
さてと、あっと言う間の最終日だ。
俺はテントを引き上げ、最後の仕上げに俺は10層にあるボス部屋に向かった。
ボス部屋は誰かがボスと戦っていると入れず順番待ちすると聞いていたが、今日は誰もいないようだ。
確か講習会ではC+クラスのキラーベアーがボスって言っていたな。
俺のレベルなら負けることはないだろう。
ボス部屋に入るとキラーベアーがこちらを見ているが、こちらが仕掛けない限り襲ってはこないようだ。
「パラライズ」
麻痺により動きを封じられるキラーベアー。
通常の麻痺成功率は耐性がなくても4割程度と聞いていたが、俺のオリジナルスキルには幸運があるので、今のところ成功率は100%で凄いことになっている。
後は誰も見ていないので、奥義 剛重撃破斬で瞬殺した。
あっけないな……
ドロップアイテムは、金貨5枚、中型魔石、魔導士の杖がでた。
魔導士の杖を鑑定してみる。
魔導士の杖(中級クラス専用)
攻撃魔法および回復魔法 効果1.2倍、MP消費 5%ダウン
中々と良い装備だが今の俺には装備できないので、アイテムボックス行きだ。
しばらくすると、俺は自動で移転され、ダンジョンの入り口に飛ばされるのであった。
「おお、ノワールじゃないか。また、何か問題があったのか?」
「いや、取り敢えず町に帰るので戻ってきたところだ」
「そうか、随分稼いだようだな。移転石が戻ってくるとは羽振りがいいな」
「ああ」
俺は空返事をテキサスにした。
俺がボスを討伐して帰ったことがわかると、なんか面倒になると思い言わないことにした。
帰りの馬車の中でステータスを確認すると、レベル50で強さがBランク相当になっていた。
第一 魔法戦士 レベル 50
第二 戦士 レベル 50
第三 狩人 レベル 50
スキル
鑑定、マッピング、全言語理解、アイテムボックス、ステータス隠蔽
剣技B(連撃、重撃、真空刃)、拳技B(連撃、重撃、真空刃)
弓技B(乱れ撃ち、一点集中、砲射)
全属性攻撃魔法B、回復魔法B
挑発B、身体強化B、ためるB、気功回復B、集中B、隠密B、威圧B
気配察知B、調理C、裁縫D、木工D、痛覚耐性A、恐怖耐性A、再生A
MP再生A、限界突破、根性、状態異常耐性、全属性耐性
無詠唱、多重詠唱、複合魔法、魔力操作、魔法消費半分
マジックキャンセラー
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