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第14話 試験の結果


 模擬戦が終わり、俺はソアラさんとカイン達がいる所まで戻る。


「ノワールさん、Bランクの試験官を相手に凄いです」

「やったな、ノワール、これで試験は合格だ」


「剣が折れたので、俺は勝ったと思わない」

「はは、謙遜するところがノワールらしいな」


「あれ? カイン、今日はメンバーが一人足りないが?」

「いいや、白銀の翼は五人だ。カザトさんの護衛では、ソロ冒険者のダガールとパーティーを組んでいたから6人だった」


 そんなことを会話していると、シャルアさんから受付に来るように言われる。



「おめでとうございます。ランクDでの登録となり、こちらがギルドカードです」

「おおお、やったじゃないかノワール、飛び級だぞ」

「おめでとう、ノワールさん」


「どうも」


 俺以上に喜んでいる皆に、俺はお礼を言った。





 一方、試験官のチータスとギルド長のゴンザレスはギルド長室で話し合っていた。


「チータス、どうだった?」


「久しぶりに冷や汗をかいたよ。本当にレベル28なのか信じられん」


「鑑定玉の結果だから間違えないだろう。それで」


「ノワールは実に戦い慣れており、スキルの使い方が凄い。それに魔法が無詠唱だぞ。レベル28ができる技か?」


「うーん」


「剣が折れなくてあのまま戦っていれば、俺の闘気が底をつきスキルや武技を使用することができなくなっていただろう」


「そうだな。俺が観察して感じていたのと同じだ。ノワールはレベルの差を埋めるべく、無駄なく闘気を発動させ、更にお前の攻撃に合わせて強弱をつけていたからな。どうやればあんなに正確に闘気を制御できるのか俺にもわからんよ」


「Aランクのお前でもわからないのか? あと、戦っている最中、あいつはまだ余力があり隠し玉を持っているように感じた。それこそが、俺が冷や汗をかいた理由であり、あいつの力量の底が全くわからなかった」


「そうか。俺の見た目でも、武技、スキル、魔法と器用貧乏の魔法戦士が使えるレベルを遥かに超えていた。だから、飛び級でDランクにしたが、これからどうなることやら」


「ノワールがこのギルドに何か影響を及ぼすことになるだろうな。ヤレヤレだぜ」





 ソアラさんが笑顔で俺に近寄って来る。


「ノワールさん、お疲れさまです。今日はこの後一緒に北の商業区に行きませんか?」

「おお、それなら武器屋に案内してくれ、それに錬金ギルドにも行きたいな」

「いいですよ」


 俺達は、アイテム屋、武器屋、防具屋やポーション等を一通り見ると、大体マーリンから教わった物と一緒だったので安心した。


「ソアラちゃん、ありがとう、大体わかったよ」

「どういたしまして」


 すっかり夕方になってしまい、薄暗くなってきてしまっている。


 俺達はカザト邸に帰ると、心配していたのか執事さんが出迎えてくれた。


「お帰りなさいませ、お嬢様、ノワールさん」

「ただいま」


 俺達の帰りを待ちわびたようで、足早にシェリーさんが近づいて来る。


「ノワールさん、審査官と互角に渡り合ってDランクで登録されたの?」

「はい」


 あまり食いつくように聞いてくるので、俺は引いたよ……


「凄いわ、私も観に行けばよかったわ。だって、商業ギルドの主婦会で噂になっていたのよ。冒険者ギルドに凄い新人が入ってきたって」

「そうだったんですか……」


「それがノワールさんだったので、私はもうビックリしたわ。これでも主人と結婚する前までは、少しは名の知れた冒険者だったのよ」

「もう、お母様の冒険者話は恥ずかしいわ」


 俺は気付かれないようにシェリーさんを鑑定する。


 種族    人間

 名前    シェリー

 性別    女

 年齢    40

 クラス   商人

 レベル   15

 犯罪歴   なし

 取得済みクラス

 魔導士  レベル43

 魔法使い レベル30

 治癒使い レベル30


 これはヤバイ人だ。


 中級クラスの魔導士で、しかもレベル43だ。


 ……試験官のチータスより強いのでは?


 しばらくすると、カザトさんもやって来る。


「ノワールさん、試験合格、そしてDランク登録、おめでとうございます」

「カザトさん、ありがとう」


「ノワールさん、盗賊から助けてくれたことのお礼と試験合格のお祝いを合わせて、何か欲しいものはございませんか?」

「身元証明だけで十分です」


 そんな俺を見てシェリーさんが言う。


「貴方、ノワールさんが困っていますわ。まだ、ここに来てから二日目です。ここは気長に待ちましょう。ノワールさん、何か必要な時は言ってくださいね」


「はい」


 思わず「はい」と言ってしまった。


 この人には逆らえるとはとても思えない。


「さぁ、今日はお疲れでしょう。すぐに夕食を用意させますね」


 俺は夕食を食べたら、すぐに寝てしまった。


 やはり自分でも気づいていなかったが、疲れていたのだろう。


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