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第129話 冒険者ギルドの建設

 俺達が食堂に着いた時は丁度夕食時だったので、ナデアさんや村人達、それとカルシャさん達が集まってくれていた。


「全員揃ったね。これから農場と冒険者ギルドのことについて話すよ。いよいよ、これからが正念場だ」


 ナデアさんの言葉に皆が頷く。


 俺は全員にこれからの予定を話す。


「冒険者ギルドは皆も知っているようにナデアさんがギルド長になる。既に他の町のギルド長三名の推薦状は依頼済みだ。建設や職員を雇うことを考えると、完了するまで二か月程度を予定している」


 俺の言葉を聞いて、村人が俺に質問する。


「ノワールさん、職員は俺達の知り合いでも良いか。丁度、王都の裁縫ギルドで職員をやっていた息子が帰ってくる」

「大歓迎だ。それに経験者でなくてもいいぞ」


 ナデアさんも質問する。


「ノワール、Aランクの冒険者は見つかったかい?」

「候補は見つけたぞ、あそこに座っている暁の剣のメンバーだ。まだ、Cランクだが俺達が鍛えてAランクにする」

「そんなことができるのかい? たった二か月しかないよ」

「俺にとっては二か月もある」

「そうだったね。しかし、まぁ……」


 そう言いながらナデアさんはワーク達の歩いて行くと、ワークの肩をポンポンと叩いて真顔で言う。


「死ねんじゃないよ」

「はぁ!? ノワールさん、まさか死なないよな」

「死なないと思うが、死ぬような目に遭う」

「本当かよ……」


「冒険者ギルドの建設だが、グロービスの木工ギルド長であるカルシャさん達が手伝ってくれる。俺も手伝うので、ワーク達の修行はルミア、農場の護衛はナデアさんでお願いします」

「護衛は引き受けたよ」

「やったわ。最近結構ストレスが溜まっていたのよね。色々できそうだから考えただけでゾクゾクしちゃう」

「ノワールさん!! ルミアさんは大丈夫ですよね」


 クナガさんが心配そうな顔して俺に言う。


「大丈夫だよ、多分死なないから」

「その多分って言うのが一番怖いのです」



 ◇



 翌朝、昨日の打ち合わせ通りに、ナデアさんと村人達は農場へ、ルミアとワーク達はダンジョン向けて出発し、俺はカルシャさん達と冒険者ギルドを建てる土地に向かう。


「ノワールさん、かなり広い土地なので話していた間取りを確保するには十分です。でも、本当に基礎工事をお任せして大丈夫かしら?」

「地下に訓練場を作るから穴を掘ればいいかな。カルシャさん、だいたい大きさはこれ位で良いですか?」


 俺は棒切れを持って地面に大きさを描く。


「うん、それくらいで十分よ。深さは5m位でお願い」

「わかった。これから穴を開けるので皆離れていてくれ」


 俺は皆を離れたことを確認して魔法を唱える。


【マキシマムエアーストーム】


 俺はエアーストームで地面を削りながら、削った土をアイテムボックスに収納する。


【マキシマムエアープレッサ】


 時間にして三十分位で、50m四方の深さ10mの穴が開け、地面や壁を固めることができた。


「おい、凄いな。魔法でこんなこともできるのか?」

「俺なんてあっという間の出来事で訳が分からない」


 木工ギルドの職人達から驚きの声がする。


「カルシャさん、こんな感じで良いかな?」

「……ええ、凄すぎです」

「そうかな、掘った土はここに置いておきます。俺はこれから資材を用意するので夕方には戻ってきます」





 俺はそう言い残すと人気がないところまで行き、テレポートでコートダールや王都の木工ギルドに行き資材を購入する。帰りにナデアさんの装備を作るためにライゼンさんの所に行くと、既に店先で腕組みをしているライゼンさんを見つける。


 ライゼンさんは俺のことを見つけると、急いで鍛冶ギルドの中に引きずり込まれた。


「あんちゃん、また、夢の中でテンゼンに会って、あんちゃんが来るから竜騎士用の装備を作ってやれと言って打ち方を教わったよ。まさかと思って店先で立って待っていたら、あんちゃんが本当に来たからびっくりしたのなんのって」

「ライゼンさん、本当ですか? 俺は飛竜の里にいる竜騎士のナデアさんのための装備を打ってほしくて」

「ナデアだって? あの小娘のために来たのか。だが、噂では怪我をして現役を引退したと聞いているぞ」


 俺はライゼンさんにナデアさんのことを話す。


「大体の話はわかった。あんちゃんのことだから素材を持って来ているだろ」

「持って来ているぞ」


 俺はライゼンさんに龍神に貰った素材を見せる。


「やっぱりあったか。テンゼンから言われた飛竜の鱗、爪、牙だな」

「何を言っている。よく見ろよ」


 ライゼンさんは鱗、爪、牙を見ると冷や汗を垂らす。


「おいおいい、これはまさか龍の鱗、爪、牙か? いや、待て、何か変だ」

「流石はライゼンさん。それは龍神の鱗、爪、牙です」


「はぁ? 毎回あんちゃんには驚かされているな」


 俺はライゼンさんにミスリル貨三枚を渡す。


「相変わらずだな。儂も竜騎士用の槍は初めてなのでじっくりと作りたい。そうだな、二か月待ってくれ」

「わかりました」


 俺はライゼンさんの店を出て人気のない場所に行き、テレポートでカルシャさん達の所に戻るのであった。


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