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033「来るべき日と救世の勇者【その1】」

「この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません」



――雨宮ネオインダストリー(ANI) 最上階VIPルーム



 俺たちは『秘密基地』から麗香が呼んだ車に乗り込み、麗香の父、雄士郎の会社である『雨宮ネオインダストリー』の本社ビル最上階にあるVIPルームへと移動した。


「す、すげえ~…………」


 俺を筆頭に三人が部屋の豪華さに圧倒される。


 広いオフィスビルの空間がすべてこのVIPルームらしく、そこは室内であるにも関わらず、中央に緑やちょっとした滝と水辺が存在している。また、その中央から奥の部屋は透明な防護ガラスで区切られており、その奥はバーカウンターとなっており、数十種類の酒が所狭しと並んでいる。


 また、その横には酒以外のソフトドリンクも数種類用意されていた。また、その少し奥に行くと今度はなんと食べ物が数種類机に置かれ準備されている。麗香に聞くと、今日は皆が来るということで父が懇意にしているシェフを呼んだらしく、しかも、皆が気を遣わず食べやすいようにと、『ビッフェ形式』での食事を用意してくれた、とのことだった。『懇意のシェフ』って…………たぶん、すごいところの一流シェフとかだろうなと想像に難くない。


 そんな、場違いな部屋でソワソワしている三人に麗香が、


「ちょ、ちょっと……! どうして、そんなに緊張するのよっ!?」

「いや、当たり前だろっ!? お前がこの会社の社長の娘ってこと、俺は知らなかったぞっ!!」

「え、ええっ?! そ、そうだっけ……?」

「そうだよ! お前がよく父親と家に遊びに来てその流れで一緒に遊ぶことはあっても俺はお前の家い遊びに行ったことなんて一度もないわっ!!」

「あ!…………そ、そうだった……かも?」

「『かも』じゃねーっ!! ていうか、もう、今さらの話ではあるけどな! とは言え、ビックリだよ!! 高校からはバイトして一人暮らししているからてっきり『親と仲があまりよくないのか?』とか考えてしまって、一人暮らしをしている理由も聞けなかったしっ!!」

「え!?…………え?…………え?…………そうなのっ?!」

「そうだよ!」


 そう、拓海と麗香の二人は小学校からの幼なじみだったが、拓海が麗香の家に遊びに行ったりすることはなく、いつも、麗香が拓海の家へ父親と来たり、一人で来たりするだけだったので、実際、麗香の家はおろか、麗香の父親の素性もわかっていなかった。


「べ、別に隠していたわけじゃないけど…………ごめん、私、てっきり、拓海はお父様のことやこの会社のことも知っているかと……思った」

「小学校からの付き合いだけど、まさか麗香のお父さんの会社がこの『雨宮ネオインダストリー』だなんて…………これも、俺にとっては現実味を帯びていないよ」


 拓海はため息をつきながらそう呟くと、麗香が『ごめーん』と頭を下げながら許しを懇願していた。すると、


「やあ、みんなよく来たね!」

「遅くなってすまない……」


 奥の部屋から二人の男が現れた。


「お父様っ!」

「父上っ!」


 そこに姿を現したのは……静流の父『伊礼堂流聖』と、麗香の父『雨宮雄士郎』だった。


「久しぶりだね、拓海君」

「お、お久しぶり……です、おじさん」

「私は……はじめましてだね。私は静流の父で名は『流聖』という。君のお父さんとは40年来の親友だ。これからよろしく」

「よ、よろしく、お願いします……」


 拓海は戸惑いながらも二人と挨拶を交わした。


「さて……拓海君。話はすでに麗香や静流君から聞いてはいるのかな?」


 二人は軽く挨拶するやいなや、早速、話を始める。先に話し出したのは雄士郎のほうからだった。


「は、はい……い、一応は」

「フフ……なるほど。どうやら拓海君自身はまだ半信半疑……いや、『疑いがだいぶ混じった戸惑い』の状態ってところかな?」

「!? お、仰る通りです……」

「フフ……素直でよろしい。では……」

「「「!?」」」


 そう言うと、雄士郎が右手に持っていた『リモコン』のボタンを押すと、電気が消え、そして、右横の白い壁にプロジェクターの『四角の光』が現れた。いきなりの演出に三人は虚を突かれたじろぐ。


「それでは私がわかりやすく『資料』を使って説明してあげよう。題して……………………………………チャラ~~~ン! 『世界はどういう仕組みで動いている?』だっ!!」


 突然、テンションが上がった麗香の父親の雄士郎……それを見て麗香が『はぁ~~スイッチ入っちゃった』とため息をつきながら半ばあきらめ顔で肩を落としていた。



すみません……これからしばらくは、短い内容での投稿となると思います。


よろしくお願いします。



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