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小さな幸福



淋しければ淋しいほど

あの日の幸せを痛いくらいに思い出す

手を繋ぐという小さな幸福が

人生で一番の瞬間みたいだった

あの気持ちはきっと大袈裟なんかじゃない


想像以上の思い出と予想通りの終わり方

こんなに幸せなことはないって言えれば

僕らはずっと繋がっていける


初めから一人で終わりまで一人だから

隣を歩いて見た同じ海の記憶を

どうか忘れないでください


そして僕という人間のことは

そんなに辛いなら忘れても構わないから

でもずっと僕は持っていくよ


一緒につけた記憶の名前はそのままで

これからの知らない記憶は君の手だけで

頑張って作っていくんだよ

僕も同じように生きていくから


淋しければ淋しいほど

あの日の幸せが愛おしくなる


愛されたかった

愛してくれていた

愛せなかった

愛していた


正解も不正解もなかった

ただ二つの心が近くにあって

それだけでとても温かかった


愛する人と手を繋ぐという小さな幸福を

超えるものなんてこの世界にはないよ

少なくとも

僕の記憶にはないんだよ




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